幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065250099

作品紹介・あらすじ

自分らしく生きることを支え、悔いなく豊かな生を送るためのサポートをする「早期緩和ケア」の可能性を、生と死のはざまで葛藤を重ねた数々の患者さんのエピソードを通じて考える。

後悔のない人生を送りたいすべての人に贈る、未来の処方箋。

感想・レビュー・書評

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  • 姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB00003627

  • 早期緩和ケアの概要を把握することができる。
    早期緩和に取り組む医師の視点から、いくつかの事例をしている。
    患者家族の考えは紹介されているが、
    末期の患者が本当にどのように考えていたのかは、良くわからない。

  • 早期緩和ケアについて知識のない人でも読みやすい。

    「緩和ケア」は重い病気に苦しむ患者に対して、最後の砦として施される治療というイメージを持っていたが、この本を通してイメージが大きく変わった。「早期緩和ケア」は末期がん患者だけでなく、非がん患者や患者の家族にも行われるケアということを初めて知った。早期緩和ケアを必要とする人は沢山いるにも関わらず、早期緩和ケアを専門として行える医師が少ないことや治療費の問題など課題は山積みである。最期までその人らしく生きるためには重要なケアだと思うのでもっとケアを受けられる人が増えるといいな。

  • 病気を治すではなく、病気とともに生きる
    病気を根絶するために戦い続けるのではなく、病気を受け止め、残された人生を悔いなく生きるためのサポートをする
    人生100年の今、こうした医療の転換が求められている。

    病気がないから、かかりつけ医にかかることができない年配の男性が自費でかかった話。

    進行がんをかかえ、付随する難しい病態に向き合うことが難しかった人に、英語までの文献は比較的あったため、それを伝えると納得のいく答えが得られたことを喜んでくれた。
    納得のいく説明がないことが、彼女のQOL を下げていた。体そのものを知って対策したい、そんな人にぴったりだった。彼女に必要だったのは、その支援だった。

    ALS で安楽死したいと訴える人に、医療用麻薬で息苦しさや痛み、不眠などを緩和させることができた

    全て、納得のいく事例ばかりで、大切なことなのにどうしてなかなか日本では行われないのだろうと思った。

    スイスのディグニタスに行く前に、こんなドクターが日本にたくさんいて、かかることができるなら、最後の片道切符のスイス旅行も減るように思う。

    親近者は末期の癌で、鎮静してもらった。それで、それほど苦しまず亡くなることができた。
    自分の時も、そんなお医者さんにあたりたい。
    そのために、今かかっているドクターとの信頼関係を結ぶことが大切だ、とも。

  • 東2法経図・6F開架:B1/2/2629/K

  • 490.15||Ot

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著者プロフィール

早期緩和ケア大津秀一クリニック院長。茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。2006 年度笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。内科専門研修後、2005年より3年間京都市左京区の日本バプテスト病院ホスピスに勤務したのち、2008年より東京都世田谷区の入院設備のある往診クリニック(在宅療養支援診療所)に勤務し、入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない緩和医療、終末期医療を実践。2010 年6 月から東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンターに所属し、緩和ケアセンター長を経て、2018年8月より現職。遠隔診療を導入した日本最初の早期からの(診断時や治療中から。対象をがんに限らない)緩和ケア専業外来クリニックを運営し、全国の患者さんをオンライン緩和ケア相談している。全国相談可能な『どこでも緩和』ネットワークを運営。著書に25万部のベストセラー『死ぬときに後悔すること25』(新潮文庫)、『死ぬときに人はどうなる 10の質問』(光文社文庫)、『死ぬときにはじめて気づく人生で大切なこと33』(幻冬舎)などがある。

「2021年 『幸せに死ぬために 人生を豊かにする「早期緩和ケア」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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