修羅の家

著者 :
  • 講談社
3.20
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本棚登録 : 559
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065191668

作品紹介・あらすじ

『殺戮にいたる病』を凌ぐ驚愕作!

この家は悪魔に乗っ取られた。
恐怖、嫌悪、衝撃。
そこは地獄。初恋の女性を救い出せるのか。

女の毒が体内に入り、蝕まれていく--
   
簡易宿泊所で暮らす晴男はレイプ現場を中年女性・優子に目撃され、彼女の家につれていかれる。
そこには同じ格好をした十名ほどが「家族」として暮らしていた。
おぞましい儀式を経て一員となった晴男は、居住者は優子に虐待されていることを知る。
一方、区役所で働く北島は、中学時代の初恋相手だった愛香と再会し「家族」での窮状をきく。
北島は愛香を救い出す可能性を探るが、“悪魔”が立ちはだかる。

感想・レビュー・書評

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  • 人間の儚さ
    非現実的な内容の小説だと思っていたが、まるっきりそうでもない。人の弱みをうまく利用して人を極限まで動かす。警察ごとにならない程度に人に命令し動かすが、決して直接の加害者になるわけでもなく、他人から金をせびることで満足する。弱みを握られた人物はその指示司令に反抗できずやもうえず最後には罪を犯す。腐った、闇の人間社会を見るようでやる切なく許せない。

  • 図書館でどうしてかタイトルだけで手に取ってしまった。 悪魔に乗っ取られた家。監禁され全てを搾取され続ける家族。うぅ、読み切れるだろうか。虐待のシーンが辛い。あれ?もしかして この作者さんって わたしが断念した「死刑にいたる病」の人?って思ったら それは櫛木理宇さん! こちらは「殺戮にいたる病」の人!読んだことないけど。

    もう、何故 逃げない!
    そこ救急車チャンスだろ!
    110番しちゃえただろ!って何度も思ったけど、これが「洗脳」の怖さなのか。恐怖と苦痛で支配される。いつまでこんなシーンが続くんだ。

    心が折れそうになった頃。
    突然現れる 北島という区役所で働く男。
    この頼りなさそうな男が 監禁されている同級生(初恋の相手)愛香に出会うことから話しが 私の思っていなかった方向へ。

    作者さんのコメント読んだら尼崎で実際に起きた凄惨な事件をモチーフに書かれたミステリーらしい。

    そか、ミステリーだったのか!

    北島は愛香を助けだすことができるのか?!

    でも星は☆

    今回 改めて確信したこと
    「ケモノの城」は一生 読めなそう。

    • みんみんさん
      うわ〜!この作家さん読む勇気ない(꒪⌓︎꒪)
      うわ〜!この作家さん読む勇気ない(꒪⌓︎꒪)
      2023/06/28
    • ゆーき本さん
      ね!ね!読まなくてもいいよ!笑
      ね!ね!読まなくてもいいよ!笑
      2023/06/28
  • 読了感最悪のミステリー。
    北九州と尼崎の事件をモチーフにしたミステリーなのかな。
    主人公目線でみれば、ハッピーエンドなのかもしれない

  • 最後は尻すぼみ感があるもののハラハラドキドキしながら夢中で読んだ。
    途中で北島がハルオとなった場面ですごい!と目から鱗。
    色々と感じていた違和感が全て結びつき、とても気持ちが良かった。
    洗脳の恐ろしさを感じる場面も多く、読書意欲を削ぐギリギリラインのような感じで上手だなと思った。
    面白い小説だっただけに最後の終わり方が本当に残念だけど読んだ良かった本です。

  • 簡易宿泊所で暮らす晴男はレイプ現場を中年女性・優子に目撃され、彼女の家につれていかれる。
    そこには同じ格好をした十名ほどが「家族」として暮らしていた。
    おぞましい儀式を経て一員となった晴男は、居住者は優子に虐待されていることを知る。
    一方、区役所で働く北島は、中学時代の初恋相手だった愛香と再会し「家族」での窮状をきく。
    北島は愛香を救い出す可能性を探るが、“悪魔”が立ちはだかる。
    (アマゾンより引用)

    そういうことかーーーって後半の展開でやられた。
    そして、ラストはさすがと言うか何というか…
    イヤミス界に我孫子さんあり、という感じの終わりかた(笑)
    ただ解決があまりにあっさりし過ぎてる感じがしないでもないけど

  • なんの前説もなく読み始めたら、、とんでもない話だった。衝撃!まともな人は北島くんしか出てこないやと思ったら、どんどんおかしくなっていき最後どうなっちゃうの?と思いながら頑張って全部読んだ。苦手な人には苦手な部分がいっぱい、てかほぼ全部やばい。怖すぎるし気持ち悪かったし、読んだ後どっと疲れた。
    最後はもっと強烈に救われる何かが欲しかったかな。

  • 文庫本発売を待てず、ブックオフで半額以下でハードカバー売ってたので買ってしまった〜
    サクサク読める。

    北九州一家監禁殺人事件をベースに、レイプ犯のハルオが優子という女に出会い、家に連れて行かれる。そこでは数人の男女が共同生活を送っていて…という感じではじめる。
    優子の命令とかやり方とか、牛島くんの洗脳くんみたいな感じで(まあこれも結局北九州の事件をベースにしてるわけで)こわかった。イカれてる。
    自分とか自分の一家がもしこういう状況になったらどうするだろうとか思いながら読んでしまう。

    ストーリーを追いかけるのに必死でどんな仕掛けがあるんだろうと考える余裕もなかったけど、終盤、しっかりオ〜ッてさせてくれた。ハルオと同一人物だったわけね。しかもまどか人形という。なるほど。
    途中、スタンフォード監獄実験を思い出して、まさかお前このまま狂わねえよな、、?!とかあせあせしながら読んだ。
    ラストはどういう感じだろうと思ってたけど、なんかまあ気持ち希望がある感じだなと…
    優子も元被害者で、同じような家が他にも2件あること、西村家の人たちがハルオの死体を処理するために食べたということ、片桐たちは今後この人たちをどうするんだろう、っていうところとか、後味悪いところはめっちゃある。うーん、いやだなあ。逃げろよ!!!って思うけど、そういうわけにはいかないんだな。まじでこわい。

    我孫子武丸、おもしろいです!

  • 某所監禁連続殺人事件を思い出させる内容

    我孫子武丸さんの作品は「殺戮にいたる病」を読んだことがあったけど、それを上回るエグさだった
    帯に偽りなしだった

  • 北九州監禁事件を思い起こさせる舞台。初恋の同級生がそんな地獄のような家で暮らしていると知った区役所職員の北島は、どうにか彼女の救出を企てるも…
    呆気なく支配の沼に転がり落ちてしまう家族が痛ましい。胸くそ悪い描写の連続に背筋が寒くなりながらも、ついページを読み進めてしまった。

  • かなり恐ろしい内容でした。
    「消された一家」を昔読んだ事があったので免疫はあったけど‥
    これに近い事が現実にも実際起こってるって、本当に怖すぎる。
    北九州監禁殺人事件だけではなく、ちょこちょこと同じような事件があるっていうことは、マインドコントールしてこのような残酷な事をさせられる事件に巻き込まれる可能性は誰にでもあるという事。
    今、平穏な生活を送れていることは当たり前ではないと肝に銘じて生きていかなければと思います。
    「消された一家」はノンフィクションだったので、物語性はなくただただ怖かったけど、こちらの本は、一応フィクションなので、主人公の正体に驚いた。面白い展開でした。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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