満身創痍の中、ついにホセ・メンドーサとの試合の時が来ました。
おっちゃんの指示も無視し、とにかく打って出るジョー。そして打たれるジョー。
しかし、打たれても打たれても不気味なほどに起き上がり、メンドーサを震え上がらせる。
打ち合いの場面はかなり迫力があります。
ただ、読んでる時は興奮して読んでるんだけど、読み終わって冷静に考えると、ボクシング的には、片目が見えなくなってきたせいで、逆にメンドーサのよける方にパンチがずれて当たるとか、強打者であるメンドーサに打たれ続け最終ラウンドまでジョーの身体がもつのか?とかとか、疑問があるのだけど、もうこれは、真っ白になりたい1人の若者の執念の話だと思って読むと、やっぱりすごい話だし、描写もすごい・・・。
メンドーサの「ジョーはカタワになったり死んだりすることが恐ろしくないのだろうか?私は恐ろしい」という言葉に集約されている、ジョーの生き方の集大成なのかもしれない。