- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086117517
作品紹介・あらすじ
報告しなければならないことができた-。そう言い残して、鈴影さんは騎士団本部へ旅だった。連絡も途絶えたまま一か月がすぎ、やがて怯えるようにさえなったあたしたちの目前で、ある日忌しい事件が起きた。霊媒体質の光坂クンの両手から、突然、血が吹きだしたのだ。レオンさんがボクらと同じ目に遭ってるなんてことないよね-。言いながら光坂クンがすがりつくようにあたしを見た。
感想・レビュー・書評
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銀バラシリーズ。番外編を含めて10作目。
そして旧シリーズ、実質の最終巻。
最終巻ということは一番新しい巻ということでもあるのに、この巻の記憶が一番薄い。
まあ、最新刊といっても20年前なのだけれど(笑)
騎士団本部へ一人旅立つレオン。
なにか様子がおかしいのが気になりながらも待つことしかできない、ユメミたち。
そんなユメミたちの前に現れた「緋のチェイカー」を名乗る三人は、反逆の罪によりレオンを処刑するという――。
レオンが反逆罪に問われた原因は「四誓願を破り肉体の純潔を汚した」から。
レオンには、自分の身にかえても守りたい愛する人がいると知り、とまどうユメミ。
前作「銀のメサイア」のラストでレオンと愛を告白しあい、それをメサイアの月の光によって(お神酒のせい?)洗い流され忘れてしまったので、まさか相手が自分だとは思いもよらない。
レオンに対する想いも忘れてしまったので、レオンに愛されている誰かに対してもやもやを感じても、それがなにかわからず苦しむ。
それが嫉妬だとも、ましてや実際には嫉妬する対象がいないことも知らず。
胸の奥底に隠された想いを見おろそうとするたびに、強く鋭い光が眼をくらまし、考えないように見つけないように警告する。
ユメミが自分の気持ちを思い出すことができないのがもどかしくて、こちらまで苦しくなってくる。
苦しむユメミと時間がなくなっていくレオン。二人にとってなにがいいことなのか、冷泉寺さんの選ぶ手段と決断も十分自己犠牲的だなぁと思う。
最後に起こる奇跡・アガペー。
何もかもがうまくいき、許されそうな結末なのに、20年間、不安なものを感じたままだったのは、なんでだろう?と思ったら。
二人が離れ離れで次巻に続く、だったからなんだなぁ。
休み休み読んでいたので、思ったより長くかかった旧シリーズ再読の旅。
いろいろ思い出して楽しくて、最終巻になると終わるのが淋しくも感じたけれど、完結まで、という触れ込みで始まった新シリーズが待っている!
早く既刊分まで出して、20年間離れ離れだった彼らを会わせてあげてーと願わずにいられない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何十年ぶりに読んだユメミシリーズ。天使のカンタレラと一緒に売ってたのがこの緋のチェイカー。
銀のメサイアがないからどうしようかと思ったけど先に読んでしまった。
全てを夢美が忘れることで夢美は幸せ、というのなら分かるけど、まさかの全員辛いという結果。
冷泉寺さんに、辛いと夢美が告白したあとの、冷泉寺さんの、やったー!感がよかった。
鈴影さんの苦悩が、報われた!
ハッピーエンドの兆しを見せながら本当に続きが気になりまくるあと少しでラストか、というところで終わるっていう・・・当時はそのまま次が出ないとは夢にも思わず。
図書館で見つけたシャルルの分厚いハードカバーの本とか読みながらのんびり待っていた覚えが。
新しい銀薔薇シリーズは全然各キャラの印象が違うという話しだけど完結したら読む! -
小学生だったあの頃、冷泉寺さんに恋してました!
表紙見てあのあまずっぱーーい胸キュンを思い出しました。
ゆめみちゃんがひたすら羨ましかったなあ・・・ -
所在:実家