首都防衛 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065330852

作品紹介・あらすじ

首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山大噴火……過去にも一度起きた「恐怖の大連動」は、東京・日本をどう壊すのか?命を守るために、いま何をやるべきか?知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」。【本書のおもな内容】●320年ほど前に起きた「前代未聞の大災害」●首都直下地震で帰宅困難者453万人、6000人が犠牲に●朝・昼・夕で被害はどれだけ違うのか?●南海トラフが富士山噴火と首都直下地震を呼び起こす●なぜ「足立区」が一番危ないのか?●「7秒」が生死を分ける、半数は家で亡くなる●大震災で多くの人が最も必要と感じる情報とは?●国や都の機能が緊急時に「立川」に移るワケ●そもそも地震は「予知」できるのか?●「内陸直下の地震」と「海溝型の地震」は何が違うのか?●エレベーター乗車前に「すべきこと」●半年に1度の家族会議をする地震学者●なぜ「耐震改修」が進まないのか?●弾道ミサイルから逃げられない事情●天気はコントロールできるのか……ほか【目次】はじめに 最悪のシミュレーション第1章 首都直下地震の「本当の恐怖」第2章 南海トラフ巨大地震は想像を超える第3章 大災害「10の教訓」第4章 富士山噴火・気象災害・弾道ミサイル

感想・レビュー・書評

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  • 宮地 美陽子 MIYACHI MIYOKO | 現代新書
    https://gendai.media/list/author/gendai-shinsho/miyachimiyoko

    首都防衛 | 現代新書 | 講談社
    https://gendai.media/list/books/gendai-shinsho/9784065330852

    小池百合子都知事、特別秘書に疑問の声 元読売新聞記者 | デイリー新潮(2016年08月25日)
    https://www.dailyshincho.jp/article/2016/08250550/?all=1

    一瞬で人を引きつける小池知事の"言葉力" 現役特別秘書が明かす伝え方の極意 | PRESIDENT Online(2017/06/20)
    https://president.jp/articles/-/22371

    『首都防衛』(宮地 美陽子):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000380806

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    小池を褒める=禄でもナイと思うのは猫だけ?

  • 首都が直面するリスクと対応について最新の知見をもとに整理されており、首都でのリスクの概要把握ができます。特に首都直下地震の被害想定を9つの切り口で読み解き、リスクを身近に感じられました。大災害10の教訓の整理もあり、気付きになりました。南海トラフ地震や富士山噴火、外国からの攻撃などかなり手広く論じてますが、概要にとどまっているのは残念ですが、やむ無しでしょうか。いずれにせよ東京都はよく働いていることがわかりました。

  • 評価が高く興味を持った一冊だったが…

    防災に関してコンパクトにまとめられている。
    メディアのように不安を煽っている様にも取れる。
    この位書かなくては、また、冷静に読める人には良い情報満載。不安だけが増える人は途中でやめた方がいい。作者の災害対策への思いと必要性をまとめた一冊

    江東区、江戸川区、墨田区、葛飾区、足立区全域が低地で一部では皆伐0メートル地帯になっている

    埋立から400年近く経っても地盤が軟弱なエリアがある。
    ハザードマップポータルサイト参照

    災害用伝言ダイヤル 171

    隣人を助けることの大切さ。緊急車両は連絡つかない、すぐ来れない

    自分で消化できる限界は、目の前で出火した際、「炎が天井に到達するまで」
    初期消化が大切
    災害時の火災、津波で亡くなる人の多さ

    ボランティア時は、提案!
    ✖︎何でもやりますから仰ってください
    ○こんなことやりましょうか


  • 首都防衛というタイトルではあるが、防衛の対象となっているのは主に自然災害である。自然災害の中でも、いつ起きてもおかしくない段階にある首都直下地震、南海トラフ巨大地震を対象にして、想定される被害、国や自治体の対応、個人としてできることをわかりやすく解説していく。他にも地球温暖化の影響による気象災害、周辺国の不穏な動きなども取り上げている。
    2023年9月1日は、関東大震災からちょうど100年目となる。東日本大震災の記憶も薄れつつある昨今だが、自分の身は自分で守るしかないなと認識を新たにした。
    著者の宮地さんは、新聞記者を経て東京都知事政務担当特別秘書を務めている。だからというわけではないが、読みやすく説得力のある文章だった。

