- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063805796
感想・レビュー・書評
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残酷なまでに美しい少女の死を巡る、オムニバス形式の話。タカハシマコのブラックな一面が覗ける作品であるからこそ、あまり人にはお勧めできない。けれど私はこういった作風も好きだ。
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・カバー裏に「鳥子の場合」オマケ漫画があります。
短いですが考えてしまう内容です。
・かつて少女であった方ならば共感できるでしょう。辛くもなる。
男性が共感、理解というのは難しい気がします。
”彼”らが読むとつまらない山なし落ち無し少女漫画に映るかもしれません。
少女特有と仰いますが、大人の女性になってもまだ
あの頃の気持ちや、全く変わらない感情を持ち合わせている方は
身近にたくさんいます。当時よりしたたかに、隠せるようになるだけで。 -
特別でありたい、そう願うことは罪ではない。
では、罪を犯すとは特別なことなのか。 -
駒沢鳥子が死んだ。特別な少女だった。皆が憧れた。皆が羨んだ。「誰がこまどり殺したの?」少女たちの心の澱みを覗く、マザーグースをなぞらえたミステリー。
タカハシマコが描く少女は可愛いのです。儚げで少し毒があって。それだけでも読む価値はある!…と思う。 -
奇跡のような美少女、鳥子は何故自ら死んだのか。その瞬間に居合わせた五人の少女。 敵視した子、憧れた子、真似をした子、比べた子、崇拝した子。 少女たちのどろどろとした心中が丁寧に描かれていました。 桜庭一樹さんの書く少女が好きな方は、好きな作品になると思います。
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う〜ん。作風は良いのだが、こういう謎が残るタイプは頭の悪い私には、もにょる。
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完璧な美少女・駒沢鳥子の衝撃的な自殺から数年。
高校生となった目撃者の少女達それぞれの視点から語られる鳥子像とは……
透明感あふれる繊細で可愛らしい絵柄、お人形さんのようにふわふわで瞳の大きな女の子。
なのに毒がある。歪んでる。壊れてる。もはや過去となった鳥子の死が少女達の心に影を落としている。
嫉妬、欲望、憧憬……タカハシマコは痛々しいまでに多感な思春期の少女を描かせると本当にうまく、リリカルなモノローグに託して語られる彼女らのドロドロとした胸の裡には時として戦慄を禁じ得ない。
鳥子とはいったい何だったのか?
永遠の少女を求める人々によって捏造された幻想、偶像に押し上げられた虚像に過ぎないのか?
美しく賢く完璧な少女。
その前提自体がこうあってほしいという語り手の願望でしかなかった可能性もあるから怖い。
「誰が駒鳥殺したの?」の歌詞を知る読者には犯人がすぐわかってしまうが、この話でそれは重要視されてない。重要視されるのはWhyー『何故』ーの部分、語り手となった少女達全員があの時あの場所で鳥子の死を望んだ理由だ。
鳥子の内面を一切描写せず、そのミステリアスさを否応なく高めておいてから最終話で一つの結末に落とし込むのだが、タカハシマコは決して少女を美しいだけのお人形にしておかず、聖性を剥ぎ取って俗に引きずり落とすのだ。
鳥子もまたどこにでもいるただ一人の少女だったのだ。 -
小学生の時に死んでしまった奇跡のような少女が、同級生に及ぼした影響みたいな、そんな話
マザーグースの誰がコマドリを殺したの?が題材