新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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本棚登録 : 268
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065247136

作品紹介・あらすじ

綾辻行人『十角館の殺人』から令和に至る本格ミステリの潮流を100の傑作で辿る、ミステリ入門の新たな決定版となるブックガイド!

感想・レビュー・書評

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  • 【目次】第1章 第一世代の肖像/第2章 今日もどこかで〈日常の謎〉/第3章 ザッツ・アバンギャルド!/第4章 この国の〝畏怖すべき〟かたち/第5章 先覚者のプライド/第6章 未来、あるいはこの世の外へ/第7章 お隣のサイコ、お向かいのカルト/第8章 一発当てて名を刻む/第9章 オルタナティブな可能性/第10章 新本格ムーブメント再起動!

    ミステリガイド。
    読んでいると再読したくなってくる作品あり、知らなかった作品あり、敬遠していた作品あり。
    読みたい本がなくなる日は当分こないようだ。

  • 『十角館の殺人』以後の新本格ミステリを100冊の傑作で辿る一冊。歴史の流れに乗りつつ原点の作品群から、日常系、民俗学や歴史系、ファンタジー、猟奇、問題作まで、テーマに沿って導いてくれる。

    あらすじに佳多山さんのガイド文、下段には併読の推薦本もあって、ミステリ初心者からミステリファンにもお薦め。コラムでは『占星術殺人事件』などネタバレ前提の考察もあって、既読の方も飽きさせない。未読の方はコラム厳禁。ガイドも内容に触れている部分が少しあるのでちょっと注意。

    青崎有吾先生や今村昌弘先生、相沢沙呼先生といった現在のミステリを盛り上げている最新の作家さんも取り上げてあってうれしい。長く活躍されている作家さんから、一作だけ送り出して名を刻む先生など、まだまだ未知な世界が広がるミステリの世界。ガイドを参考に謎へと迷い込んでみようと思う。

  • 読んだことのある本の解説は
    ニヤニヤしながら
    読んだことのない本の解説は
    ワクワクしながら
    たっぷり100冊分、楽しみました。

    ああ、こうして読みたい本を増やして
    自分の首を絞めるのだなぁ。

  • ミステリガイドは何冊か読んだことがあるが、本書は「新本格」以降の流れや主要作家がわかりやすくまとめられていてよかった(特に私は本格よりも新本格でミステリ好きになった人間なので満足度が高かった)。各章のイントロを読みあとは既読の作品や気になる作品をつまみ読みした格好だが、十分に楽しめた。

    「はじめに」で10代20代に向けて書いているとあるためか、本書全体通じて文章もとっつきやすかった(気取っていない)のも良かった。30代に突入してしまった私としては、「なにも冒頭で10代20代に向けてと書かなくても、、涙」という気持ちが拭えず、星は4つとした。

  • 何をきっかけに読んだかは忘れましたが、
    十角館は衝撃的でした。
    こんなに面白いものがあるのか、と。

    その十角館をはじめとする新本格ミステリ、を読んでみたいが、何から読んで良いのやら。
    そんなときに、
    とりあえずこれ読んどけ、という本を提示してもらえると、
    助かりますね。

    とりあえず、これを片手に適当な順番で100冊を潰していっています。

    この本自体は、カタログ的に使える点が良いのですが、
    「若干のネタバレ」になりそうな書評もあるので、
    カタログ的に使って、読み終わったら該当ページを読む、が吉。
    特に、叙述トリックは、「叙述トリックであること」自体が大きなネタバレですからね。

  • 「<新本格ミステリ>がこの一冊で解る! 令和にミステリ入門を志すあなたへ捧げる決定版ブックガイド!

    本格ミステリの復興探究運動ーー<新本格ミステリ>ムーブメントは、戦後日本における最長・最大の文学運動です。綺羅星の如き才能と作品群を輩出してきたその輝きは、令和に突入した今に至る本格ミステリシーンにまで影響を及ぼし続けています。本書では、<新本格>の嚆矢である綾辻行人『十角館の殺人』が刊行された1987年から2020年内までに刊行された日本の本格ミステリ作品より、その潮流を辿るべく100の傑作を厳選しご案内。さらにその100冊のみならず、本格ミステリ世界へ深く誘う<併読のススメ>も加え、総計200作品以上のミステリ作品をご紹介します。さあ、この冒険の書を手に、目眩く謎と論理が渦巻く本格ミステリ世界を探索しましょう!」

  • 綾辻行人『十角館の殺人』から、斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』まで、本格ミステリを識るために必要な100冊と、それに付随するおすすめ本が紹介されている。

    本格ミステリの世界を旅する際の地図として、手元に置いておきたい1冊。

  • 正に血湧き肉躍るブックガイド!
    十角館以降の新本格ミステリの流れがジャンルごとに語られます。欄外で海外物や古典も紹介。
    僕の読書の血肉は新本格によって錬成されました。その想いが熱くたぎります。因みに44冊読了済でした。さあ読もう。

  •  今までずっと「アヤツジストの新本格キチ」と名乗ってきてましたが、返上いたします。

     ざっと数えて現時点で38作しか読めてない。半分もいってないことに絶望したわ。早急にチェスタトンは読もうと思いました。家にあると思うんだけどなぁ。
     ちょくちょく、あー分かるぅ、って思う部分があって、面白かったです。参考にもなった。
     とりあえず青崎が新本格をまた復活させたってのは、ですよねー! ですわ。
     綾辻は入り口が二つあるって書いてあったけど、個人的には十角館とアナザーと殺人鬼の三つだと思ってる。
     倉知の『壺中の天国』って読んだことなかったっけ? もう覚えてないよう。森作品、すべFじゃなくて『そして二人だけになった』を選んでるあたりが通だなって。
     特殊設定ミステリ、山口が世に知らしめて、西澤が続けていって、っていうのも、せやなって。西澤作品また読み返したいねぇ。
     あと佳多山さん、『火蛾』好きだよね。いや、好きだよ。面白かったよ。
     読みたい本がありすぎて、どこから手を付けたらいいものか。
     とりあえず、さきにアニメで見てしまい、占星術の感動を半分以上削られたので、じっちゃんの名にかけるほうの高校生探偵マンガについては、一生恨んでいく方向で。

  • 2022年3月16日購入。

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著者プロフィール

ミステリ評論家。1972年、大阪府生まれ。1994年に、第一回創元推理評論賞(選考委員:笠井潔、巽昌章、法月綸太郎、戸川安宣)に応募した評論「明智小五郎の黄昏――誰が明智小五郎を殺したか?」が佳作入選、『創元推理6〈’94年秋号〉』に掲載されデビュー。ミステリ評論家として、本格ミステリの批評・書評をメインに執筆するほか、ミステリ作家へのインタビューの聞き手や構成、ミステリ系の賞の選考、ミステリアンソロジーの編者を担当するなど、多岐に渡り日本の本格ミステリシーンを支えている。著書に『謎解き名作ミステリ講座』、『新本格ミステリの話をしよう』(ともに講談社)など。

「2021年 『新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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