    NetGalleyにて読了。

  •  東京都の都知事政務担当特別秘書であり防災士でもある著者。関東大震災から100年の今年、改めて防災意識を喚起するために。

     タイトルの「防衛」という言葉の選択にドキっとするが、首都直下型地震、南海トラフ巨大地震に、富士山噴火という「大連動」も想定し、さらにはその期に某国からの弾道ミサイル、あるいは台湾海峡、尖閣諸島に火事場泥棒が来ないとも限らない、という壮大な想定を行う。
     日本という国体の維持のためにも、まずは中枢たる、首都を防衛せよ、ということだ。

     様々なシチュエーション、さらには昼夜で都心の人口が2-300万人も異なる状況を踏まえ、細かなシミュレーションが行われている。
     然様な分析は、国家、自治体にお任せするとして、市民としては、自分でできること「自助」「共助」の部分をしっかり意識して、まずは己と家族を守ることを果たすべきということが綴られている。

     初動の7秒、72時間生き抜くこと、その後1週間後、1か月後、いかに生活を維持していくかをしっかり意識しておくことが肝要だ。

     小さな準備も大切。都心で地下鉄を使う身であれば、小さなものでもよいのでペンライトは必須。なるほどな。

     とにもかくにも、予期せぬことがおきることを予期して、ことに当たる大切さ。それが全て!

  • 首都直下地震、南海トラフ地震など起こったときのシミュレーションと、行政の対策を示し、個々人の備えと心づもりを促す本。うん、備えないとな…行動、行動。ミサイルなんかも出ている。

  • びびらせるだけびびらせる本。
    すべてが連続して起きたら日本終わるじゃん、え、どうすればいいの?!⇨どうにもできませんー。ってかんじ。笑 そこがよりリアル。笑
    都が、国が、どんな対策・委員会を組んで、即時対処するかはわかったけど、それが機能するとも思えないレベルの災害。具体的な対策はあまりないけど、意識は高まるし、シェアしたい本。

  • 首都圏直下、南海トラフの大地震、富士山噴火が連動する。知っているつもりだったが、改めて事の重大さを感じながら読んだ。
    首都防衛というタイトル通り国や都がどのように準備をしているのかが分かったことで、事態がよりリアルに感じられたことも良かった。
    本書に米国のFEMAの行動原則「①疑わしいときは行動せよ、②最悪の事態を想定して行動せよ、③空振りは許されるが、見逃しは許されない」とあった。
    首都圏在住の自分自身こそ空振り覚悟で準備しないといけないな。日本の半分以上が被災地になりかねないとなれば、自分の身は自分で守らねば。

  • 2024年能登半島地震は、前例のない・・といった評され方もしていますが、首都直下型地震、南海トラフ地震、富士山噴火は、必ず起こることが歴史からも明らかなのに、まだまだ備え、覚悟が足りずに日々を生きてしまっています。
    本書は冒頭からそうした正常性バイアスに警鐘を強く鳴らして、国民、国家を守り日本が存続するために何をどうするべきなのかを具体的に提言しています。

  • ●=引用

    ●もちろん、いかなる巨大災害がいつ襲ってくるのか確定的なことは誰にもわからない。「1000年に一度」の大災害に遭うならば、そのときに生活している人は「運が「悪い」のかもしれない。ただ、先人たちが残した教訓を活かし、生き抜くだけの情報対策が備えられていれば多くの命は救われるはずだ。要は、正しい知識と準備、教訓を「知っているか」。それを元に「備えているか」が問われる。
    →興味を持って読むけど、結局、備えないよな。

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