- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065135303
作品紹介・あらすじ
長田弘という詩人にこんな言葉がある。「みえてはいるが誰れもみえていないものをみえるようにするのが、詩だ」。わたしはこれこそ現象学の定義だと考えてきたものだが、この定義は西村さんの現象学のなかでなによりも生かされているとおもう。……わたしが西村さんのお仕事に読み取ったもっともたいせつだとおもわれること、それはひとつの身体的な存在が別の身体的な存在のかたわらにあるときに、そこに生まれる身体のコモンセンス、いいかえると諸感覚相互の浸透しあいでありまた社会的な感覚でもあるようなコモンセンス、それを科学は引き裂いてきたのではないかという問いである。本書でしめされているのは、哲学と臨床とがひとりの人のなかで深く交差した、稀有な仕事だとおもう。――鷲田清一(本書「解説」より)
[目次]
第一章 〈植物状態患者の世界〉への接近
1 植物状態患者との出会い
2 方法論的模索
第二章 看護経験の語り
1 Tセンターでの経験
2 受け持ち患者との関わりをふり返る
3 経験のふり返りと気づき
第三章 〈身体〉を介して交流する看護ケア
1 視線が絡む
2 手の感触が残る
3 タイミングが合う
4 交流が成立する基盤
第四章 臨床のいとなみへのまなざし
1 探究プロセスの振り返り
2 看護研究における現象学的方法論の課題
解説 臨床のまなざし、現象学の思考――鷲田清一
感想・レビュー・書評
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患者が何らかの反応を出してくれる時は、スタッフが「下心なしで」「邪念なく」付き合った時ではないか p185
普段下心まるだしだよな、と反省。基本から見直さねば。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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