考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065231197

作品紹介・あらすじ

お笑い芸人で小説家の又吉直樹が世の中の不思議を探る教養バラエティ「ヘウレーカ」で、たびたび招かれるのが、大阪大学医学部病理学教授・仲野徹先生。専門は「いろんな細胞はどうやってできてくるのだろうか」学。ベストセラー『こわいもの知らずの病理学講義 』の著者でもあります。
ご当人は「めざすはお笑い系研究者」と述べていますが、ノーベル賞を受賞した本庶先生の愛弟子としても有名です。
その仲野先生が、自ら実践してきた「学び方を身につける」ための方法論を初めて披露します。
大阪大学「学問への扉」仲野ゼミを舞台に、大学1年生14人に行った講義は、わかりやすくかつ実践的。仲野先生は、論文、プレゼンなどの指導とともに、学びの頂点である「発想」や「考える」技術を教えていきます。それは、生きるために欠かせない一生使える力です。
コロナ禍で始まった15回のゼミ。オンラインでつながった学生14人が、仲野先生の講義でどう成長していくかも実感でき、何が成長の要因かも見えてくるでしょう。
さらに、論文やプレゼンは医学と健康をテーマにしています。ゼミ生とともに正しい情報のとり方や選択の仕方も楽しく学べます。

仲野先生が、「教育とは、学校で学んだことをすべて忘れたあとに残るものである」というアルバート・アインシュタインの名言を現実のものとするゼミを開講。
「ようこそ、『学問への扉 仲野ゼミ』へ! あなたも受講するつもりで、いっしょに楽しんでください」

感想・レビュー・書評

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  • 科学的な考え方を持って、適切なデータを集めて論文という形まで書き上げたゼミを紹介した書籍。擬似体験的に学ぶくとができる。科学的思考を学ぶために選ばれたテーマも興味深いもので、読みもとしても楽しめる一冊でした。

  • 大阪大学の教養課程の講義の様子を通して、どうやって考えるか、論文やプレゼンなどの発表を組み立てるか、を紹介している。こういう講義が大学の醍醐味ではないか、自身の大学生時代は、そんなことを感じるほど経験も成長もなかったのが寂しい。

    著者の好きな教育の定義は、「教育とは、学校で学んだことをすべて忘れたあとに残るものをいう」というアルバート・アインシュタインの名言。それを実践できる場になるかも、と試みた講義だという。

    著者が最も自信を持っているのは、文章の並べ方。KJ法を用いて、面白く読んでもらうためのデータの並べ方、を工夫するとか。また、論文とその発表の場合は、最初の要約、序論でいかに興味を持ってもらうか。

    「科学的な考え方」
    正確なデータに基づいて考える、「健全な」好奇心を持って疑う、できるだけ単純に考える、合理的に考える、慎重かつ大胆に考える、同じ興味を持っている人と話し合う。科学的な考え方は、ふだんの生活にも応用できる。

  • 一度だけ近くでお話を伺う機会がありFacebookでもお友達になって頂いている高名な先生の作品。こういう間違って本人の目に入る可能性があるものについては感想書くのやめようかとも思ったのだが内容が素晴らしかったので…。先生が勤務されている大学で実際に行われた講義を元にまとめられたものでその講義の目的はタイトルにある通り。ある事柄を科学的に捉えて理解し、それを他者に伝える方法を指導するというもの。自分は文学部を出ていて科学的とは程遠いバックグラウンドなのだけど非常に興味深く読んだ。まず何よりも感じたのは大学に入って最初にこういうことを教えてもらえる生徒は幸せだな、ということ。論文の書き方とか思えばちゃんと教えてもらえてない、もしくは学べていない気がした。だいたい講義のレポートにやっつけで対応して卒論もなんだか…という感じだったので...正直いうと卒論に関してはもっとちゃんと書きたかったな、と今でもかなり後悔している。自分は文学部で卒論も古典作品に関するものだったわけだがこの作品で説明されているような手法を知っていればもう少しマシなものが書けたのでは、と思う。もちろん思索が一番重要だけど本作で示されているような一つの雛形というかテンプレートのようなものがあって、いわばコツのようななものがあった方がはるかにやり易いことは言うまでもないだろう。そしてここで書かれているようなことは社会に出て報告や説明を行う際にも大いに役に立つに違いない。学生さんたちの実例も載っていてやはり良い大学の学生さんは優秀だなと感心した。願わくば半ばリタイアしたような今ではなくもっと若い頃に読みたかった。理系文系問わず大いに参考になる内容。おすすめです。

  • 『考える 書く、伝える
    生きぬくための科学的思考』
    仲野徹著 講談社+α新書

    大阪大学の医学教授の仲野徹さんによる仲野ゼミの授業内容を書籍化した一冊。
    これと似たような本に上野千鶴子の『情報生産者になる』があるが、あれはどちらかというと学者になるひと向けのかなり詳しくかいた本であり、多くの人には詳細すぎるかも…
    この本には論文やプレゼンの具体例ももいくつかあるので、ゴールがわかりやすく、社会人でこのレベルができたらかなり優秀な部類にはいると思う
    科学的思考の要点がわかるので、お薦めできる

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  • 【農学部図書館リクエスト購入図書】
    ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC06574860

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001203254

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50237621

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著者プロフィール

1957年、大阪生まれ。大阪大学医学部卒業後、内科医から研究者になる。ヨーロッパ分子生物学研究所、京都大学などを経て、大阪大学大学院医学系研究科教授。2022年に退職し隠居生活。専攻は生命科学。著書に『エピジェネティクス』(岩波新書)、『こわいもの知らずの病理学講義』『(あまり)病気をしない暮らし』(共に晶文社)、『みんなに話したくなる感染症のはなし』(河出書房新社)、『からだと病気のしくみ講義』(NHK出版)、『仲野教授の 笑う門には病なし!』(ミシマ社)などがある。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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