ハコヅメ~交番女子の逆襲~(20) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 341
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065267516

作品紹介・あらすじ

「あなたは誰推し?」
藤、松島、桜、桃木ーー。
「大豊作の年」と称されるこの4人の同期会に居合わせた山田が迫られる、究極の選択とは!?
19巻は、そんな同期会の話に加え、モジャツンペアに彼女ができる話、いつもの4人で、
動物園に行く話などほんわか増しかと思いきや、
伊賀崎交番所長の裏の顔が垣間見える話もあったりして、
やっぱり落ち着かない!
次巻から始まるロングシリーズ・「伊賀崎交番所長編」の
前フリ仕込んでます!
見逃すと後悔しますよ~!

感想・レビュー・書評

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  • 資産家殺人事件の重要参考人とみられる「ツチヤチュウジ」との接点を疑われた伊賀崎交番所長。20年前の奥岡島事件での内偵調査に潜む秘密が、現在の事件へと繋がっていく。語られざる奥岡島事件の裏側とその続きが大波乱を巻き起こす。

    「伊賀崎警部補の胸襟」丸ごと収録!アンボックス並みのヘビーさ!「秘密は魂と一緒」と語る伊賀崎が抱えていたブラックボックス。その奥底には希望が残っているのか。巻き起こった人質事件と、そこに懸けられた警察官の命。時間も余裕もなく、最悪の選択肢から選び取る命の重さ。警察官は死と隣り合わせで戦っている。

    「人が『理解するため』苦しんでる時間 天才は『理解されるため』苦しむんだろうなって思ってね 奏でるオーケストラがいない天才は孤独な変態のままだもんね」

    伊賀崎、源たちだけじゃなく、悪にも天才はいる。虎松の才能に心酔し、それを奏でることに楽しさを見出してしまったある男の人生。対するは源の才能を信じ、最悪の状況下で最善を尽くす川合。それぞれの立場で、できる限りのことをする。どのキャラも輝いていた物語だった!まさに警察官の覚悟に魅せられた一冊。

  • いやー、面白い。
    これまでの積み重ねによって、より重層的な面白さが感じられる作品になっている。
    薄っぺらい言い方になってしまいますが、これ本当に凄い作品ですよね。

    ◆藤部長に思うこと
    ずっと不穏だったので、誰か死んでしまうのではないかと冷や冷やしながら読みました。
    特に、本作を川合の成長物語と捉えたとき、いつか藤部長からの卒業イベントがくるものと思っています(川合の成長著しく、もうだいぶペア離れが進んでいるように見えますが)。
    そう考えたとき、「藤部長の唐突な死」というのは劇的かつ王道なイベントのように思え、いつか藤部長が物語から退場してしまうのではないかと思ってます。
    なので、「署員1名が重傷らしい」からの藤部長のシーンだったので「止めてくれぇぇえ!」と思わず叫んでしまいました、いやー作者に転がされましたね、今回はひと安心。

    ◆人間関係
    物語序盤でカップル偽装のために手をつなぐことを「セクハラ」と評した川合が……、成長というか頼もしさというか、直前の人間的な弱さも含めて、また魅力的なキャラに成長したなと感慨深いです。
    でも、如月部長とデートの約束している最中にこれぶっこんでくるの意地悪いですよねw
    キスそのものは演技としても、源部長ともフラグ立っているというか外堀埋まっているというか。
    大事な場面でそばにいるかどうかって、非常に重要な要素ですよね。
    個人的には、川合には如月部長を救ってほしいと思っている派なので、どうなるかなー。
    そして、その脇で繰り広げられる山田と藤部長のシーンも気になるところ。
    4巻で藤部長を罵倒してバットで小突いた男を、山田が公防で逮捕したあたりから、ここくっつかないかなぁと思ってたので、175話最後のシーンが一過性のもので終わらないといいなぁと。
    まぁ、前述した藤部長退場説の受け口にもなっちゃう(怪我して退官とか)ので、悩ましいところではありますが。

