ブルーピリオド(14) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.29
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065319437

作品紹介・あらすじ

高2で絵を描くことの楽しさに目覚め。猛烈な努力の末に東京藝大に合格した矢口八虎。藝大2年目を迎え、これまでの課題や講評で芽生えた自分の才能や大学への疑問や不安に美術への情熱を曇らせ、道に迷う八虎に、学外のアート集団ノーマークスと主宰の不二桐緒は新しい視点を与えた。「新入生」の時期は終わり、大人へのステップが始まる。新しい出会い、新しい課題、美術との関わり方、八虎の人生も新しい局面へ。夏休みのある日、金も予定も目標もなくむなしく時を過ごす八虎に、高校からのライバル・世田介に「公募展」なるものがあることを教えられ賞金や展示など授業や課題とは一線を画す作品作りの世界を意識する。公募展に挑むか久々にわくわくする八虎を、年上の同級生・八雲と鉢呂が、彼等の故郷。広島へ誘う。広いアトリエで思う存分作品を作っては?という誘いだった。八虎と世田介は鉢呂、訳も、柿ノ木坂桃代とともに、車で広島へ向かう!アートの歴史や可能性を詳細に活写、美大に進学した青年たちの情熱や奮闘を描く、今までになかった美術系青春漫画、早くも最新刊登場!!

感想・レビュー・書評

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  • 【あらすじ】
    高2で絵を描くことの楽しさに目覚め。猛烈な努力の末に東京藝大に合格した矢口八虎。藝大2年目を迎え、これまでの課題や講評で芽生えた自分の才能や大学への疑問や不安に美術への情熱を曇らせ、道に迷う八虎に、学外のアート集団ノーマークスと主宰の不二桐緒は新しい視点を与えた。「新入生」の時期は終わり、大人へのステップが始まる。新しい出会い、新しい課題、美術との関わり方、八虎の人生も新しい局面へ。夏休みのある日、金も予定も目標もなくむなしく時を過ごす八虎に、高校からのライバル・世田介に「公募展」なるものがあることを教えられ賞金や展示など授業や課題とは一線を画す作品作りの世界を意識する。公募展に挑むか久々にわくわくする八虎を、年上の同級生・八雲と鉢呂が、彼等の故郷。広島へ誘う。広いアトリエで思う存分作品を作っては?という誘いだった。八虎と世田介は鉢呂、八雲、柿ノ木坂桃代とともに、車で広島へ向かう!アートの歴史や可能性を詳細に活写、美大に進学した青年たちの情熱や奮闘を描く、今までになかった美術系青春漫画、早くも最新刊登場!!

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    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 八雲あーいう生い立ちだったのか。八虎以外にスポットライト当たる16巻。真田さんの絵独特で力ある、描いてる方気になる。

  • 藝大2年の夏休み。八虎と世田介は友人・八雲、鉢呂、桃代とともに広島へ。そこは3人がアートを志したきっかけの場所だった。八虎は八雲から真田という人物について話を聞くことに。彼らの過去とアートのルーツをたどっていく14巻。

    八雲は逆の環境でアートを志した八虎を描きたいのかなって感じた。八虎のように恵まれた環境で生まれずに、それでもアートの素晴らしさを知ってしまったら?という表裏一体の人物。八虎は森先輩の絵に衝撃を受け、美術の世界へと挑戦する。そこでは世田介というライバルと出会い、答えのない作品の答えをひたすら求め続ける圧倒的な努力があった。

    八雲は母子家庭で母からの愛もなく、生活も苦しい家で育った。貧乏という前提条件によって心身はまるで鉛筆の両端を削っていくようにすり減っていく。そんな中で、画家を名乗る謎の女に拾われ、美術館で絵という言語を知る。ここから藝大受験へと向かうわけだけど、何をするにつけてもお金がついて回る。生活費はもちろん、画材に予備校、削り続けてやってきた場所に、最も心を削られる人物・真田まち子はいた。八虎にとっての森先輩があの謎の女性で、世田介が真田なのかな。

    だけど二人が違うのは、真田は殺されてこの世にもういないということ。先に藝大へ入って活動していた彼女の作品が、死んだことによって価値が高まったということ。ライバルが追いつけない場所へと行ってしまった悔しさと悲しさ。その絵が死んだことで価値が上がり、ハイエナのごとく画商が近寄ってくる。蟹江は絵を見る目があっても、人を見る目はないのかな。画家の生計というか、芸術性と金銭的価値の意味付けがテーマになってくるのかな?これが金銭的価値に寄り過ぎると、国産ウイスキーの現状みたいに、転売ヤーによる価格高騰と文化の破壊に繋がりそう。ウイスキーは飲む、絵は飾って楽しむではなく、投機対象でしかなくなるというか。

