日本の気候変動5000万年史 四季のある気候はいかにして誕生したのか (ブルーバックス)
- 講談社 (2022年9月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065293874
作品紹介・あらすじ
日本の気候は、5000万年前の超温暖期から3000万年前の寒冷化、2300万年前のモンスーン開始による梅雨の誕生、エルニーニョ多発の時代、260万年前の氷期など、さまざまな変化を経験してきた。そうしたなかで、日本は列島を形成し、日本特有の温暖湿潤で美しい四季をもつ気候となってきた。5000万年前には大陸の一部だった日本が、大陸から分かれ始めたのは約4000万年前、日本列島が現在の位置になったのは約1500万年前だが、その長い時代の変遷の中で、日本の気候はどのように変化してきたのだろうか? 気候は、日本だけでは語ることはできない。日本の気候の成立には、ヒマラヤ山脈の誕生によるモンスーンの開始や黒潮と対馬海流の成立も大きく関わっている。本書では、地球全体の気候変動、日本列島の地質学的な変化と気候の変化を関連づけて明らかにしていく。
主な内容
第1章 超温暖期とその後の寒冷化 日本列島以前の気候
第2章 モンスーン時代の到来 梅雨の始まり
第3章 日本列島誕生と気候への影響
第4章 地球温暖化アナロジーの時代
第5章 第四紀氷河時代の日本
第6章 日本特有の気候の成立
感想・レビュー・書評
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日本列島の気候を5000万年前から解説
どんだけ昔なんだか・・・
日本列島がまだ今のような島国ではないユーラシア大陸の一部だったころからの気候でした
それによるといろんな気候をへて今の気候になっている
ことがわかりました
またその気候の要因なども
植物化石からある程度推測できるようですごいなと
思いました
それにしても5000万年っていう時の長さがもう
この書籍を読む機会をいただいたブクログさんに感謝です詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本周辺の5000万年間の気候変動を、時間軸をギュッと圧縮して紹介してくれる一冊。スケールが大きい。地殻運動、日照、海流、気温、火山、モンスーンなど様々な要因があって、今の日本の豊かな四季があることを再認識できた。
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献本で頂きました。
日本は大陸と続いていた!
温暖な気候だったり寒冷だったりを繰り返して今の四季折々の日本の気候が生まれたんですね。
大陸から離れたから生まれてきた気候だとか。
いろんな季節が楽しめる日本には5000万年もの歴史があるなんて初めて知ることも多かったです。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/780717 -
この本が持っているレンズで見える世界、めちゃくちゃクリアだったです。「ブラタモリ」的な地形を見るレンズとノーベル賞の真鍋叔郎の「大気海洋結合モデル」的な大きなレンズの真ん中ぐらい…地球の中での日本列島の生成を目の当たりにしているようでした。使われる図表もシンプルでわかりやすく、また語り口調もやさしくて、海流の冷たさ温かさ、モンスーンの温度湿度も、体感できるような気がしました。読んだ後で著者チェックしたら科学博物館の先生たちだったんですね。日本の科学博物館って素晴らしい!って感想持ってしまいました。上野に行きたくなりました。COP27の議論も、こういうスタイルで伝えてもらえたら、もっと盛り上がるのではないかと思いました。始新世、漸新世、中新世、鮮新世、更新世、完新世と駆け上がる日本の気候5000万年史、そこが人新世として繋げることができるかどうか…このブルーバックス、とても面白かった、です。
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ブクログの献本でいただいた本。
帯に「超温暖期から氷河時代までジェットコースターのような気候変動史!」とあるけれど、本当にその通りで、今は間氷期に人口爆発して豊かな生活を送っているだけなんだなぁと痛感する内容だった。
海流、風、火山などすべての自然現象が日本、世界の気候に複雑に影響しあっていて、大自然の畏敬を感じた。