- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065173152
作品紹介・あらすじ
誰かのために、世界のために、何かしたい。
――でも、どうやって?
「国境なき医師団」で働くのは医師や看護師だけではない!
ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダ、南スーダンをめぐる現地ルポと
日本人スタッフへのインタビューで迫る、
「人道主義」の最前線。
* * *
MSFってどんな組織? どんな人が働いているの?
どこに派遣されるの? 危なくないの?
給料はどれくらい? …私でもなれるの?
知っているようで知らないMSFのリアルを、
稀代のクリエーターが徹底取材で明らかに!
* * *
[目次]
はじめに
第一章 「国境なき医師団」ってどんな組織?
第二章 MSF日本インタビュー1
アドミニストレーター
ロジスティシャン
人事部リクルートメントオフィサー
第三章 現地ルポ1
ハイチ
ギリシャ
フィリピン
第四章 MSF日本インタビュー2
国境なき医師団日本会長
活動責任者
ファンドレイジング部ディレクター+シニア・オフィサー
第五章 現地ルポ2
ウガンダ
南スーダン
おわりに
感想・レビュー・書評
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いとうせいこうにはもう一冊『「国境なき医師団」を見に行く』というのがあり、どちらにしようか迷ったが、とりあえず新書を読むことにした。
あとがきでわかったが、『見に行く』は、「より自分の感情に近い書き方」で書いたもので、こちらは「いわばMSFの一員になるためのハウツー本企画として」書いたとのこと。
だから、こちらはMSFがどんな団体で、どんなメンバーで構成されていて、どう運営されているかがよくわかる。
白川優子さんの本でも度々出てきた「ロジステシャン」や「アドミニストレーター」などの仕事の内容も、インタビューとともに載っている。
「国境なき医師団(MSF)」の資金のほとんどを個人の寄付で、しかも大口の寄付ではなく、少額の多数の寄付で成り立っていること(だからこそ、政府や国際組織、企業などに依存せず独立を保てる)、リタイアしたあと60代70代から始める人もいることなどは初めて知った大切な情報だった。特に医療担当者は年配の人の方が、専門が細分化されない時代を経験しているし、物資が足りないときどうするかもわかって役に立てると読んでなるほどなと思った。もちろん英語かフランス語ができて、体力があり、強い意志が必要なのが前提だが。
MSFの活動に参加してみたい、寄付する前に知っておきたい人には最適な本。
しかし、現場に関わった医師、看護師の本のような衝撃はあまりないので、リアルな活動内容を知りたい人にはそちらの方がいいとは思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
329.36/イ
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/729236 -
日本に生まれた幸運を思わずにはいられない。
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国境なき医師団になるには英語かフランス語ペラペラ必須ということがわかり、どちらもものにならなかった私は無理だなというとこがわかってしまった。寄付がんばります。日本の医師団の方へのインタビューが面白かった。
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自分の人生や国際協力についての可能性について考える良書。
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興味本位、軽い気持ちで手に取った。
本書の狙い通りだと思うが、漠然と抱いていた四角いイメージ、聖人君子の集まりによる、我々のような凡庸な人間とは一生関わりのない遠い世界の出来事、といった偏見は即座に吹き飛んだ。
気高い人達・理念・活動方針であることは間違いないが、人を救いたいと思う動機の根本は自分にも理解できるし、単純に共感し助力になりたいと思わせ、その上でどうやったら協力できるかという方法までご丁寧に示してもらった。
以下は自分の日記。
個人的にはやらない善よりやる偽善だと思っているので、読み終えてすぐ5000円寄付した。ここに堂々と投稿するにしては少額で恥ずかしいような気もするが気にしない。
MSFの活動にきっかり5000円分だけ役に立つことができた。とりあえず今はそれで充分と自分で勝手に結論づけた。
だからと言ってこれで満足なのかと言われればそうではない。
これからもとりあえず5000円ずつくらいの寄付して、悩みながら折り合いつけながら生きていくのかな。 -
この本を読むと、文系の私も、魅力たっぷりな「国境なき医師団」に入りたくなった。求められる人材は、即戦力になり、チームで活躍できる人。日本人としての強みも活かせるとわかった。