艮(うしとら) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 84
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065322116

作品紹介・あらすじ

出版社に勤める樋口明子は霊能者・由布由良の取材をすることに。半信半疑ながら、気になることを言われて……。表題作『艮(うしとら)』のほか『死神』『時計草』『ドラゴンメイド』の怪異・恐怖ストーリー3作品を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 山岸凉子がモーニング初登場!前中後編を3号連続で掲載 - コミックナタリー(2013年12月12日)
    https://natalie.mu/comic/news/105555

    【沁みだす恐怖、あなたの夏が「凉」しくなる。】 幻の傑作『艮(うしとら)』初単行本化! 今夏、山岸凉子の怪異・恐怖作品集全6巻が、待望の電書で登場|モーニング公式サイト - 講談社の青年漫画誌
    https://morning.kodansha.co.jp/ushitora_yamagishi/

    『艮(うしとら)』(山岸 凉子)|講談社コミックプラス
    https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000377804
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    猫には無理かも、、、

  • 山岸涼子短編集「艮」。怪異と恐怖4編収録です。

    『時計草』がとても読後が悪くてとてもよい。
    後悔先に立たず、の話なのですが、圧倒的な手遅れ感から来る絶望がひどいです。それがいい。
    主人公が若き日の姿で経験したヴィジョンクエスト。若き自分の姿になったのは、自分自身が一番輝いていたであろう時期を無意識に映し出したからで、心理的には臨終間際の現在でも、過去を振り返りやり直せていたら、という希望に縋ってしまっているのだろうなと思いました。もう取り戻せないのに。ヨルシカの“負け犬だから思い出しかないんだ“が刺さるでしょうね、この人には。いや、自覚がこの瞬間までなかったのだから、刺さらないのか。
    一番絶望を感じたのは、瞼を持ち上げられている場面か。瞼を持ち上げるという行為でさえ自力で行えなくなってしまったのに、人生をやり直したいと思う気持ちに突き動かされるというのは、残酷でしかない。
    いまさら何もできないんだよあなたは、と突きつけられる。

    とんでもなく後味の悪い『時計草』でした。

  • なんともいえない独特なイヤ〜な感じを味わえる中短編集。

    鈍感でよかった。

  • 山岸先生の新作が読めて嬉しい!しかも夏らしいホラー短編集。全編を通してショッキングな場面はほぼ無くむしろ淡々と展開しますが、視えたとしても入り込んではいけない領域の不気味さをひしひしと感じます。
    「艮」の霊能者はリアルに存在しそうで、彼女の在り方には良い悪いではない生きる強さそのものを感じて深く唸りました。
    収録作「時計草」は不思議な空間の中で、ラストの主人公に何とも言い難い切なさを抱きます。
    山岸先生の過去作「朱雀門」のセリフ-「生」を生きない者は「死」をも死ねない-が記憶から引き出されました。私も出来るだけ誠実に生きようと内省しつつ、久しぶりに山岸ワールドを堪能して大満足です。

  • 山岸凉子が2014年から2021年までに青年誌などに発表した単行本未収録をまとめたもの。ホラー、オカルト、異次元もの、ファンタジーまで様々な切口の作品が並び、改めて物語の語り口がうまいのだと感心した。

  • 線の美しさと、怖さが絶妙。

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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