日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062950503

感想・レビュー・書評

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  • 官僚と政治家、それに記者クラブというシステムで、官僚からの情報を垂れ流しにするマスコミ、その癒着関係を書いた書。

    筆者が新聞記者であり、政権にも一時いたために信憑性はあると思うが、
    出版時ははじめてのことかもしれないが、最近では自明のこととなっているために★3つとした。

    ページの割には文字数が少なくて、読みやすかったのですが(笑)

  • 日本の政治システムに関して多くの著作があるが、2011年現在、最も本質を捉え、分かりやすく書かれている。
    民主党に政権交代したものの、ほとんど現状が変わらない原因は官報複合体に原因がある。

  • こんな骨っぽい記者、論説委員もまだ、日本にいるのだと安心した。

    サブタイトルにある政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か。について、現今の日本の政治分野での各プレイヤーの行動を実際体験したことに基づき書き下ろされている。

    とっても解り易かった。

    著者は慶応大学経済学部出身ということもあり、囚人のジレンマを持ち出し、官僚に翻弄されない記者活動のあり方を提案したあたりは、愉快だった(笑)。

  • 参考になった。

  • 花水木ブログ

  • 自分が言いにくいことは誰かにかわって行ってもらう。これは官僚の常套手段といってよい。いいかえると、自分は決して表にでない。あくまでも舞台裏で物事を動かすというのができる官僚の鉄則である。

    官僚は政治家を使いこなし、官僚の官僚による官僚のための予算や政策の実現を図っている。

    役所がくれる特ダネは結局のところ、役所が書いて欲しいネタだ。新聞は他の新聞にでていないネタが大きく紙面にでていれば、「抜いた!」と大喜びする。だが役所の側も大きく扱ってもらって嬉しいのである。いくら特ダネであっても、結果として役所の広報を手伝っているだけになりかねない。それが本当に国民に役立つのかどうか、記者たちは大変な努力をはらって報じる価値がある話なのかどうが疑問がある。

    2011/11/27 再読

  • 情報操作のやり方の本としても読めるかも。いやはや、内情ってこうなっとるんですね。

  • 《「私はかつて官僚のポチだった」政府税調委員も務めるエリート記者が本音で綴った懴悔録。》

    《日本を本当に動かしているのは誰か、真の権力者は誰なのか――

    「三権分立」「国会 は国権の最高機関」などのタテマエとはおさらば。本当のリアルな姿を知りたい人のために、官僚組織と政権の裏側、そしてそこにビルトインされているマスメディアの実態を、実際に体験した具体例を元に描き出す。
    二言目には「財政再建」を唱える財務官僚が不況を大歓迎し、一歩裏に回ると赤字ばらまきのために奔走する理由、経産省の役人らが天下り先を作り出す「専務理事政策」、大手マスコミの「できる記者」ほど役所の「ポチ」に陥りやすい構造などなど、新聞やテレビでは絶対にわからない、教科書には絶対に書かれない「権力の実体」が浮かび上がる。

    【目次】
    第1章 官僚とメディアの本当の関係
    ・新聞は何を報じているか
    ・不可解な事件
    ・霞が関の補完勢力になった新聞
    ・転向の理由
    ・政権を内側からみるということ

    第2章 権力の実体
    ・政治家と官僚
    ・「増税」をめぐるバトル
    ・財務官僚の変わり身
    ・福田首相の本心
    ・事務次官等会議

    第3章 政策の裏に企みあり
    ・「政策通」の現実
    ・カネは国が使うべきか、国民が使うべきか
    ・定額給付金は「ばらまき」か
    ・「官僚焼け太り予算」を点検する
    ・政策立案の手法
    ・「専務理事政策」とはなにか

    第4章 記者の構造問題
    ・記者はなぜ官僚のポチになるのか
    ・真実を報じる必要はない?
    ・「特ダネ」の落とし穴
    ・記者は道具にすぎない
    ・官僚にとっての記者クラブ

    第5章 メディア操作を打破するために
    ・霞が関幻想
    ・先入観としての「三権分立」
    ・「政府紙幣発行問題」の顛末
    ・記者が陥る「囚人のジレンマ」
    ・報道の力を取り戻すために》

    +p.111【天上がり(反・天下り)財務省追従の学者やエコノミストが政府関係機関の長になる事。情報が入り箔付けにもなり研究がしやすくなる】
    +p.114【官の焼け太り】
    +p.125【専務理事政策:先輩の天下り先確保。デキる官僚・昇進の条件。(伸びそうな産業の業界団体をつくり、「政府に要望を出す窓口」として法人化、自省OBを専務理事として天下り。次は基準認証制度をつくり統一規格にすれば相互に利用しやすく産業全体が発展するともちか
    け毎年入る規格試験料を専務理事の人件費にあてる。舞台回しをした官僚は局長への出世の道が。)】
    +p.184【「官僚制」:ビューロクラシー】
    +p.【】
    +p.【】
    +p.【】
    +p.【】
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    +p.【】
    +p.【】

  • よくぞ書いてくれました。政権交代ばんざい。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。1953年、千葉県に生まれる。慶応義塾大学経済学部卒、1977年に中日新聞社入社、2018年3月、東京新聞・中日新聞論説委員を最後に退社。ジョンズホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で国際公共政策修士。財政制度等審議会臨時委員、政府税制調査会委員などを歴任。規制改革推進会議委員。『日本国の正体 政治家・官僚・メディア---本当の権力者は誰か』(講談社)で第18回山本七平賞。『2020年新聞は生き残れるか』『官僚との死闘700日』(以上、講談社)、「ケント&幸洋の大放言!」(ビジネス社)など著書多数。テレビ朝日「朝まで生テレビ!」、BS朝日「激論!クロスファイア」、読売テレビ「そこまで言って委員会NP」など、テレビ・ラジオ出演多数。


「2018年 『明日の日本を予測する技術 「権力者の絶対法則」を知ると未来が見える!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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