フレンドシップ ウォー こわれたボタンと友情のゆくえ (文学の扉)

  • 講談社
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本棚登録 : 99
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065173268

作品紹介・あらすじ

ボタンがきっかけで始まった、親友とのバトル。廃工場で見つけた無数のボタンをつかって、主人公グレースは学校中を巻きこんだ大ブームを作ります。でも2年生の時から親友だったはずのエリーと、思わぬことから、戦争が始まってしまいます。ボタンをめぐる頭脳の戦いは、どちらに軍配があがるのでしょうか?そして、友情のゆくえは?エドガー賞、フェニックス賞受賞者で、『こちら「ランドリー新聞」編集部』『ぼくたち負け組クラブ』等人気作品を書いたアンドリュークレメンツの、楽しい最新作。

感想・レビュー・書評

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  • ○クレメンツさんが亡くなられていたことをはじめて知りました。大好きな作家さんのお一人です。
    ご冥福を祈ります。
    ○友だちへの不満が積み重なり爆発しちゃう。でも、その友だちの良いところを思い出すと胸がギュッとする
    主人公自身も真っ直ぐな良い子としては描いていない
    ○ボタンの分類が面白い。需要と供給にも少し触れる

    ・おじいちゃんが購入した古い工場あとから見つけた27箱分のボタン
    グレースは学習の取り組みでクラスに工場の写真とボタンを持っていくことになる
     学校中でボタンのやり取りが大ブームになる一方で、親友だったエリーと仲違いをしてしまう
     博物学的な知識のあるハンクとは仲良くなれたのだけど

  • 親友って何?を考えさせられるお話。

    学校で何かが流行るというのは世界共通みたい。

    作者のクレメンツさんが教師の経験があるからなのか、学校の様子が生き生きと書かれていたと思います。

  • 自分の小学生時代にも似たようなことがあった。家が裕福で周りに影響力のあった"りさちゃん"。帰り道はいつも何人か"りさちゃん"家まで歩いてから自分の家に帰っていた。(私はまっすぐ自分の家に帰っていた 笑)
    この本を読んで懐かしさと苦い思い出が蘇った。それでも友情が続くなら素晴らしいことだと思う。

  • 表紙のボタンが可愛い!中身はもちろん、見た目も面白いです!

  • ボタンと友情をめぐるお話。子供たちのなかでの流行が高まっていく兆し、子供の友情を丁寧に描いている。テンポがよく読みやすい。

  • おじいちゃんからもらった27箱もの大量のボタン。古いものを集めるのが好きなわたしは、ただほしいからもらっただけ。でも、そのボタンの一部を学校に持って行った日から、学校中がボタンフィーバーに!みんなが交換や収集に夢中になって、わたしの手に負えなくなってきた。とくに親友と思っていたエリーと対立するようになって…。
    子どもたちが自分で問題を解決しようと奮闘するさわやかな物語。

  • 観察眼の鋭いグレースの目を通してボタンのブームがじわじわ始まっていく様子が分かり、読んでいてエキサイティング。子どもたちの間でなにかが流行り始める様子をよく分かってるんだと思う。ブームの盛り上がりと連動して、グレースとエリーとの対立がピークを迎えるのも巧い。
    そんなに登場頻度が高くないのに、グレースのおじいちゃん、母、兄、それぞれの信頼関係や思いやりが伝わってくるのもすごい。特におじいちゃんの温かいまなざしは、作者のクレメンツのまなざしそのものだなと思う。今回の作品が遺作となって本当にさみしいが、物語という形をとった作者の温かさが新しい世代の子どもたちへ伝わっていくと良いなと思う。

  • 「ボタンがきっかけで始まった、親友とのバトル。廃工場で見つけた無数のボタンをつかって、主人公グレースは学校中を巻きこんだ大ブームを作ります。でも2年生の時から親友だったはずのエリーと、思わぬことから、戦争が始まってしまいます。ボタンをめぐる頭脳の戦いは、どちらに軍配があがるのでしょうか?そして、友情のゆくえは?エドガー賞、フェニックス賞受賞者で、『こちら「ランドリー新聞」編集部』『ぼくたち負け組クラブ』等人気作品を書いたアンドリュークレメンツの、楽しい最新作。」
    「グレースがもらった大量のボタンが、学校中で大ブームに。グレースもやがて巻き込まれ、ついに親友と争うことになってしまいます。」

  • 自分がボタンが苦手なこともあって、なぜボタンを集めること、ボタンを交換することが流行するのか、まったくわからないのだけれど、流行ってそういうものかもしれない。
    そんな意外な流行から、流行に起因するトラブル、友だちとの関係を描くのはクレメンツの得意とするところではないか。需要と供給なんていう言葉を出して解決するところも。最後に校長先生と金銭的「取引」をして解決するところも。
    友情や家族の描き方もいろいろあるんだな。

    本作がクレメンツの遺作だというのが残念。
    作者あとがきの最後に「わたしとともに小さな旅をしてくれてありがとう。そして、みなさんの読書の熱が、けっしてさめないことを祈っています。」

    作者のウェブサイトで自分のことについて語っている。
    https://www.andrewclements.com/about
    (たくさんの本を書ける理由を答えてのに続き)「人生もまた同じ。一つひとつ、自分がいいと思うことをしていけばいいのです。そうすれば、おのずといい人生が送れるでしょう。」(「訳者あとがき」から)

    ありがとう。

  • 雑誌「こどもとしょかん」の新刊案内で知った。
    『合言葉はフリンドル!』の作者の最期の作品だと知って読みたくなり、借りた。

    グレースは、小学六年生で、算数と理科が好き。
    夏休みに、ひとりでおじいちゃんのところへ行った。
    不動産屋のおじいちゃんと、おじいちゃんが買った古い工場を探検。
    そこでグレースは、段ボール27箱ものボタンを手に入れた。

    おもしろかったです!
    28章の短いまとまりで成っているので、サクサク読めます。
    どこか意地悪な親友のエリー、賢くて優しいハンク、頼りになるのかならないのかわからないお兄さんのベンなどが登場して、テンポよく進みます。
    冒頭でいきなりたくさんのボタンを手に入れて、学校でボタン交換が大流行。
    ボタンって確かに特殊なもので、記憶と記録が一緒になったすてきなもの。
    うちの裁縫箱のボタンは、私のボタンはどうだったかなと思いつつ、グレースと一緒に、読み手も少し離れたところから、科学的に分析しながら読めます。
    『合言葉はフリンドル!』でも、賢い子どもと学校での大流行が描かれていましたが、あちらは子どもvs先生、こちらは子どもvs子ども。
    小学校中学年くらいになってくると、女の子の間では友達って?や、スクールカースト的な空気が出てきます。
    そのなかで、ひとつ乗り越えて成長できているのが良いなぁと思いました。

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著者プロフィール

1949年、アメリカ生まれ。小学校教師を経て、絵本・児童文学作家として活躍。児童文学デビュー作『合言葉はフリンドル!』は、全米で600万部以上、受賞多数。世界12か国以上で翻訳される。他に『こちら「ランドリー新聞」編集部』『はるかなるアフガニスタン』『ぼくたち負け組クラブ』(以上、講談社)など。

「2020年 『フレンドシップ ウォー こわれたボタンと友情のゆくえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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