バラの世界 (講談社学術文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065323885

作品紹介・あらすじ

晩餐会で天井から大量のバラの雨を降らせ、客を窒息させたほどの愛好家だった皇帝ネロ。古代ローマ人は悪酔い防止にバラの花冠が効くと信じ、中世の詩人や作家、画家はこぞってバラを描いた……。ただの「花」がなぜ憧れの象徴となり、かくも人々を虜にし続けるのか。野生から改良種まで、世界の多様な品種を眺めつつ、はてなき美の世界を旅する!

まえがき
第1章 クノッソス宮殿の謎
クノッソス宮殿/青い鳥/それはバラか、バラなら/バラとする根拠/ロナ・ハースト/バラは単なる花

第2章 ギリシアとバラ
テオフラストス/バラを詠む/バラ熱の兆し/何が魅力か

第3章 ローマとバラ
高貴な花へ/日常を飾る花に/休日はペストゥムで/ローマのバラとは/バラの花環/生活に欠かせぬ花に/バラの下で

第4章 バラの植物学
レーダーは言った/バラの容姿/バラの葉/托葉/バラの花

第5章 バラの園芸化の歴史を辿る
八つの野生種/一八六七年/グループとは/オールド対モダーン

第6章 オールド・ガーデン・ローズ
ローザ・ガリカ/バラ水のバラ/ジョセフィーヌの幸運/2000を超す園芸品種/ダマスクバラ/バラ戦争/マルメゾン庭園のダマスクバラ/秋に返り咲くダマスクバラ/秋に咲くダマスクバラの再来/ローザ・アルバ/ボッティチェルリの『ヴィーナス誕生』のバラ/<ジャンヌ・ダルク>/キャベジ・ローズあるいはセンティフォリア

第7章 モダーン・ガーデン・ローズの黎明期
コウシンバラとは/ハーストの見解/コウシンバラの標本/英国のコウシンバラ/英国外でのコウシンバラ/二つのチャイナ・ローズと二つのティー・ローズ/スレーターズ・クリムソン・チャイナ/パリ自然史博物館の標本/カルカッタ植物園/パーソンズ・ピンク・チャイナ/ヒュームとパークスのティー・ローズ/ノワゼットバラの誕生/ブルボン

第8章 バラの花譜
バラの画家ルドゥーテ/マルメゾンの館/フランスのバラ図譜/英国のバラ花譜/ドイツ・オーストリアのバラ花譜

第9章 世界の野生バラ
〇中国のバラ
〇ヒマラヤのバラ
〇西アジアのバラ
〇ヨーロッパのバラ
〇アルプスのバラ
〇アメリカのバラ

第10章 日本のバラ
ノイバラ/テリハノイバラ/ミヤコイバラ/ハマナス/サンショウバラ/カカヤンバラ

第11章 バラの現在・未来

感想・レビュー・書評

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  • わりと、学名が多く読みにくい。バラは紀元前12世紀ギリシャに香油のため栽培されていたらしい。バラ戦争のランカスター家の赤いバラはローザ・ガリカ、ヨーク家はローザ・アルウェンシス、ボッティチェルリの「ヴィーナスの誕生」はローザ・アルバのセミプレナ、1862年日本のノイバラから、多数の花がつく形質がヨーロッパにはいった。(「日本植物誌」でシーボルト記述)

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/565730

  • 東2法経図・6F開架:B1/1/2773/K

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著者プロフィール

おおば・ひであき 1943年東京都生まれ。植物学者。東京大学名誉教授、東京大学総合研究博物館特招研究員。専門は植物分類学、植物文化史。理学博士。著書に『秘境・崑崙を行く―極限の植物を求めてー』『森を読む』『植物学と植物画』『ヒマラヤを越えた花々』『はじめての植物学 』『大場秀章著作選-植物学史・植物文化史』、編著に『日本植物研究の歴史-小石川植物園三〇〇年の歩み―』東京大学総合研究博物館など多数。

「2023年 『バラの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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