- Amazon.co.jp ・マンガ (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063766295
作品紹介・あらすじ
混迷のイタリア半島をかろうじて結びつけてきた中世最強の同盟、三国同盟。その中心人物、豪華王ロレンツォ・デ・メディチの体を静かに病魔が蝕む中、最高権力者の一人教皇は、同盟崩壊のため最後の奇策に打って出た。ヨーロッパは、再び戦火の渦に巻き込まれるのか?520年前の大転換期、1492年。ボルジアとメディチの固い絆は、戦争を止められるのか?チェーザレ・ボルジア、17歳。彼の理想が世界を変える。
感想・レビュー・書評
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面白かった。が、前編からのブランクが長過ぎてほとんど経緯を忘れてしまっていた。(泣)しかも、本巻もあんまり前進していないような・・・。本当に完結するのだろうか?(笑)
固有名詞や経過をずっと覚えているのには難儀するが(笑)、次はどうなるのかという期待感はある。メディチと教皇庁の今後の描写に興味津々。
気候変動の絵をみるとちょうど日本も動乱の時代ですね・・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずいぶん待たされたけど相変わらず面白い。満足した。青池さんのアルカサルと時代が少しかぶってるから余計に興味深い。中世の雰囲気が大変に良い。
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遂にカテリーナ・スフォルツァ登場!
ミケランジェロはアンジェロの幼馴染……
ああ、イタリア好きには、たまらない。
早く、次が読みた~い!-
カテリーナ スフォルツァ。。。塩野七生さんの筆では、実に魅力的な女性ですね。一度この眼で見てみたかった。さすがに友達になりたいとは思いません...カテリーナ スフォルツァ。。。塩野七生さんの筆では、実に魅力的な女性ですね。一度この眼で見てみたかった。さすがに友達になりたいとは思いませんが。2012/05/05
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借りたもの。
イタリア半島情勢、歴史の転換期である1492年がはじまる。
同時に、チェーザレやアンジェロ達がその情勢・政治的駆け引きに直接関わってゆく――大人になってゆく――大きな節目の時でもあった。
長くイタリア半島の均衡を保っていた三国同盟の破綻……教皇領とナポリ王国が同盟を結ぶ。
それまでのミラノやヴェネツィアと対立する形になる事、地政学的に包囲された形になるフィレンツェは危機感を募らせる。
そうした情勢の変化で軍備に金をつぎ込まざるを得なくなり、レオナルドの騎馬像が頓挫してしまう。(原型はこの後起こった戦争でフランス軍の弓の的にされちゃう…)
美術好きとしてはあないみじ。
チェーザレが聖職者としての巧みな話術を見せる。
それでオルシーノ・オルシーニの憂いが少しでも軽減できれば…と思うが、その悲しみを受け止めるに留まっている気がする。
チェーザレは自身が聖と俗の矛盾構造をはらんでいる事を内省する。
“権力と金――これに執着した時 聖人は俗人となるのです”を反芻し、この解決はあるのかと……
それは当時の教皇庁が“領主”としての性質をはらんでしまっている(世俗)ために起こっているのだが……そして本来、キリストは「貧しくとも正しく(幸せ)であれ」と言ったはずなのに、「貧しいことが正(幸い)である」とはき違えられたことも一因である。……世界的に一次産業が大半を占めているという理由もあるけれど。(まだお金を稼ぐ手段が少ない、教養が万民に行き渡っていない)
サヴォナローラの偏った正論は、商業都市で発展しているフィレンツェでも諸問題があり、「これで良いのだろうか?」という思いに訴えかけてしまっている。
…カルトの手法だ。
ロレンツォの憂い。
ローマの有力貴族オルシーニ家の妻の影響を受けた長子・愚かなピエロ。血統主義の妄信で政治手腕が無い――貴族社会での陰謀や裏切りは顕著で信用に足らない。商家は庶民の支持によって支えられている事実への無理解――ことを危惧している。
そんな中で、今までちょっと頼りなさげなジョヴァンニが少しずつ大人になっていくようでこれからの展開が気になる。…将来、レオ10世になるのだから。
チェーザレらが最初期に比べ大人っぽい顔つきになっている点でも、成長を感じてしまう。
冒頭のミゲルがアンジェロの祖父ジョルジオの工房訪問が微笑ましい。なんて懐が深いおじいちゃんなんだ……!アンジェロがああいう正確になったのも納得の暖かい家。
アンジェロ、ミケランジェロと知り合いだったんだ…!石工の天使と彫刻家の天使ミカエルという、クスッとさせられる設定。 -
描き込みが素晴らしい。
建築に装束に調度品、よくぞこれだけいつも描けるものだ。
どろどろの政治闘争が、するすると読めてしまう。
淡々とした画面、絵と台詞でそれぞれで魅せる場面の緩急が上手い。
いよいよチェーザレの下を離れることになるのか。
ダヴィンチとミケランジェロの登場も気になる。 -
待ちに待った刊行で内容も期待を裏切らないものだった。
ロドリーゴとローヴェレの対立関係も上手く描かれて読み応え十分。
チェーザレの活躍は勿論、アンジェロの交友関係にも驚いたが、この時代の華やかさを象徴していると思う。
まだまだチェーザレの生涯のうちの序章でしかない。これから加速度的に物語が進んでいくのか、今のままなのか、その辺も気になる。 -
歴史忘れてしまったのでそろそろ本格的についてくのが厳しくなってきました。アンジェロはもう要らないんじゃと思ってたけど最初の話は良かったです。
神の教え・救い、と政治。聖人と俗世。世に生きる人を救いたいのに、その為には世俗に塗れるしかない。人は世俗に生きてるから。どうやってもぶつかってしまうその壁。彼の人生の中で、チェーザレは答えを見つける事が出来たのでしょうか。 -
チェーザレ・ボルジアを扱った作品は南部ひろみ作品にさかのぼれるくらい結構前から読んでいるが、お耽美系でない方が好きなのでマイベストなチェーザレはこの作品。当時のイタリアの政治的軍事的な状況やローマ教皇庁とイタリア各小国との関係も詳細だし、何より緻密な絵が美しくリアル。コミックス化されるとさらにペンを入れているために刊行に時間がかかるけど、それが楽しみですらある。この刊にはあの名高い女傑も登場。
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政治や宗教的な流れはちゃんと把握できていないのだけど、絵の美しさと小さなエピソードで読ませられる。アンジェロのお祖父ちゃんとミゲルの食事の場面が好き。
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チェーザレの推挙でジョヴァンニの側近になるアンジェロ。ジョヴァンニはじきメディチ枢機卿に。チェーザレとジョヴァンニがいよいよ表舞台に出ていく。