- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065267462
感想・レビュー・書評
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元劇団員の男女6人による文集という体の小説。主題は、6人全員が恋をした、闇を抱えつつ魅力にあふれたヒカリという女性。
サークルクラッシャー的でありながら皆に好かれるというヒカリの人物像にあまりリアリティは感じなかったが、構成として面白い小説だった。恋愛や人への依存について考えさせられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある劇団を舞台に、奔放に生きて男とも女とも関係を持ち惑わせる女、ヒカリとの思い出を6人の劇台員が書き綴って一冊の本に仕上げたという体裁の小説。一人の女性、ヒカリを主人公として、色んな角度から書かれた短編集の集合でもある。演劇はそれほど熱心に楽しむ方ではないので、実際のところはわからないが、誰とでも親しげに接するが、常に冷静で心を心底から開くことのない、ある意味面倒くさい女は、なんとなく演劇の世界に多い気がするので、設定としては違和感なく入り込める。ただ、松浦理英子としては破綻なく今ある実世界を描いているので、意表を突かれる部分はない。
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2022I165 913.6/Ma
配架場所:C1 -
エピソードを読み進めても、ヒカリという人物像が現実味を帯びては浮かび上がって来なかったので、あまり魅力的に感じられなかった。(私の周りにこういうタイプの人がいないせいかも知れませんが。)
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「不思議」「不思議」と評されているのをよく目にして、興味を持ち読んだ。本当に不思議な作品で、ヒカリ自身のことはよく分からず終わったけど、それが魅力的。…でも、ヒカリ視点で一冊読みたい!(笑)
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めちゃくちゃやばいものをズルズルと一気に読んでしまった。
とてつもなく不穏なのに、幸福感で溢れている。 -
もと劇団員だったヒカリについて、亡くなった劇団主宰の遺稿をもとに、それぞれが文章のの形で表現する。今ヒカリは何をしているのだろうと苦くあたたかい気持ちで振り返る過去。6人6様のヒカリとの関係感情の揺れが彼女を浮かび上がらせる。それぞれにとって運命の人だったのだ。
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毒気のある人物が主人公