1122(7) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
3.80
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本棚登録 : 238
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065199114

作品紹介・あらすじ

「公認不倫」を選択した夫婦・いちことおとや。“恋人”の美月と別れたおとやは、いちことの絆を確かめるが、美月の言葉が呪いとなりセックスができない。そんな中、いちこの風俗体験を知り傷ついたおとやは家出をし、しばらく別居することに。ある日、体調の悪いいちこの看病にかけつけたおとやは、EDの不安など本心をいちこに打ち明ける。おとやの言葉を真剣に受け止め悩むいちこに、風俗体験で知り合った礼から「会いたい」と電話が来て……。一方、妊娠した美月と志朗は、夫婦関係を再構築するために努力していた。海外に転居する前におとやに会って謝りたいと願う美月は、おとやと再会して――。セックスレス、公認不倫、妻の風俗、夫のED、別居……悩んだり迷ったり間違ったりしながら、たどりついた夫婦の“今”がある。これから選び取る、幸せのかたちとは。「結婚」とは何かを問いかける意欲作、ついに完結! 息をつかせぬクライマックス!!

感想・レビュー・書評

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  • 良い最終巻でした。

    一度は離れて、やっぱり収まるべきところに収まった、感。

    夫婦ってなんだろねー、てことを改めて考えさせられる作品。
    それぞれに夫婦の形はあっていいのだと思う。

  • ついに完結…。終わり方は、そう来たか、って感じ。少し新しい夫婦の関係性が読めたと思う。
    不倫、風俗、不妊治療とか。
    夫との関係が、オレお前(似たもの夫婦ー)って、うらやましい。お互いの言語が近いって、なかなかいないよ…。

    このマンガ読むと、自分の恋愛とか夫婦関係を語りたくなるよねえ…。

  • 1話の途中から、ずっと泣けて泣けて仕方なかった。7巻読み終えても泣けているけれど、「結局離婚したの?」と聞いてくる夫に少し緩和された。『夫のちんぽが入らない』の時も「結局入ったの?入らなかったの?」って聞いてきた奴だから。まったなんて奴だ。ハグを断りいまここに綴る。

    あー、もう、夫のせいで冷静になってきてしまったじゃないか。あんたは志朗さんで私は美月だよ。と思うほどに、全く同じではないけれど、近くて、似ていて、なんかただ苦しくて泣けた。「夫婦でも無理やったらレイプだよ」これ、私も言ったことある気がするよ??・・・・でも、志朗さんが本当に美月さんを好きなことはずっと一貫していて。それもまた泣けてきた。夫が私を大好きなのは知っている。でも、私が頑張って疲れていることを、夫は知らない。というか、見ようとしていない。自分が全ての軸である人生から、少し踏み出してくれるのはいつになるのだろうか。すり減ってきてしまった私の心は、どうしたら回復していけるのだろうか。どうしたいのだろうか。

    …っと主人公夫婦でなく、主人公夫婦の夫が公認不倫をしていた、相手女性の夫婦関係にど感情移入してしまったけれど。これは、公認不倫ルールを作った夫婦が、そこから2人の生き方を模索する漫画。ネタバレしてしまうと、まずは妻側からのセックスレス、公認不倫、妻の風俗体験、夫不倫相手にち○ぽ刺される、不倫終わるけど夫婦仲模索、別居、不妊治療、離婚、妻の母亡くなる、結局夫婦でないけれど?一緒に生きて行く、みたいな流れでした。どんどんどんどん、登場人物の背景が見えてきて、何より語彙力が多彩なのが素晴らしかった。私の貧弱な語彙力では表せない感情を、スパッと入れ物に入れて整理してくれている感覚。きっと作者の方は、賢くて繊細で温かみある方なんだろうなと思う。

    私たち夫婦の話に戻るけれど。お互いがまるで違う人間で、全く真逆の価値観で。(例えばね、私は裏口入学して合格だけして何を得られるの?派で、夫は裏口入学だってなんだって入れたらそこからまた結果出していけばいい派。過程重視と結果重視。他にも他にも。私は何かを達成したらご褒美派だけれど、夫は前借り派。これを買ったから頑張るんだ見たいな。)

