繕い屋 月のチーズとお菓子の家 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 364
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062941044

作品紹介・あらすじ

夢を行き交い「心の傷」を美味しい食事にかえて癒やしてくれる不思議な料理人・平峰花。リストラを宣告されたサラリーマンがうなされる「月」に追いかけられる夢も、家族を失った孤独な女性が毎夜見る吹雪の中で立ち尽くす悪夢も、花の手によって月のチーズやキノコのステーキにみるみるかわっていく。消えない過去は食べて「消化」することで救われる。心温まる連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • いろいろ分からないことだらけだけど、悪夢の原因は美味しいって設定が面白い。
    でも解決しても忘れられちゃうのは少し寂しいな。

  • 可愛らしい装丁とファンタジーに癒しがあります。
    うらすじより。ー消えない過去は食べて「消化」することで救われる。心温まる連作短編集です。



  • 他人の悪夢の中に入り、心の傷を繕う繕い屋

    悪夢の原因にはそれぞれの事情がある。
    人の不幸は蜜の味というエグいひと言もありながら、美味しそうに調理されたたべものをたべ、消化する描写にメッセージ性も感じられました。
    中でも、『逃げる』ことを『選択』として捉えるという言葉が印象的だった。

  • 心に傷を負った人々の悪夢に入り、心の傷を美味しい料理に変えてくれる繕い屋、花ちゃんの話。私の悪夢も料理してほしくなる、よく悪夢見るんよなぁ。料理の描写がまぁ美味しそうで、読んでて癒されると共にお腹が空く。

  • 「温かな湖」
    日々の疲れは癒されず。
    あんな場所に毎日居たら気分は落ち込む一方だろうし、何一つ休まることはないだろうな。

    「お菓子の家」
    事実とは異なる内容で。
    伝え方が上手かったのだろうが、出会った時に反論されたのなら一度冷静になるべきだろ。

    「月と歩く」
    食べたはずが再び空に。
    弱った姿を見せないように頑張る様子を見る方も、何が正解か分からず辛かっただろう。

    「呪いのようなもの」
    逃げるのは良くない事。
    両親の教えであったとしても、時と場合によって考え方を変えるのは大切なことだろうな。

    「透明な夢の中に」
    今にも壊れそうな状態。
    これまでの行いが間違いだと自覚した時、思い出すだけでも恐ろしい過去になるのだろう。

  • マヌルネコが出る本で調べたら出てきたので買ってみました。とても面白かったです。
    ストーリーに出てくる料理が読んでいて美味しそうでした。

  • 2023.2.28 読了。
    主人公・花が悪夢に悩まされ心に傷を負った人々を救っていく連続短編集。

    すごくファンタジックな世界観なのだけれど、今ひとつ刺さらなかった。裏表紙のあらすじに「心温まる」とあったけれどそれほど感動もせず、一冊丸ごと不思議な世界でありその不思議の謎(というのだろうか?)が何一つ解決されないで終わってしまった……という感じでした。

  • 悪夢を見る原因を突き止めて、それを料理した上で当事者に食べさせるってなんか凄い発想だなって思いました。男女関係なく、悪夢は見る。特殊な能力を持った花とオリオンは、命をかけて救っているんだって後半になってから分かりました。
    続きもあるようなので、読んでみたいです!

  • 読みやすいし、そこそこ面白かった。
    でも、内容が単純。中身が多少大人事情の子供向けな話。アニメとかになりそう。食べ物の表現はすごく美味しそう。

    両親が亡くなった子。
    母親が離婚理由を嘘をついてて金銭的にも苦労してきた子。
    失敗したことない人生だったのにリストラされた人。
    旦那の浮気、娘の自立、親に逃げてはダメと言われ続けて苦しんだ人。
    自覚なくDVをしてた人。

  • はじめふわふわした感じでしたが、後半から面白かったです。
    若い読者向けかな?
    続編に期待してます。

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著者プロフィール

一九六四年、埼玉県生まれ。八五年、矢崎麗夜名義で星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞し、八九年『ありのままなら純情ボーイ』で作家デビュー。主な著書に「ぶたぶた」シリーズ、「食堂つばめ」シリーズ、「NNNからの使者」シリーズ、『あなたのための時空のはざま』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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