平安あや解き草紙 ~その女人達、ひとかたならず~ (集英社オレンジ文庫)

  • 集英社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086803250

作品紹介・あらすじ

働く女性たちを生き生きと描く、平安お仕事絵巻!
十六歳年下の帝から想われながらも、受け入れることはできないでいる伊子。
元恋人、嵩那への想いを自覚しつつも、後宮で尚侍として働く日々に追われている。
近く迫った大嘗祭での、五節舞の舞姫はそのまま後宮に勤めるのが慣例なので、人手不足を痛感する伊子は彼女たちが来るのを楽しみにしていた。
ところがそこで一騒動起こり…!?
女だらけの後宮だからこそ起きる事件、もめ事…ついには宮廷内の権力闘争に、伊子の恋も巻き込まれそうになって――!?

第一話 人間なんだから十人十色
第二話 それでは面白くありません
第三話 自分自身が分かっていればよいこと

感想・レビュー・書評

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  • 最後の16歳の帝が4歳の時の伊子と嵩那親王の出会いが描かれた超短編を含め4編。五節の舞の取り換え話、軽薄・無責任野郎を懲らしめる話、入道の女宮という先帝を嫌い、内親王という自分に屈折した感情を持つ大きい存在が現れる話ーどれも引き込まれて読んだ。伊子と嵩那と帝の三角関係に大きな動きがありそうだ。

  • 面白かった!五節舞の舞姫たちと、その裏にねばりつく政治マウント合戦。
    みんなだいすきとりかえばやネタもちょい入り、前巻で良い味だしてた蛍草君も活躍。元恋人、嵩那に2度目の恋をする伊子の様子が、もやもやはする。まあ、難しい立場やねぇ。うまく丸く収まって、欲望も叶えられる方向ってないもんか、と思いながら読み進む。
    小督の顛末がとってもスッキリした。治部少輔がほんまに腹立つねぇ。
    そして、のほほんと優しい物語に、
    なんと、ヴィランが登場する。これは怖い。
    次は暗くなるのかなぁ

  • 抜き差しならない所へ行ってしまった感がする。
    この展開は。

  • 平安宮中お仕事物語の4巻目。
    3つのエピソードが描かれてて、2話目まではああいつものお話だなあと思って読んでいた。
    ところが、3つめで女宮が出てきたところで俄然緊張感が高まって、それまでの予定調和的な暢気な気分が吹き飛んでしまった。
    女宮はある意味妖怪ですな。

    そしてカノコを巡る三角関係は彼女たちだけの問題ではなく、天皇の後継問題を含んだ大きな権力闘争の渦の中心になってしまった。
    なんだかずっと秘めて置かれていた伏線がいきなり大きな壁となって発動した様な感がする。
    そして伊子は遂に一つの決断をする。
    いやあ、次巻、凄い波乱の予感。

    それにしても個人的には帝に同情してしまう。
    切ない……

  • 伊子が自分の気持ちに素直に認められるとなれてよかった。
    2人にとって共通の敵?となる存在は物語を盛り上げるのにすごいいい感じ

    2021.4.17
    53

  • 2人の関係が漸く前に進んできたであろうか。2人の出した結論、その先に待つもの。いずれにせよ見守る他ないのではあるが、2人が幸せになってほしい、というのが個人的な希望。

  • 202010/シリーズ四作目。会話やキャラがライトに今風だったりするけど気にならず面白い。装束や色の描写は丁寧でこだわってそうなのもよい。今回は恋愛色強めな巻で、各関係性が変化していくのかな。

  •  伊子と嵩那の揺るぎない想いと、伊子を想う帝の一途な想いが交差して、ジレジレだった伊子と嵩那と帝の三角関係も、やっと進んだのかな?嵩那の決意がどう転ぶか、次が早く読みたいです。

  • 平安時代の女性は大変だったなあと思う一方あんまりいまも変わらないぶぶんもあり。
    最後の話でぐっと動くのかな?次巻がが楽しみです。

  • 男女の仲の拗れた話が多かったなぁー
    小督さんといい、大君といい。
    それにしても最後のシーンがドキドキです。梨壺といえば東宮御所。そこに直盧を持つって…暗示?!なんでしょうか。うわあドキドキ。大君も手を取ったわけだし、お父上のお許しもあるわけだし。この三角関係はどうなるのか。

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著者プロフィール

埼玉県出身、佐賀県在住。「平安あや解き草紙」「なりゆき斎王の入内」シリーズをはじめ、数々の人気シリーズを執筆。その他の作品に『西陣あんてぃく着物取引帖』『お師匠さまは、天神様』『後宮の薬師』『掌侍・大江コウ子の宮中事件簿』などがある。

「2023年 『華は天命を診る 莉国後宮女医伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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