どくヤン!(1) (モーニング KC)

  • 講談社
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本棚登録 : 54
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065182079

作品紹介・あらすじ

何の変哲もないメガネ高校生・野辺が編入した毘武輪凰高校は、地域でも群を抜く恐るべきヤンキー校…!そしてそのヤンキーたちは、ヤンキーであるにも関わらず読書を好むという矛盾した存在、「どくヤン」だった! バイクを駆り、ヤニを吹かしながら『こころ』を暗唱する異常な同級生たちに囲まれ、野辺の平穏なスクールライフは脆くも崩れ去る…! 令和最初にして最後のヤンキービブリオギャグ漫画、ここに爆誕!

感想・レビュー・書評

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  • ヤンキー高校の変わった高校生。
    なんと読書を好む上に、それぞれがSFや時代劇、ミステリーなど、得意の分野が。
    面白い設定ですね。

  • いまや、日本のマンガにおいては「読書もの」が一つのジャンルとして成立している。

    高野文子『黄色い本』のように読書という営みそのものを深く掘り下げた作品もあれば、〝マンガの形式を借りたブックガイド〟として優れた作品もある。
    両者の折衷ヴァージョンとして、玉川重機『草子ブックガイド』や、施川ユウキ『バーナード嬢曰く。』などがある。

    かと思えば、片山ユキヲ『花もて語れ』は前代未聞の「朗読マンガ」(朗読の楽しさをテーマにしたマンガ)であるし、「読書もの」のヴァリエーションとして「図書館もの」や「古書店もの」も多い。

    百花繚乱の「読書もの」マンガの中にあって、図抜けて個性的な作品が、この『どくヤン!』だ。

    なにしろ、ヤンキー・マンガと「読書もの」マンガという、水と油の世界を無理くり融合させた「ヤンキービブリオギャグ漫画」なのだから。

    舞台となる「毘武輪凰(ビブリオ)高校」は、底辺ヤンキー校でありながら生徒全員が読書好き。
    学校の方針として、読書さえしていればあとは何をしていても許されるため、「どくヤン」(読書好きヤンキー)たちは日がな一日読書をしてスクールライフを過ごす。

    とはいえ、やはりヤンキーはヤンキー。
    金品の代わりに本をカツアゲする「ブッカツ」、シンナーの代わりに本の匂いでトリップする「本パン(=本アンパン)」などの特殊な習俗が、この学校にはさまざまあるのだった。

    しかも、どくヤンたちは「私小説ヤンキー」「時代小説ヤンキー」「SF小説ヤンキー」など、自らが好む本のジャンルによって派閥を形成しており、派閥抗争も絶えない(笑)。

    そのような高校に編入してきた「ごく普通のメガネ高校生」を主人公に、どくヤンたちの巻き起こす騒動が毎回描かれる。

    荒唐無稽なギャグマンガではあるが、読書好き(とくに小説好き)の琴線に触れるくすぐりが随所にちりばめられ、毎回ニヤニヤしながら楽しめる。

    また、「こんなこと、よく思いつくもんだなー」と、作者の〝タガの外れた想像力〟に驚かされるブッ飛んだ展開も多い。
    本巻所収の全9話の中では、第8話「闇購買」がとくにスゴイ。仰天アイデアが畳みかけるように連打される。

    そして、意外にもというか、ブックガイドとしても役に立つマンガである。

  • またヘンなのに手を出してしまった。
    高校生ヤンキーと読書…すごい。
    絵柄は完全にヤンキー漫画だし
    読書だけしていれば授業料はタダ!
    という破天荒な学校の設定もアレだけど
    本に関する愛だけはあふれている…。

    ドスはドストエフスキーの略で
    金の代わりに本をカツアゲし
    (良い子は真似しちゃダメよ)
    名文スロットでギャンブル。

    そんなに本好きでもないのに
    転校してきてしまった野辺クンを中心に
    個性あふれる読書好きヤンキーたちの
    ワンダフル高校生ライフをお届けします。

    あ、でも、おのれの好きな本を
    熱く語るシーンは意外と真面目で
    ちょっとオススメを読んでみたくなりました。

  • Twitterで以前みかけて、気になっていたヤンキービブリオギャグ漫画。基本1話完結なので、ストーリーというよりはややマニアックな本のネタが気になって読み進めていました。(司書として不勉強ですが、亜書の存在を私はこの漫画で初めて知りました)
    入学した一万人のヤンキーが読書漬けのカリキュラムで99%が去り、残った本好きの1%ヤンキーが「どくヤン」になるというスケールが無駄に大きい設定、好きです。
    何話かはWebで既に読んでいたので、登場本燐廃斗(リスト)やカバー下の漫画といったおまけページは嬉しい。
    疲れたときはギャグ漫画に限る。

  • まさかの読書好きヤンキー学園もの!!
    本好きの方々が推しておられたのでこわごわ読んでみたらこれがもう、なんじゃこれっっ!!級の面白さ。
    絵が怖いし出てくる人が全員(あ、主人公はかわいい少年)ヤンキーだし大丈夫かコレ、って思ったけど、大丈夫じゃないくらい面白いぞ。
    それぞれに推しジャンルがあってその偏愛ぶりやら知識やら変態ぶりやら、いちいち面白い。
    読み終わったらカバーを取ってみるべし。

    貶変編筆返痛拳(ぺんぺんぺぺんぺんペインけん)!!

  • レシピ本ヤンキー・橙併次(だいだい・ぺいじ)が好きです。

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