失恋の準備をお願いします (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
3.76
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本棚登録 : 309
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065218587

作品紹介・あらすじ

「あなたとはお付き合いできません―わたし実は、魔法使いだから」告白を断るため、魔法使いだと嘘をついてしまった女子高生。しかし彼は、人間界と魔法界を超える愛を誓ってくれてしまい…?
フリたい私とめげない彼。恋と嘘とが絡みあい、やがて大きな渦となる!
ささやかで切実な恋物語は、大事件の予兆だった。ぐるぐる回る、伏線だらけの恋物語!

感想・レビュー・書評

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  • 星4.5

    コメディタッチの恋愛短編の連作

    純粋な恋愛小説を期待している人は、
    手を取らない方がよいかも

    同じ街での、ほぼ同時進行での話が
    最後に全てが繋がり面白かったですよ

  • この本、なんで読んでみようと思ったんだっけなぁ。

    ひとつの町を舞台にして色々な男女の恋模様が描かれるのだけど、何とも突飛なテイストでギャグ(?)にもあまり面白味を感じず、ただ登場人物は誰もが憎めないキャラだし話のタッチもライトでスイスイ読めたので、電車に乗ってる間の読み物としてはまあいいかといった心持ちで5話まで読み進む。
    第6話までたどり着けば、そこまで微妙にリンクしていることを思わせた5つの話が縦横に結びついて、そこまでに蒔かれたネタがうまい具合に活きてくる。
    なかなか面白い作りで最後はまずまず満足して読み終えたのだが、そこに行き着くまで、特に最初のほうが、おじさんの私には結構しんどかったのだった。

  • はじめは軽いノリのコメディ感覚で読み進めてましたが、話が進行するにつれ、絡み合い最終章で伏線の回収。
    全編通して爆笑、自宅で読んでいて良かったです。
    笑いの中にも、サラリーマンの哀愁や、恋愛話ありで読み応えも十分ありました。

    短編としても、小学生の話では最後の台詞が秀逸。全く悪意は感じないのですが、大爆笑。ブラックなユーモアが最高でした。

    浅倉秋成さんの他作品を読んで、今回こちらを読みましたがギャップが大きく振り幅を感じました。すごい!
    共通する部分があるのかもしれませんが、もっと読んでみたくなりました。

  • 2022/2/12
    初めましての作者さん。
    1つの町の恋模様連作。
    時々思わず吹き出すような表現があって楽しい。同時多発ルパン。
    「心に残る」とか「感動の」とかの冠と縁遠いとこがいい。
    異常にモテる彼のキャラクターが好き。
    嫌われるためにスパイシーな香り塗ってるとか笑った。

  • うーん、世界観がよくわからなかった

  • 最後に全部繋がるのが良かった。

    なぜか「クレイジーカウボーイ」がツボでした

  • 『アンジャッシュさんのコントに近いコミカルな作品』

    日の下町を舞台に住民たちが繰り広げるドタバタ恋愛コメディ。5章までは各々の登場人物たちのストーリーが同時進行し、最終章でパズルのようにピタッとハマる。…いやラウンドアバウトのようにぐるぐる回って落ち着くところに落ち着くコミカルな作品。

    いろいろツッコミどころは多いものの、建物が封鎖されたり、物が入れ替わったりといった突拍子もないことが起こるフラグがしっかりと施されており、ストーリー間の掛け違いが相互に作用して好循環を生み出す仕掛けがアンジャッシュさんのコントのようです。

    『失恋覚悟のラウンドアバウト』というタイトルから改題して文庫化された作品であり、作中にもラウンドアバウトというワードが頻出します。よってラウンドアバウト(環状交差点)がピンとこない方は、どんなものか調べてから読むとイメージがつかみやすいと思います。日本では珍しいので…。

    本作はユーモアたっぷりのコメディタッチに描かれていますが、『六人の嘘つきな大学生』のようにシリアスなミステリーまで描ける非常に幅の広い浅倉先生。作風は違えど、さんざん伏線を撒き散らせて最後は丁寧に回収するといった構成は、さすが本格ミステリー作家です。

  • 著者らしい緻密な物語構成と伏線の張り巡らし方に脱帽!それでいてちょっとSF的な設定があったり、笑える場面が多かったり、ジェットコースターみたいな物語の展開で飽きずに一気読み。

  • 恋愛ファンタジー&コメディでした。章立てされていますが、それぞれの章が上手く絡み合っています。個人的には、モテ男の話が面白かったです。「全員に肯定されるのは、全員に否定されるのと同じ」確かにそうかもしれないなと。ただ、物語全体の世界観は自分には少し合いませんでした…。

  • 最後に収束していく感じが大好き
    各話ごと新鮮なんだけど、前のキャラも出てきて良い読み応えでした。

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著者プロフィール

1989年生まれ、小説家。関東在住。第十三回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』で推理作家協会賞の長編部門と本格ミステリ大賞の候補作に選出。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』『六人の嘘つきな大学生』など。

「2023年 『六人の嘘つきな大学生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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