薬屋のひとりごと 13 (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
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本棚登録 : 1241
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074543793

作品紹介・あらすじ

西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、また以前の仕事に戻る。蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、平穏な日々が戻ってくるかに思えたが――。猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。上司のげんこつを食らいながら、毎日面白そうなものを探す天祐。面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するか考える女華。弟の恋についてあれこれ画策する麻美。お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第13弾は物語の幕間のような短編集。

    西都から約一年ぶりに都へと戻ってきた猫猫一行。
    猫猫や壬氏といった主役級の周りを彩る脇役たちにもまた、それぞれの物語が当然あって人知れず悩みを抱えている。大変なのは猫猫だけではないのだ。

    しかし羅半がモテモテなのは解せない。何故?
    梅梅小姐がいい所へ身請けされて本当に良かった。
    西都からようやく戻れた羅半兄。都でも台風の目になりそうでますます目が離せない。

    そして猫猫と壬氏の関係も、ここへ来て変化が。
    前回西都を発つ時、ようやく2人の気持ちが1つになれたと思ったのに。
    猫猫の職人魂ともとれる用意周到さが仇となってしまったかな。後腐れのないようにする、という猫猫の覚悟は、薬師として全くブレない完璧なもの。
    けれどここまで準備されると、壬氏じゃなくてもちょっとひくかな…。それは結果的に壬氏のためにもなるし、猫猫の気持ちも分かるけれど、もう少しひっそりできなかったのか。ここまであからさまにプレゼンされるとねー。まぁ猫猫らしいと言えばそうなのだけれど。
    この後の2人の関係がどうなるのかとても心配になってきた。次会う時、気まずいよね。やっぱり無理なのだろうか。

  • 面白かった。しかし、びっくりするぐらい薄い!今までの既刊の6割ぐらいしかページがない。
    まあ、コッテリした西都からの休憩的な巻という位置づけのネタふりポジか。
    ようやく中央に帰還。舒鳧(じょふ)もちゃんと一緒に帰ってきた。そして、全く遅々として進んで無いが、馬閃と里樹の橋渡しになりそうな気がする。馬母はやる気まんまんなのが面白い。
    羅漢のオフィスで首吊り死体からの軽い殺人ミステリ。羅漢が謎にならないチートキャラなのだが、それが良い。別の意味でややこしい人物設定。で、ただの痴情のもつれかと思いきや、その被害者が女華(猫猫実家妓館のトップ3の1人で御落胤キャラ設定祇女)から落胤小物を買おうとした男で、なんか複雑そうではある。そういえば、猫猫の同僚にも華佗の末裔疑いの天佑がおるんだが、そこらへんもなんか絡んでそうで面白くなってきた。皇統騒動に発展しそう。
    羅半兄も帰還したところで、姚&燕燕と羅半&羅半兄とかそこらへんでなんかありそうでなさそうなのも面白そう。
    短い割に結構ポイント多くて面白かった。

    下の弟は、肩に家鴨を乗せていた。
    「家鴨の舒鳧です」
    馬閃は真顔で言った。

  • 西都編(って勝手に命名)の各キャラの後日談。もしくは舞台裏。個人の事情や思いを集めた一冊。ここまでたどり着いたファンなら楽しい嬉しい興味深い話ばかり。
    もちろん、この後の話へのプロローグでもあるのだろう。猫猫の覚悟に揺さぶられた彼の今後に注目。

  • 先月はいいことばかり♪
    「薬屋のひとりごと」の本やら漫画やら。

    色々な人の話がちょこちょこと書かれており、ひとつひとつが関係ないようで繋がっていたり、、、。
    羅半兄の日記は今までの出来事をおさらいできて面白かった。置いて帰られたのは可哀想だが、、。
    とても満足な一冊でした。

  • 舞台は西都から再び都へ。
    今回はいろいろな登場人物たちの視点で、猫猫たちが西都にいるあいだの出来事や、それぞれの心の動きなどを描いています。
    大きく物語が動く前の準備を整えているような気配のする巻でした。

    超有能なのに不憫な扱いをされている羅半兄が相変わらずで笑ってしまいました。
    都では帝の後継者について、なにやら怪しい動きがある様子…。
    そして猫猫と壬氏の関係がこの先どうなっていくのかも気になるところ。
    西都編が終わっても、まだまだ目が離せないなぁ…と思いつつ読了。

    どんなふうに物語が転がるか、気になって仕方ないので続けて14巻へ。

  • これまでと比べるとスゴく薄い。なのに、中身はかなり広範囲に登場人物の振り返りな感じで、結構楽しめました。
    羅半兄がこれまでよりしっかり書かれていて、次巻以降、活躍の場がちゃんとあるのでしょうか。
    壬氏と猫猫はもう少し発展するのかと思いきや…。いつもの通り、本の最後にちょっぴりです。

  • 西都から戻ってきた猫猫ちゃんたちの後日譚的な1冊
    基本的には猫猫ちゃん以外の人視点
    私は結構サブエピソードみたいな日常譚は好きだな〜
    色んな人の関係性とか思考とか覗けて楽しい!

    猫猫ちゃん達が戻って早々に、羅漢様の仕事部屋で首吊り死体発見…運が悪いなぁ
    燕燕ちゃんの暴走気味な主への愛を堪能できたり、男嫌いな妓女の価値観と強かさを知れたり
    個人的なお気に入りは羅半兄様の日記、22頁の日記で1年間の長い西都編を振り返ることが出来て、流石羅半兄様!笑
    そして最後は…あの方たちの恋愛模様
    おっ、とうとう!?ドキドキっ!
    としてからの、猫猫ちゃんの覚悟
    彼が誰であるか、どういう存在であるかを理解しているからの覚悟
    あー…障害が多くてヤキモキしてしまう

  • 大きな話の間の小休憩巻。

    長かった西都編が前巻で終わり、次の展開までの間ということで、様々な登場人物の視点の短編集となっています。
    今までの情報や設定の整理と確認、プラスアルファで壬氏と猫猫の関係の描写といった感じです。

    やっと…!と思ったのですが、まだまだ続くのですね笑
    アニメ化も楽しみですが、何より今から次巻が待ち遠しいです!

  •  帰って来てからのそれぞれのショートストーリー集。羅半兄、本当に功労者だし一番の常識人なのでは、、、?燕燕が荒ぶるのもわかるし、姚がまさかのそっち?!?!なるの?!?!阿多さまの話がよかったし、まさか首吊りした人がここまでキーになるとはね。。。
     そーしーてー、馬閃どうなるのかねーニコニコしてたら、壬猫ー!!!でもそうだよね、お互い覚悟持ってるんだなってのと壬氏はやっぱり猫猫を大事にしてて、あー良いなーって思ったよ。ちょうどアニメが小説2巻のデート回だったから余計に思ったよ。

  • 1年ぶりの中央での一コマ。

    羅半を巡る三角関係+α。
    羅半兄いよいよ帰還など、盛り沢山でした。

    猫猫と壬氏もやっと両想いになり、関係も進むかに見えたけれど、そんな簡単にはいかないですね…猫猫の覚悟、壬氏の覚悟。まだまだ課題は山積みな様ですね。

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著者プロフィール

福岡県出身。小説家、ライトノベル作家。2012年に「小説家になろう」に投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化され、デビュー。同作は2種類のコミカライズされ、ねこクラゲ作画の作品は「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の1位、倉田三ノ路作画の作品は「Google Play Best of 2019」のユーザー投票部門にノミネート。23年にアニメ化された。

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