- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065246313
作品紹介・あらすじ
私立探偵、姫崎智弘の元に、報酬一千万円という破格の依頼が舞い込んだ。依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに千回近くも巻き戻されているという。原因を突き止めるため、姫崎を含めたメンバーは、巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された……。
感想・レビュー・書評
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記憶されていないが実は今日6/1は1000回近くループしている。その原因を突き止める為に協力して欲しい、と北神博士の下に集められた探偵の姫崎以下8人。博士と同じ様にループが記憶出来る薬を飲み、再びの6/1が始まった矢先、北神博士が殺害される。ループすれば死もなかった事になるので「七回死んだ男」他の様に一人ずつ殺害され、それが推理の元になるのかな?と想像していたらループの原因の方に舵が取られてSF展開に。これは面白かったけど犯人の絞り込み、理論はシンプルで良いがせっかくの特殊設定が活かしきれなかった様に思えた。姫崎と麻緒の恋愛要素軸や大岩のおばちゃん全開振り、解決半年後の締めは好み。
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22年5月20日、読了。塩谷験さんの作品、初。
素晴らしかった!大好きな作品になりました。
最終章が、特に好き。事件が全て決着して、後日談になるのですが…僕は、こういうラストが凄く好きです!
タイムトラベル(?)物をお気に入りのYou Tuberが三作、紹介してて、そのうちの一作でしたが…SF的テーマを背景に、丁寧な解決がなされていて、同じ動画で紹介されていた「時空旅行者の砂時計」よりは、おとなしめな印象でしたが…僕はこちらの方が好きです。とても、楽しんで読みました。読み終えて、ちょっと残念なくらい•́ ‿ ,•̀
まだまだ知らない、未読の作者さんの凄い作品が、沢山あるんだなぁ…と、改めて思いました。いい歳して、トキメキを感じます。
また次も、楽しい読書をしたいなぁ…素敵な作品との出会いを、期待して…┏(^0^)┛ -
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説明会に主席すれば手付金40万円、
その後、参加すれば報酬1,000万円、
ある朝、姫崎探偵に届いたメールには
そう書かれていた。
送り主は、情報工学の権威 北神伊織博士
指定されて会場に集められたのは、
異なる経歴を持つ男女8人だった。
そして北神博士から告げられた驚きの説明は
信じがたいものだった。
博士は979回、記憶を保持したまま
同じ1日を繰り返し時間遡行を行っているという。
タイムリープを科学的に検証する中
殺人が起こってしまう。
そして、またタイムリープは起こり、
姫崎探偵は殺人を止めて犯人を突き止め
られるのか。
タイムトラベルの話は数あれど、
現在の要素が含まれた話は実際にありそうで
読んでいて臨場感があり、グングン進みました。
時間が戻っても記憶を保持していられれば、
有利なことが多々あるだろうし、
超越した頭脳も羨ましくもあるけど、
記憶が薄れるから何度目に小説を読んでも
楽しめる凡庸さに、これもアリだな、
と少しホッともしました。
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2021年8月講談社刊。時間溯行、2018年6月1日(980回目)、2018年6月1日(981回目)、知性体、夜行列車「いぶき」、時空犯、彼らの時間、の7章からなる時間遡行ミステリ。SFなアイデアが弱い中でのシチュエーションに対する謎解きに共感できなかった。時間遡行を司る知性体の扱いがお粗末な気がします。