- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065324196
作品紹介・あらすじ
何百年も生き残る世界のみんなの宝物。それは『世界の名作物語』。その物語をひとりじめしたがる魔物があらわれたら、あなたならどう守る?あなたの知らない世界のどこかで、この世界のすべての物語を守っているのは、ふしぎな世界の図書館司書=ストーリーマスターたち。魔王グライモンが、世界の図書館から、どんどん物語の大事なパーツを盗んでる!物語の世界を救うために、物語から盗まれた「キーパーツ」を探しだそう!本好きならだれでもあこがれる、名作の世界に飛び込めると大評判シリーズの第4巻。読むだけで、なんだか本が好きになる!第3回「こどもの本総選挙」第1位『銭天堂シリーズ』の廣嶋玲子が贈る新シリーズ。挿絵は、「鬼灯の冷徹」の江口夏実という豪華タッグが、世界の名作を紹介していく最強シリーズです。ある日、学校に行けなくなったギフテッドの守。学校に行きたいのに、朝、目が覚めると、どうしても玄関を出られない。だれも以内夜明け前に散歩するだけが精一杯の守は、夜の公園で、奇妙な移動図書館バスで、物語の改良(?)を頼まれるが……。今度の舞台はギリシア神話。そして物語を変えてしまう「悪役」はまさかの……!!!!
感想・レビュー・書評
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このシリーズは何回読んでもいいですね!
この本はいじめられている人の背中を押してくれると思います!ぜひ読んでみてください!
そしてこのシリーズではじめて次につながる展開が!!
5巻が気になる!早く春にならないかな〜!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さまざまな物語のキーパーツを奪い、物語をめちゃくちゃにしてしまう魔王グライモンとあめの(正体は天邪鬼)。
対して魔王グライモンから本の世界を守る図書館のストーリーマスター…という構図は変わらないけれど、ストーリーマスターの相棒となる子ども(主人公)が毎回変わっていくのが、このお話の特徴。
主人公が変わるということは、それぞれの子どもたちの抱える悩みも変わるということ。
だからこのお話は、読む巻とそれを読んだそのときの自分自身の悩みによっても、共感度が変わっていくので、☆の数がまちまちになるかもしれない。
今回の主人公は小4の守。
記憶力がよく、成績もいつもトップだった守だったが、きちんとしていないと気がすまないその性格から、ある日の授業で先生の回答の間違いを指摘した。
しかし恥をかかされた!とおもった先生は、その日から守をことあるごとにいじめるようになった。
すると、クラスメートも守のことをバカにし始めてしまう。
行き場を失った守は学校に行けなくなり、引きこもるように…
「大人は、とても理不尽だ。『いつも正直でいなさい。』と子どもに言うくせに、いざ自分が間違いをしでかした時は、なかなかそれを認めようとしない。
そう。大人は、自分の間違いを指摘されるのが大嫌いなのだ。」(10ページ)
先に今回のお話を読み終えた小学生の娘は、この文章にいたく共感したと言っていた。
身につまされるおもいである…
あやまりを認めるのを邪魔するのは、いつだって自分自身のプライド、つまり「あやまることを恥」「あやまったら負け」と考える間違った正しさであり、それをよしとする世間の空気感だ。
理不尽が許せない守は、移動図書館で出会ったあめのの言葉に乗って、理不尽だらけのギリシャ神話を「正しく」書き換えてしまった。
現実世界の理不尽はなくさなきゃいけない、けれども物語としては身勝手さや理不尽がないとおもしろくない…
物語のなかでは、理不尽が必要とされてしまうのだ。
しかし一方では、現実の理不尽さに苦しめられている守がいる…
そのことが、今回の混乱ポイントであり、なんだかスッキリしなかった点かもしれない。
3巻までは1冊ですっきり終わる展開だったが、今回の4巻ははっきりと「次巻に続く」終わり方に。
しかも巻末では次巻の発売予定がバッチリ載っているので、これは読まずにいられない…! -
ある日学校に行けなくなったギフテッドの男の子が主人公。学校の先生も友達も酷くて(。_。)ウワッとなる。今回はギリシャ神話がテーマで改めて知るお話も多く面白かった。最後の展開が次にどう繋がるか気になる…
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4年から。周りに恵まれず学校で生きづらくなった守が、グライモンとあめのの差金でギリシャ神話の内容を変えてしまう…。廣嶋玲子先生の手で変えられたギリシャ神話もまた素晴らしい。子どもの学校、先生、友達への思いを問い、まっすぐな答えを神話を結びつけ膨らませられ導く技術も本当に凄い。
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物語の世界を破壊するため、魔王グライモンと天邪鬼のあめのの悪だくみはエスカレートしていく。
今回の主人公は、ギフテッドであるが故にいじめを受けて不登校になってしまった守。
物語の世界に入っていくワクワク感がありつつ、
子どもたちに向けて、「助けて」と言ってもいいんだよ、というアドバイスと、「自分が間違っているかもしれない」と認めることの教訓、二つのメッセージが込められている本書。
本が好きな子はもちろん、学校に行くのが怖いと感じている子にも読んでほしい。 -
ギリシア神話とはたまげたなあ…。
そりゃまあ、現代人としてはオイオイの嵐だよなあ…。 -
自分にとっての正義は必ずしも他者にとっての正義ではない。
間違えてもいい。正す勇気が必要。
胸に刺さる言葉。
やはりこの作家の書く本は全て私の心の糧となる言葉、内容が多い。いい作家に巡り会えこれからもいい作品が私の元に巡り考え方や態度や振る舞いに影響を受けて謳歌??美しさ?彩りを加えて輝きたい。くさい言葉しか思いつかない自分の語彙不足にもどかしさを感じるがいい表現が思い浮かばない。 -
ストーリーマスターズシリーズ第4弾。今回はギリシャ神話の世界が舞台。珍しく次に繋がる終わり方だったので、物語がどんなふうに進んでいくのか楽しみです。