- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065290972
作品紹介・あらすじ
あさりクリーニング店で働く優子は、持ち主が長く引き取りに来ない衣服「はぐれんぼちゃん」たちを自宅に持ち帰る。翌朝目覚めると、それら衣服が体全体を覆っていた。不思議な感情に襲われた優子は衣服の持ち主のもとを訪れるが、次々に受け取りを拒絶される。道中に出会ったトレンチコートの謎の男ユザさんに導かれるまま、「はぐれんぼちゃん」を身に纏ったちぐはぐな姿で、優子は帰るべき場所を求めて再び歩き始める。
感想・レビュー・書評
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ファンタジーの皮をかぶった純文学。
ちと長いか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クリーニング店で出る持ち主不明の預かりもの“はぐれんぼちゃん”その行方を追って行くと思いがけず怖いお話でびっくりした。“人は生きているいろんな荷物を背負うけれど、近くに置いていたいものもあれば少し距離を置いておきたいものもある。背負いきれないものは一度捨ててしまってもそれは間違いなく人生の瞬間で一緒に過ごしたもの”
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自分には合わなかった。
真夏に読む本とは真逆な表紙からしてそんな気がしていた。
前半は重たくて面白さがわからず、後半ようやく勢いが出てきたぞと思ったら、よく分からないまま終わってしまった。 -
現代社会を舞台にした寓話的なストーリー。
クリーニングに出したけど持ち主が引き取りに来ない「はぐれんぼちゃん」から始まるストーリーが面白いですが、物語は全く予想できない方向に向かっていきます。
文体が違いますが、村上春樹さんの「長編冒険物(と呼ぶべきかどかは分かりませんが)」のような味わいが感じられました。
小説にはっきりとした意味を求める読者には、向いていないかもしれません。
それほどページ数は多くないのですが、読みごたえがあり、ページ数以上に長い話に感じられました。
ラストシーンは、余韻が残る感じで、とても良かったです。 -
クリーニング店で働く主人公・優子が、朝起きたら、長い間持ち主が引き取りに来ない衣服に覆われていて、それらを持ち主に返す旅に出る「出発」編と、持ち主に衣服の返却を拒まれ、途中で出会った「仲間」たちと、持ち主が引き取りに来ない衣服を保管する倉庫だった場所を訪れる「倉庫」編から構成される長編小説。
新聞の書評を読んで興味を持ち、クリーニング店に引き取りに来ない衣服たちそれぞれにまつわる人間ドラマを追っていくような小説かと思って読み進めたら、全然思っていたような話ではなく拍子抜けというか、正直ちょっと期待外れだった。
本作は、ファンタジー的な要素が多分に入った、メタファー盛り沢山の純文学作品という印象。個人的には、小説からのメッセージはうまく受け取れなかった。
「倉庫」のシステムは、理想的なように見えて、ある種のディストピアではあると思うが、優子の相対し方にもあまり共感できなかった。 -
令和4年11月発行のYAだよりで紹介された本です。
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岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00631052
あさりクリーニング店で働く優子は、持ち主が長く引き取りに来ない衣服「はぐれんぼちゃん」たちを自宅に持ち帰る。翌朝目覚めると、それら衣服が体全体を覆っていた。不思議な感情に襲われた優子は衣服の持ち主のもとを訪れるが、次々に受け取りを拒絶される。道中に出会ったトレンチコートの謎の男ユザさんに導かれるまま、「はぐれんぼちゃん」を身に纏ったちぐはぐな姿で、優子は帰るべき場所を求めて再び歩き始める。
(出版社HPより) -
タイトルが良い。
最後は…う〜ん。 -
不思議な話だった。設定は変わっているが、それでもやはり著者の世界観はしっかり感じられる。
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クリーニング店の『はぐれんぼちゃん』
人は生きているといろんな荷物を背負うけれど、近くに置いていたいものもあれば、少し距離を置いておきたいものもある。背負いきれないものは一度捨ててしまってもそれは間違いなく人生の瞬間では一緒に過ごしたもの。
知らぬ間に増えていった荷物も
まだなんとか背負っていけるから
君の分まで持つよ だからそばにいてよ
それだけで心は軽くなる
なぜかMr.Childrenの『GIFT』がしっくりくる青山七恵さんの『はぐれんぼう』でした。