    ◆ここまで読んで
    一度軽く総評しておきたいのは、「ハコヅメを読む前と後で人生が変わった」ということ。
    生き方や習慣が変わったという大きな話ではなくて、しかし大事な、「価値観のアップデートが行われた」ということです。
    名作の条件って色々あると思うのですが、「価値観が変わる」はその中でも大事な項目のひとつだと考えています。
    本作は「警察物」の重大な転換点となるのは明白で、ハコヅメを読んだ上で警察描写のある他作品を見たとき、果たしてまだそこに実存感を得ることは出来るのか。
    そういった感覚を大きく揺さぶる作品だと思っています。
    本作は、物語の単話の面白さとその積み重ねとしての大きなドラマの面白さが非常に良いバランスで成立している傑作ですが、それ以上に「警察描写」へのリテラシーを大きく高めた作品として評価すべきと思っています。

  • 最初のうち、エピソードごとのブツ切れ感にいまひとつ馴染めなかったんだけど、最近、物語としての整合性がグッと増してきた感じ。それに伴ってか、ギャグの切れ味も上がってきている印象があり、かなり楽しめるようになってきた。いい感じ。

  • 伊賀崎さん、ドンドンスゴイ人になってくるな。久々にドキドキした。

  • ハコヅメ 4-20巻に相当する話数を、コミックDaysで単話買い。藤、源、山田、川合、如月、桃木、黒田、副署長などなど、個性豊かすぎる面々が、基本的には1話読み切りのコメディ。時に、シリアスな長編(奥岡島事件の恩賞、伊ケ崎交番署長の過去編など)を挟みつつ。本部長から源、如月らが表彰受ける際のぐっだぐだぶりの回(その143 雲上人の啓示)が一番おかしかった。

  • 長編キタ━︎━︎━︎━︎(^ω^)━︎━︎━︎━︎!!
    あの事件やけに引っ張るね……
    とはいえ河合と源の連携プレイすごかった

  • 元秘匿捜査部隊の一人だった伊賀崎さん主題の長編。
    交番勤務だけを見ているとサボりたがりのおじさんだが、潜入捜査中、精神疾患を抱える人のふりをして反社組織に潜り込むとか怖すぎ‥そしてそれを元警察官の作者が書いているあたりにリアリティがあるのか?とさらに怖さを感じる‥
    元秘匿捜査の塩谷が自らのミスで虎松に潜入捜査の情報を伝えてしまい、しかもそれを認めずに警察をやめ挙句の果てに反社側に加入してしまう‥虎松の人たらし能力が異常なのもあるけど、塩谷やばいね‥
    そして虎松が逮捕され病死してしまい、虎松のスキルに頼りきりだった塩谷は彼が残したノウハウデータを手に入れるべく虎松の家族の家に乗り込む。娘が警察を呼び藤・川合・伊賀崎が訪問するが、毅然とした娘の態度に人質を取り伊賀崎を襲い意識不明にさせる。
    警棒を手に向かい合った藤は、塩谷の構えで元警察官であることを見抜く。現場に到着した源は本署からの待機命令を無視して塩谷の要求通り娘の代わりに川合を人質に出し、源も家へと踏み込む。
    川合の機転で塩谷を逮捕することができ、伊賀崎も意識を取り戻したが、源は川合を人質に差し出したことや捜査情報を共有しなかったことで藤からの激しい怒りを買う。また川合も極限の状況に置かれたことでトラウマを負ってしまう‥

  • 現在リアルタイムで連載中の漫画の中で最も面白い漫画であると断言できる!最高傑作!!

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著者プロフィール

某県警に10年勤務。2017年、担当編集者の制止も聞かず、公務員の安定を捨て専業漫画家に転身する。短編『交番女子』が掲載され話題になっていた「モーニング」誌上で、2017年11月より『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート!

「2023年 『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(23)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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