福猫屋 お佐和のねこだすけ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065298565

作品紹介・あらすじ

夫を亡くして塞ぎこむお佐和を救ったのは迷い猫だった。彼女は恩返しに貸し猫の店を思いつき……。江戸のペット事情を描く時代小説!(仮)

感想・レビュー・書評

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  • 猫+江戸モノ=好物。
    ということで、“我ながらチョロイ奴だなー・・(´▽`;)ゞ”と思いつつも手に取ってしまいました。

    夫を亡くして、塞ぎ込んでいたお佐和の家に、お腹の大きい野良猫が迷い込んできます。
    “福”と名付けたその猫と、生まれた仔猫たちの面倒を見るうちに、心癒されて立ち直っていくお佐和。
    福に“ネズミ捕り”の依頼が舞い込んだのをきっかけに、お佐和は猫がらみの商売をしようと、思い立ちますが・・・。

    シリーズ第一弾となるこの巻は、お佐和がお江戸版・保護猫センター&保護猫カフェ(猫グッズも売ってるよ!)の「福猫屋」を始めていくまでお話。
    とにかく猫がわんさか登場するので、その可愛らしさに癒されます。
    てか、それ目当てで読んでいますw
    で、お佐和の猫ビジネスの方は、最初のうちは猫グッズの売り上げがさっぱりだったり、猫の里親が見つかったはいいけれど貰われた先の思わぬ事情等で、幸せな生活を送れていない猫がいたりと、数々の課題が出てきますが、試行錯誤しながらも徐々にうまいこと軌道に乗っていく展開です。
    猫を引き取った以上は、きちんと責任を持って最後まで家族として飼育できるか?といった問題は、現代のペット事情にも通ずるものがありますよね。
    主人公のお佐和は、若干考えが甘いところはあるものの、猫の幸せを真摯に願っている優しい人なので、つい応援したくなりますね。
    あとレギュラーメンバーとしては、お佐和の夫の兄弟子で、猫が苦手だけどお佐和の力になってあげている錺職人の繁蔵さんや、途中から「福猫屋」のスタッフになるクールでシャイなお縫ちゃんもええキャラです。
    ただ、お佐和の甥っ子・亮太に関しては個人的にモヤついてしまうんですよね~。
    登場当初は、やたらお佐和に執着していて繁蔵さんをライバル視(?)しているような言動が“え?この話は亮太と繁蔵さんがお佐和を取り合う話?”と困惑した程・・。
    で、何かと理由をつけて錺職人の修業をサボリがちだし(猫関係の事には積極的に協力するので、皆騙されて?いますが、私は見逃しませんよ!)、繁蔵さんに師事するようになっても口答えばかりしてるし、“もう、何なん?コイツ!”とついプリプリしちゃいました。
    まぁ、猫が可愛いので今回は許しますけどね(←?)。

    という訳で、続編を読むかは、今後の亮太の心がけ次第だな・・って、それは読まきゃわからないんですけどね~ww。

  • 読んでいて、心がほっこりする本はいいですね(^^)

    こういう江戸のお仕事小説は大好き(*^^*)

  • #0053 三國青葉『福猫屋 お佐和のねこだすけ』 - パーソナリティ千波留の読書ダイアリー | stand.fm
    https://stand.fm/episodes/637a4a9f0ae260b1bae064ca

    ねこだすけは人助け。人と猫との縁を結ぶ「福猫屋」店開き | 時代小説SHOW
    https://www.jidai-show.net/2022/11/29/g-fukuneko-ya-osawa-no-neko-dasuke/

    『福猫屋 お佐和のねこだすけ』(三國 青葉):講談社文庫|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000370671

  • 猫好きにはたまらなくほっこりする本。

    お佐和さんが、色々と苦労しながらも猫達や周りの人たちに助けられながら物語が進んでいく。

    少し、上手くいきすぎな感じはあったけれど、話の中で、猫達に何かあったりしたら普通には読んでいられないだろうから、猫好きな私にとっては、良かったかなと(^^)

    猫も人も、皆んながほっこりとした気持ちになれる本でした。

  • これは…猫好きにはたまらない作品ですね。
    TVの保護犬猫番組を時々観ますが、まさにその江戸時代版。
    可愛さもあり、命の責任もあり、商売として成り立たせる難しさもあり。

    さらりと楽しく読めました。

  • 江戸が舞台の猫だすけ物語。

    まったり、ゆっくりと進んでいくお話。
    里親探しの場として商いを営むこととし、人と猫の縁結びを行うお佐和。少しずつ紡がれていく、多方面との繋がりがほっこり読み手の心を温めてくれる一冊。

    猫好きさんにオススメ。
    初回限定で表紙の猫たちの可愛いしおりがついてくるので、是非ゲットしてもらいたい!

    ☆4.0

  • 冒頭、お佐和さんの想いに泣けて仕方がなかったのだけど、猫と出会ってからの展開が素晴らしい。
    亮太も繁蔵もいい人だし。
    政吉も、実はいい人でした、の展開を今後期待してしまう。
    猫たちもみんな可愛くていじらしくてほんわかした気持ちになる。
    里子に出した先で、辛い思いをした子もいるけれど、その後、新しい幸せを手に入れてほしい。
    若夫婦のところの子は、きっと大丈夫だね。
    まったく、夫婦の問題で猫を辛くさせちゃだめだよ。
    これは、絶対にシリーズ化してほしい。
    初回限定の栞も可愛くて最高だった。

  • 202211/猫愛溢れる作品。猫描写かわいいしつまらなくはないんだけど、物語としてはぬるくものごとが色々とても都合よく進むし、ページ数も少なく物足りないのは残念。

  • 保護猫活動、猫カフェ(猫グッズも販売)江戸時代ver

    普通に考えてこの時代では無理だと思うけど

  • とにかく猫まみれな一冊。福屋のシステムは現代では珍しくないものだけど、とにかく猫を大事にしているお佐和さんと猫達に癒される一冊。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。お茶の水女子大学大学院理学研究科修士課程修了。2012年「朝の容花」で第24回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、『かおばな憑依帖』と改題してデビュー(文庫で『かおばな剣士妖夏伝 人の恋路を邪魔する怨霊』に改題)。幽霊が見える兄と聞こえる妹の話を描いた『損料屋見鬼控え』は霊感のある兄妹の姿が感動を呼んで話題になった。その他の著書に『忍びのかすていら』『学園ゴーストバスターズ』『学園ゴーストバスターズ 夏のおもいで』『黒猫の夜におやすみ 神戸元町レンタルキャット事件帖』 『心花堂手習ごよみ』などがある。

「2023年 『福猫屋 お佐和のねこわずらい(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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