恐怖チャンネル なぞのKチューバーと呪いの動画 (集英社みらい文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784083216183

作品紹介・あらすじ

「ねえねえ、“恐怖チャンネル"って知ってる?」「何それ?」「“Kチューブ"っていう怖い話専門の動画投稿サイトのチャンネルだよ。Kチューバ―のキョウに会うと、怖いことに巻きこまれて、動画にされちゃうんだって!」――学校で“霊感テスト"をした小6の陽菜は、その最中、黒い服を着た男の子に会ってしまい…!?

「#1霊感テスト」ほか、7つの動画を収録。
人気Kチューバー・キョウって、一体何者!?

感想・レビュー・書評

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  • 恐怖動画専門の動画投稿サイト、Kチューブ。中でも『恐怖チャンネル』は小、中学生間で人気のチャンネルだった。チャンネルの主はキョウというミステリアスな少年。
    彼は今日も貴方を恐怖の世界へ誘う。

    ***

    恐怖動画専門の動画投稿サイトKチューブ。日夜投稿され続ける刺激的な内容の動画に夢中になる小中学生は多く、人気のサイトだった。
    中でも、銀髪赤目の美少年キョウが運営する『恐怖チャンネル』は迫真の内容から、多くの登録者を得ていた。今日も彼の投稿する動画を多くの者が楽しみに待っていたが、人気がある一方である恐ろしい噂がささやかれていた。
    この『恐怖チャンネル』の主であるキョウに出会うと、動画に出てくる登場人物たちの様に恐怖体験に巻き込まれてしまうのだという――。

    久しぶりの児童書。何となく手に取って読んでみたが、読みやすくて面白いので一気に読み終わってしまった。

    恐怖動画専門投稿サイトKチューブ。我々が普段目にしているYouTubeとはまた別の動画投稿サイトらしい。(作中にもYoutubeは存在していて、Youtuberも存在してた)恐怖動画専門の動画投稿サイトでそれが無料で視聴できるというのだからうらやましい限り。
    さて、こちらの本はそのKチューブの『恐怖チャンネル』にキョウが投稿した動画をめぐる物語となっている。
    投稿された動画を読者が視聴しているという形なのかな?
    登場人物たちは様々な怖い体験をしていくわけだが、その描写が真に迫っていて恐ろしい。
    更に、登場人物はかなりひどい目にあっており、中には命にかかわるようなこともあって結構容赦がない。
    そして物語を盛り上げる登場人物たちも、同じ登場人物に対して怪異ぐらい容赦がない。

    この本は児童書なので読み手にリアリティを感じさせるためなのか、登場人物は小学生~中学生ぐらい。前にも言ったかもしれないが、登場人物の年齢が下がれば下がるほど、大人顔負けの悪意や殺意を発露させるといつも以上にギョッとしてしまう。

    中でも怖かったのは「呪いのピアスシール」と「暗黒ポスト」。
    どちらも人間の悪意に怪異が上乗せされた形の話で、人間関係のドロドロも怪異もどちらも怖かった。

    どの話も恐怖チャンネルの語り手キョウが直接的にかかわっており、ひそかに囁かれている噂は本当なのだろうか?

    そして、更には最後の最後に「K」なる人物も登場して、続刊はもっと混乱を極めそうである。

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著者プロフィール

藍沢羽衣
宮城県に生まれる。会社員をしながら創作活動に励む。第12回ジュニア冒険小説大賞で佳作、第12回北日本児童文学賞の最優秀賞を受賞、第4回集英社みらい文庫大賞の優秀賞を受賞。デビュー作は「銀色☆フェアリーテイル」シリーズ(小学館ジュニア文庫)。おもな作品に、『ホーンテッドクラブ』(ポプラキミノベル)、「怪奇警察メイ☆カイ」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、「恐怖チャンネル」シリーズ(集英社みらい文庫)などがある。

「2023年 『昆虫レストランななほしへようこそ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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