- Amazon.co.jp ・マンガ (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065207833
作品紹介・あらすじ
人生ふたつぶん懸けて、叶えたい夢がある!
夢破れた青年・司と、見放された少女・いのり。
でも二人には、誰より強いリンクへの執念があった。
氷の上で出会った二人がタッグを組んで、
フィギュアスケートで世界を目指す!
感想・レビュー・書評
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熱い
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「次にくるマンガ大賞2022」第1位。
取り柄がない少女がコーチと出会いフィギュアスケートの頂点を目指す。いろんなことが知れてグランプリシリーズも興味を持って観れた。 -
1巻が頂点
申し訳ないがメダリストは1巻が一番おもしろく、人間の境遇や感情が表れてゐるのだが、後はだんだんただ情報が羅列してゐるだけになる。
1巻の母親の態度といひ主人公の学校での境遇といひ、リアリティがあって、はっきり言って「タコピーの原罪」より秀逸である。そこが共感できるし胸に押し寄せる部分なのだが、2、3巻以降で主人公が天才少女だと判明すると、ああ成功するんだなと期待感もなくなって、フィギュアスケートの情報と大会の勝ち負けが羅列されただけの漫画といふ印象に成り下がってしまふ。おもしろくないのである。
私としては大会はそこまで重要ぢゃないが、題名が「メダリスト」である以上、オリンピックの金メダルを獲るまで終れないといふ束縛がある。 -
おもしろい〜〜〜〜!!熱い〜〜〜〜〜!!!
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「絶対なりたい!」と言える心の眩しさは。
「素晴らしい」
それが読み終えた時にこぼれる最初の感想でした。
フィギュアスケートという競技にそれほど興味が無いのでスルーしていましたが、こんなに熱く一途な物語はなかなかありません。
あらすじは「小学生の少女がコーチと出会って二人三脚でフィギュアスケートの選手を目指す」というシンプルなもの。
話の流れも、「その過程には様々な困難や強敵が立ちはだかり…」と、これも古来から変わらない王道の展開です。
その上で、この作品ならではの単なる定型を超える秀逸な点はと言うと。
選手を目指す困難さがフィギュアスケート界の背景・事情を踏まえて詳細に描かれているので、チャレンジする事の緊張感やスリル、そして達成感が分かりやすい所や。
競技としての魅力が適度なディフォルメと緻密な描き込みを効果的に描き分ける事で、躍動感をもって感じられる所とか(良い意味で実に漫画的・漫画だからできる描写)。
上記のディフォルメ・描き込みがキャラクターの表情・感情表現を生き生きと伝えていて魅力的に見せている、とか。
幾つも幾つも素晴らしい点がありますが、何よりも。
登場人物、特に司先生といのりさんの全力で振り切った熱さがたまらない。
第1話でいきなりフィギュアスケートという世界の熾烈さが叩きつけられます。
意外と(私が知らなかっただけですが)フィギュアの競技人口は層が厚く、数多くの有能な選手達が日々鎬を削り、そのうち栄光を掴めるのはほんの一握りという現実。
その一例として、すでに司先生は余りにも過酷な「世界」からドロップアウトしかけている。才能や技術、そして「経済的な事情」という容赦のない理由によって。
そんな過酷な世界に憧れるいのりは「出遅れている」とされる小学5年生で、ここから「ものになる」のは無謀だと誰もが言います。
いのりのお母さんは「フィギュアスケート以外にももっと出来る事がある」と彼女の夢を諦めさせようとする。
これがフィクションではなくリアルだと考えた時、正直お母さんの気持ちはよく分かるというか、私でもそう考えます。リスクが余りにも高すぎる。そんな博打に我が子の人生賭けられるか、と。
でも、「フィギュアスケートしかないの!」と涙をこぼしながら訴えるいのりの一途さは、幼いながらも彼女が魂と心の全てから絞りだした一言だと素直に感じられ、激しく心を揺さぶります。
……対する司先生のレスポンスはもう…ホント彼らしいんですけどもw
いのりのフィギュアスケートに対する熱意はコンプレックスの裏返しにも見えるのですが、それだけじゃなく「好き」であったり、「憧れ」であったり。彼女を高みに導く「引っ張り上げる」感情が根幹にあり好感が持てて安心できます。
実際に、凄い技や美しいもの、素敵な人に憧れる素直さが本当に輝いて見えて、羨ましくすら。