    八雲は桃代のいい先生になったし、八虎がよくやる堂々巡りを俯瞰している強みがあるよね。あとは、タバコさえ止めたら(笑) さすがにタバコ吸いながら金欠はツッコみたくもなる。でっかい作品を創り続ける姿勢は、貧乏な生い立ちへの反発からなのかも。そこを犬飼教授に見抜かれてて、さらに八雲が反発するって感じになってそう。なんか因縁ありそうだったよね。

  • 57筆目~61筆目

    広島に行った話から。
    一緒に制作をしている仲間たちがこぞってコンペに出品やデビューするといった話をしているのを聞き、「オレって場違いじゃね?」と思い始めてしまう八虎くん。でも結局、コンペ出品を決めたよう。

    志の高い人といるといい刺激になるというか(志が違いすぎるとしんどくなりますけど)、自分の志も引き上げられるのでいいですね。美術に限らず文章を書くのもそうだと思いますが、あえて志の高い人と交流してみるのもいいかも。実際に一緒に制作したり交流し合うのは似たり寄ったりぐらいの人のほうが精神的に追い詰められなくて済みますけどね。

    中盤からあとは八雲くんの話。
    貧乏な過去から絵を志したこと、真田さんとの出会い、そして死。
    この巻のラストの八雲くんの言葉が気になる。次の巻いったいどういう始まり方するんだろう。

  • この巻は八虎はほとんどサブで、主軸は八雲の過去。特には影響を大きく与えた人物について。

    話は前作から続いて夏休み、全年齢版ってなんだろ?

    絵の天才が影響してること、みんなの心にいる友であることはわかったが、それ以上でもそれ以下でもないところがよくわからなかった。八雲の絵の書き方や表現方法にはあまり関係なさそうに見えるし、死に方は突然かつ理由や犯人もいないのかなと思う。紙面が割かれてた割に現実への影響がほとんどなさそうに見えた。

    1番気になったのは絵自体。
    真田の絵がすごいのかあまり感じなかったこと、食卓を囲むシーンを筆頭に作画が崩れてないかが気になった。

    描く内容無くなってきたのかな、、?

  • 初対面のときの真田がカビの生えたパンを食っていたのに、彼女が東京出身組で恵まれた環境にある、と思い込んでいた当時の八雲の眼の曇り方というか、きっと上京してすぐの状況で、まわり全てが敵に見えていたような若さがすごく刺さった。

    桃と八雲と鉢呂の年齢も何もバラバラだけど、っていう関係性、得ようと思って得られるものではなくて羨ましい。

  • 真田が死んだのは事故なの?
    八雲からの視点で描かれているから真田の内面が分からない……

  • 読んでるほうも、苦しい巻だった。
    八雲くんの過去。
    八雲くんは、八虎くんのピュアなところが好きなのね。
    毎回言ってるが、八虎くんがたまらなくかわいい。
    彼らの成長を、ずっと応援して見守っていきたい。

  • 世田介くんが嬉しそうで良い

  • え…殺されたのくだりは…?

    貧乏でも絵は描ける、貧乏でもなんとか生きていける、
    でもそれはハードモードで、生きては行けるけどそれだけ。
    何かをしようとした途端に貧乏の神様が牙を剥く、つてところ
    ほんとその通りすぎて驚いた。
    個人の才能とか努力って、その人だけで完結してないよね。周りの環境に大きく左右されるから、だから前の巻で八雲が「努力は環境」って言ったの、分かるなあ。

    そう、生きてはいけるしなんとかなるんだけど、でもただご飯食べるためだけに生きるって苦しいでしょ。
    特に絵とか音楽とか芸術の世界ってお金がかかるのに、それこそが生活に夢を与えてくれるんよね。

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著者プロフィール

東京都出身。東京藝術大学卒業後、2014年に月刊アフタヌーンの新人賞「四季賞」で受賞を果たし、増刊good!アフタヌーン2015年5号にて読み切り『ヌードモデル』でデビュー。2016年にアニメーション監督・新海誠氏の作品『彼女と彼女の猫』のコミカライズで初連載。『ブルーピリオド』は月刊アフタヌーン2017年8月号から連載開始。第1巻発売から注目を集め、 「マンガ大賞2019」第3位、「このマンガがすごい! 2019」(宝島社)オトコ編第4位、「みんなが喜ぶTSUTAYAコミック大賞2018ネクストブレイク部門」大賞、第2回「マンガ新聞大賞」第3位、「マンガ大賞2020」第1位、講談社漫画賞総合部門を受賞。電球が大好きでアクセサリーなど種々収集中。


「2021年 『ブルーピリオド(11)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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