まほろば温泉繁盛記 (メゾン文庫)

著者 :
  • 一迅社
3.25
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本棚登録 : 69
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758091800

感想・レビュー・書評

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  • 心温まる、どんでん返しもあるとても面白い作品です!また、旅館で出てくる料理も「食べてみたい」と思えるような美味しそうなものばかり!

  • 存在しない駅にある死者のための温泉宿に迷い込んだあさひ。帰るために働くことにするけれど、お客様が亡くなった人というのは辛い。みんな何かしら想いを残しているし。それでも、なんとかおもてなししようとするあさひが、その交流で自分のことも考えていくのは応援したくなった。辛いことが多いと人生だったのは確かだけど、幸せなこともあったのを思い出せたのは嬉しかったから。切ない話ばかりだけど、少しずつ気持ちが晴れていく人たちをもっと見ていたくなった。

  • 表紙がキレイだなぁ。オコゼくんが見当たらないのが残念。死にまつわるお話なので、どうしても切なく悲しい。けどそれでも、ほんわり心が温まる

  • 温泉で亡くなった人を癒していく優しい物語。
    深刻にならずに気軽に読めるくらいのさらっとしたタッチです。
    良い話なんだけど、何か物足りない感じ。

  • 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を思わせると帯にあったように、どこか彼の思い描いたイーハトーブの空気を感じたように思います。
    また、理不尽に訪れた死に対しての向き合い方とか、別れの仕方とかも、宮沢賢治のエッセンスを感じました。
    これは間違いなくイーハトーブの物語。
    プラス遠野物語の空気も。
    死に対して肯定的に捉える人が前半多かったので、後半に否定派の方が出てきたのもよかったです。
    誰もが素直に受け止めてしまったら、ただの都合のいい物語になってしまうので。
    湯守の正体は分かりやすい伏線が用意されていたので、自ずと察することができましたが、あさひの現状までは考えが至らず、クライマックスでは大いに驚きました。
    無事に帰ることができて本当によかった。
    「銀河鉄道の夜」のラストが納得できなかったという作者さまのアンサーとして、最後に彼女の親友と電車内でお別れできたのも素敵だったと思います。
    この親友の正体にも途中で驚かされましたが……
    死者と電車の要素、雪に包まれた東北の大地。
    宮沢賢治の物語が好きな人にはたまらない物語だったと思います。
    また登場する食事がどれも美味しそうで。
    家庭料理から郷土料理まで、逐一美味しそうなので、物語に泣けばいいのか、お腹を空かせばいいのか、大いに悩みました。
    ただ言えることは、読み終わった後は、食事の一つ一つをより大切に思えるようになる、ということでしょうか。
    日々悔いなく生きて、悔いなく食べたいものです。

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著者プロフィール

藍沢羽衣
宮城県に生まれる。会社員をしながら創作活動に励む。第12回ジュニア冒険小説大賞で佳作、第12回北日本児童文学賞の最優秀賞を受賞、第4回集英社みらい文庫大賞の優秀賞を受賞。デビュー作は「銀色☆フェアリーテイル」シリーズ(小学館ジュニア文庫)。おもな作品に、『ホーンテッドクラブ』(ポプラキミノベル)、「怪奇警察メイ☆カイ」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、「恐怖チャンネル」シリーズ(集英社みらい文庫)などがある。

「2023年 『昆虫レストランななほしへようこそ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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