ライバルの天才少女(王道)・狼嵜 光(かみさき ひかる)のジャンプに一目惚れするシーン(ジャンプの描写の美しさと、いのりのテンションの上がり方が凄い)も素晴らしいのですが、個人的には司先生の演技に憧れて「司先生みたいに踊れるようになりたい」と心に決める所が好き。司先生がカッコいいっていうとこも含めて、彼女の素直さが強く感じられていいのです。
その、もう一人の主人公であるところの司先生。
いのりがこれから夢を追い始めるのに対し、司先生は諦めや妥協を重ね自信を失い夢を追う事に疑問を持ち始めた所。いのりがこれから直面する…悪い方の現実を知っている人です。
だからこそ、彼女の挑戦に躊躇いもするし……夢を諦められないいのりを応援してしまう。全力で。
…そう、この全力っぷりが本当に凄い。猪突猛進で何をも恐れない、迷いがない。いや、本音は迷いもあるし恐れもあるのだろうけれど、いのりの前ではそれを微塵も感じさせず、ただひたすらに前へ進めと導き、押し進める姿はカッコいいの一言に尽きます。
特に「ショートケーキ作戦といちごたい焼き作戦」のやり取り。これはもうホントに…涙が出るほどカッコよかった。そして素晴らしかった。
司先生がいのりを未熟な子供じゃなく一人のフィギュアスケートの選手として扱っているのが強烈に伝わるシーンです。
いのりの答えも含め、もう…100点満点の師弟ですよ、うん。
…この二人のテンションに振り回される周囲の皆さんには同情したりもするけれど(笑)
個人的に、もちろんいのりも可愛くて好きなんですが、司先生が良い。大人として憧れてしまいます。
こんな風に子供(や後輩、あとに続く者たち)に接する事が出来たなら。情熱を持ち続ける事が出来たなら。どんなに素敵な事だろうな、と。……物凄く疲れそうではありますが(苦笑)
これは夢に向かって頑張る人を応援したくなる漫画。
愚かしいけど人生を懸けてでも一途に求め続ける事の輝きを見る作品です。
ひたすらに突き進んでいく二人の未来が気になってしょうがない。早く早く続きが読みたくなります。
…なんで読んでなかったかなぁ、私…(言ったそばから後ろ向き)。
それにしても、巻末おまけ漫画のテンションがギャグとして超一流なんだけど…何なんだこれ(笑)-
熱い感想を読み、webで1話を読んだのですが、1話における「敵役」のひとりというか、いのりのお母さんの「諦めなさい(あなたは●●なんだから)...熱い感想を読み、webで1話を読んだのですが、1話における「敵役」のひとりというか、いのりのお母さんの「諦めなさい(あなたは●●なんだから)」というくだり、結構キツいものがありましたね。
感想で仰っているように、道理として筋が通っているので。
その一方で、我が子の可能性を諦めて「しまっている」。その感情路線からの道理でもあるので、キツいものがありました。
とはいえ、さらにキツい話は、それまでのいのりさん(小5!)が何をも(周囲には)為せていなかった、ということで。そしてその事実が一番いのりさん自身を苛んでいた、という。
web1話読んで、個人的に結構キツかったのですが、しかし、司先生にあの「勢いの御願い」をさせるだけの、いのりさんがキメたシーンの「画面の動き」。そして各所で見えるギャグセンス、何より漫画から「熱」が、勢いでもって伝わってきます。
コンプレックスとエモーションの「深い熱」が高く、(あくまで自分にとっては)それゆえに少しずつしか読み進めない類の漫画ですが(漫画としての勢いとはまた別の個人的な話)、それでも凄い漫画だな、と思いました。
全身全霊で「人生を賭ける」っていうのは……何なのか。呪いなのか喜びなのか。2021/09/07 -
良いとこついてますね!
……細かい事は言いません。是非続きを読んでいただきたい。
大人だろうと子供だろうと、真剣に夢を追う事に憧れてしまい...良いとこついてますね!
……細かい事は言いません。是非続きを読んでいただきたい。
大人だろうと子供だろうと、真剣に夢を追う事に憧れてしまいます。2021/09/08
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いのりちゃんが可愛くて健気で不屈の精神の持ち主。コーチの司先生が小学生のいのりちゃんをさん付けで呼び、言葉遣いも態度も丁寧なのも素敵。
ミミズは勘弁。
お話が面白くて、絵も表情豊かで魅力的。 -
スポーツ漫画のいい所を全部持ってる。キャラクターや演技の見せ方が素敵
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夢を諦めたことのある、挫折を味わったことのある全ての大人に刺さり過ぎる漫画です。私も早くコーチのように後進の輝きをもっと磨いてあげたい、そういう人間になりたいと思わせてくれる作品。1巻で既に刺さり過ぎるのですが、読めば読むほど味が出てきます。是非メンタルをボロボロにしながら楽しんで欲しい漫画!