未生 ミセン(7) (KCデラックス)

著者 : ユン・テホ 古川綾子 金承福

• 講談社コミッククリエイト (2016年8月29日発売)

作品紹介・あらすじ

韓国にてウェブで発表されコミックスは累計200万部を突破、ドラマ版も異例の高視聴率を記録し社会現象を巻き起こした本作。会社員の哀歓をリアルに描き圧倒的な共感を呼んだ傑作群像劇、待望の邦訳版！　原著と同様、オールカラー全9巻にて刊行。
中島裕翔（Hey! Say! JUMP）主演連続ドラマ『HOPE～期待ゼロの新入社員～』（地上波フジテレビ系列／毎週日曜よる9時／7月17日スタート）原作。

ヨルダンの中古車事業から離れ、それぞれ新たな事業の開発に注力する営業3チームの面々。自信満々に企画を披露したチャン・グレだったが、その背伸びした内容をオ チーム長に酷評されてしまう。まず商売の基本を知れと諭されたグレが向かったのは、古巣である韓国棋院だった。何年も近づきもしなかった場所を訪れた彼の目的は？　一方、才媛アン・ヨンイは上司たちの度重なる理不尽な言動に振り回され、打ちのめされていた。

感想・レビュー・書評

[Ksculさんの感想 · 2016年8月31日]

【仕事のフックを掴め！】
仕事の本質を学べる7巻。

・闘いは 待つことから始まります
相手が強い時は

・キミがさっき言ってた言葉は
どれも無駄な言葉ばっかりだ
役に立つ言葉を言わないと

安く買って利益を残すってこと

もう１つ言うなら
良い品物を安く買って
必要としてる人に売ること
それが商売だ

・色んな言い訳のために
逃げるみたいに
商売してはダメだ

問題を正面から凝視し
突破しないと

・自由という言葉で
自分の囲碁を二の次にする人はいない

自由は碁盤の中で
はじめて翼を持つ

それを覚悟してきた人たちだ

彼らをサポートする
多くの人々が
韓国棋院にいる

その全てが

僕の顧客だ！

・そうやって範囲を決めていくんだ
例外も経験しながら

・自分にも確信のない物を
他人に売るのは
商売じゃない

しかもとにかく安いからと買って
人に売ろうと飛びつくのが
このミッションの罠だ

・よい記憶力はすばらしいが
忘れる能力は
いっそう偉大である
ー E. ハバード

・甘い味の中毒なんだ
炭水化物の甘みに！

・僕にとっては一日一日は凸凹だけど
広く見れば凸凹が一列に見えるように
何ともなくなるのが日常なのか？

そんな日常を耐え抜いてみると

あんな…

表情をするようになるのか？

・全員の日常が同じってわけじゃない

・でも多くのスポーツマンがフォームを整えようと
努力するように 日常のリズムは機械のようにはいかない

自分の道具が
所定の位置ではなく
無神経な同僚の机に
あるのが日常で

メールに添付した資料を
読みもしないまま
口頭での説明を求める
電話ばかり来る

しつこく問い詰めてくる
他部署との会議に疲弊し
本来の業務は始めることすらできないまま
半日がムダになる日常

合理的な意見だと思い
あれこれ案を提示すると

それぞれの合理に
遮られて挫折し

躍起になって
合意を引き出そうとすると
こんな仕事にここまで
しなきゃならないのかと思う

・初心者の場合
囲碁の手をきちんと読みきれなくて

相手の手をあたふたと追いかける
場合が多い

状況把握ができないので
目の前の手だけに
てんてこ舞い
言われるとおり打つようになる

あたふたと言うことを
聞いていると ゲームは
自分の手を離れて
進むしかなくなる

自分のリズムを
守ることは

自分のすべき
仕事の名分を忘れないこと

仕事のパターンを
つかむこと

・仕事のフックを掴め！

・個人の感情による
必然性が
企業でも通用するとは
限らない

・「フック」っていうのは
基本になる単位のように
何かが加わっても
変わらない仕事の核心
「本質」のことを
言ってるんだ

・一生懸命に勉強した
痕跡を見せるのが
報告書じゃない

著者プロフィール

1969年、韓国・光州生まれ。1993年『緊急着陸』でデビュー後、さまざまな作品を発表。日本でも公開された映画『インサイダーズ／内部者たち』『黒く濁る村』はユン・テホのWEBTOON（ウェブコミック）が原作である。本作は韓国にて圧倒的な反響を呼び数々の賞を受賞、その世界観を巧みに映像化したドラマ版は社会現象となった。

「2016年 『未生　ミセン（9）＜完＞』 で使われていた紹介文から引用しています。」