老いも孤独も踏み越えて―行くが女の生きる道

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  • 主婦の友社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784072775523

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  • 吉永みち子さんは、競馬に関する本を昔読んだだけだったけど、ラジオでの人生相談の回答者として、いつもすばらしい内容の話をしていたので、ちょっと注目していた。気を付けてみると、時々NHKの討論番組などにもコメンティターとして出演していたりする。予想通り、このエッセイはすばらしい。何がいいって、作者は、頭だけで考えていない。必ず実践が伴っている。だから言葉に無駄がない。いくつか気に入った文章を以下に抜粋してみる。

    *選ぶということは(一方で)捨てる覚悟をすること。
    *「元気をもらう」とは、固まっていた(自分の)考えが違う方向からの風を感じて動くこと。
    *「充電」とは、いろいろ情報を集めたりするのではなく、静かに動きを止めて再び自分に中に何かが満ちてくるのを待つこと。
    *人は考えているようで、実は感じている・・・なぜそう感じるのかを考えてみるとよい。
    *「頑張る」とは「我を張る」こと。 反対は「感謝する」つまり「目の前のことを丸ごと肯定する」こと。
    *悠々自適・・・あわてずさわがず心のまま自然体でいる。年取ったら時間が限られているにだから、やりたいことは、気が向いたらすぐやるべき。理由をつけて先延ばしをしない。
    *まだ元気で時間もあり冷静に考える気力と体力があるうちこそ、自分と向き合える・・・エンディングノートを書くには、書き直せるルーズリーフが良い。
    *遠い親戚よりも近くの他人→近くの他人よりも手許のお金(近くの友人も年取ると来れなくなるので、お金をだして人に頼むようになる)
    *生きているのが短くなってもいいという判断は本人はできても、他者(家族)では難しい。尊厳死の宣言書を書いておく。「延命お断りだが痛みは取ってほしい云々」

  • 1950年生まれ、吉永みち子さんの「(老いも孤独も)踏み越えて」、2011.4発行です。還暦を迎え、これまでの自分の仕様を変え、新しい仕様書を模索する過程を綴ったとのことです。「大丈夫か!?定年後の夫たち」と男性を気遣う余裕に著者の自信と逞しさを感じます(^-^)著者は現在2匹の犬と暮らしてるそうです。歳を取れば取るほど、ペットは人間の老いや孤独を支えてくれますね。ガンジーは「国の偉大さと道徳的な発展はその国の動物の扱い方でわかる」と言ったそうですが、高齢者とペットが安心・共存できる社会になるといいですね

  • 定年退職を迎えて、還暦を迎えて、さて何をしよう。何をしたらいいのかを著者と一緒に考える本といえる。「もう、歳だから」という言葉を封じて、60歳から自分らしい生き方をしようという著者の考えにサンセイ!

    サピエ図書館でダウンロードできる。

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著者プロフィール

吉永みち子
1950年埼玉県生まれ。東京外国語大学卒業後、競馬専門紙「勝馬」の記者となる。吉永正人騎手と結婚後、『気がつけば騎手の女房』を発表し、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。ノンフィクション作家としての執筆活動を続ける。テレビコメンテーターと活躍するとともに、政府税制調査会などの委員を歴任。現在は、映画倫理委員会副委員長、民間放送教育協会会長、日本年金機構理事などをつとめる。著書に『試練は女のダイヤモンド』『終活にハマる女たち』『増補文庫版 怖いもの知らずの女たち』などがある。

「2022年 『老いを楽しく手なずけよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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