    いや、さっぱりわかなんのよ。マジで。だからいつからか、この人と一緒にいることは世界平和につながるんだと本気で思っていて、人に言ったりしている。マッチングアプリじゃカスリもしないと思う。(あ、夫は私の顔は好きらしいからそこは通るかもしれない笑)最近は私のADD発覚と、夫のモラハラ気味セックス過多と、育児の阿吽の呼吸のなさと・・・。問題てんこ盛りだけれど、ボードゲームはするし愛はあることはわかっているし、そんな惰性な毎日を送っていて。でも私はずっとずっと夫婦ってなんなんだろうって考え続けてきた。そんな中で出会った本だった。でも結局、夫婦とは何かなんてわからなかった。漫画の中でもいちこ達も美月さん夫婦も辛そうだったし、衝突したし、諦めや絶望も山ほどあったんだけど。でもこの本のテーマは、それでも「一緒にいることを諦めない」こと。一緒にいたいとい気持ちを正直に相手に伝えること。相手を奥底から愛すること。だったんじゃないかなと思う。最後にはもはや「夫婦」ではなくなったけれど、一緒にいることを選んでいた。「夫婦」と思うと、がんじがらめになって煮詰まって、白か黒かみたいな所に考えついてしまうけれど。本当はシンプルに、ただ一緒にいたいと思う人と一緒にいるという営みであるだけなんだよな。と、頭はそこまで整理はできた。

    でも一緒にいることが辛くなるときは絶対にあるわけで。喧嘩したり、距離をおいたり、不倫したり、そういうことも必要になるときがあっていいのかもしれない。この考えを・・・夫と共有できるだろうか(汗)そこからが難しいというか、まずもって、それが難しいのだよね。前提が違うから、何事も。前提を共有するのが難しい。ダラッダラと書き続けているわけだけれど、私の中で夫は愛しい人で、手を繋いだり匂いを嗅ぐと安心する人で。私にはない優しさを持っているところが大好きなところは変わりない。あきらめないで向き合い続ける覚悟はある。19歳の時にであって、もう13年も一緒にいる。存在は大きすぎる。愛している。・・・だから、漫画のように、私もまずちゃんと伝えていこうと思った。話をしようと思った。・・・・・話すのは苦手だから、このnoteを見せようか(笑)

    書いてくれてありがとうございます!!出会えてよかった本。

  • 最終話前まで

  • ついに最終回。
    納得いくような、いかないような。
    でもそこがすごくいいなと思った。
    結局人間の感情なんて計算通りいかないもの。
    そもそも自分の好きな人に他の人と恋愛してきていいよといったこと自体一筋縄ではいかない感情なのであって、最終回通りこの状況で今後そのままうまくいくとも限らない。
    それでいいのだと思うし、実際いい悪い関係なくそうなってしまうと思う。
    自分が年を経てみれば、恋愛感情とは一時的な麻薬的なものと思えてみたりもする。
    お互いがその時々で必要と思える役割も違ったりする。
    人生は短いようで長いのだから、制度やら世間やらは置いといて居心地のいい人と居心地のいいように過ごせればいいと思う。

    それにしても、旦那さんの浮気相手の旦那さん(ややこしいな)はあんなに変わるものなのだろうか。
    あれだけはちょっとご都合主義なようで本当にそうなるんならいいのだけれど、でもあんなプライドの高い人だったら、奥さんが浮気なぞした日には逆上してモラハラを極限まで発動しそうだと思ってしまったのだけれど、まあ良かった。
    それが最初から出来てれば奥さんが他の人を好きになることもなかったのにねえと思ったりした。

  • まあ普通ならこんなに綺麗には収まらないよね、
    と思いつつ、普通ってなんだよと言いたくなる、
    問題提起、というか、題材が多過ぎた超問題作。
    でも好きなのよ渡辺ペコ作品。絵も言葉も好き。
    公認不倫、セックスレス(しかも拒否からの)、
    モラハラ、子育て、不妊、風俗、その他諸々…
    読み応えある。重過ぎないで読めるのが流石。
    読了。

  • すごい、完結したなー。どう終わりにするのか、めっちゃ気になってた。ペコさんはたわいもない言葉たちから いつも新しい考えを教えてくれる。

  • どう決着がつくのかな?と思ったら…そうなるのね。
    悩んだ末の結果、
    二組の夫婦が『雨降って地固まる』って感じで収まったけど、
    いちことおとやは『いちこに振り回されて地固まる』って感じ。
    最初は自分がしたくないからって、
    いちこ公認の公認不倫からの~すったもんだ…で、
    よりを戻したけどいちこが不妊治療にも固執したあげく
    疲れちゃって離婚。
    でも最後に頼るのは?

    私から見たらいちこは自分勝手だと思うけど、
    おとやがそんないちこを理解してるからなぁ「(ーヘー;)
    事実婚で十分なのかな?
    本人たちがそれで幸せならOKだけどね


  • 読了。最終巻。後味悪くない。


  • 「にこたま」のラストは腑に落ちないものだったが、「1122」は自然で納得の行くものでよかった。

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著者プロフィール

北海道出身。
2004年「ヤングユー」から『透明少女』でデビュー。その後「コーラス」や「エロティクス・エフ」など女性コミック誌を中心に連載。代表作に『東京膜』『ラウンダバウト』など。
今作が青年誌初連載!

「2013年 『にこたま(5) <完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

渡辺ペコの作品

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