石ノ目

著者 :
  • 集英社
3.33
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本棚登録 : 1960
感想 : 157
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087020137

感想・レビュー・書評

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  • ホラーとファンタジーが融合したような、それでいて現実味のある独特の世界観の4つの物語。

    「BLUE」はぬいぐるみの世界のはずなのに、一番人間らしさを感じる。人間の心の影の部分が色濃く描かれる一方で、ブルーの真っ直ぐで健気で優しい心が描かれており、そこに哀しみだけでなく深い愛情を感じた。最後の一文に思わず、ブルー!って叫んでしまった(近所迷惑にならないよう心の中で)。完全に作品の世界観に引き込まれた。

    「石ノ目」「はじめ」「平面いぬ。」も含めすべてに共通する " 別れ " の描き方がいい。心情を直接的に描かないから余計に伝わることもあるのかぁ。おびさんの感想を読み納得。

    また、乙一さんらしさが溢れるあとがき。編集者に読んでもらったら変態だと言われたって…笑。

    土瓶さんが涙活で挙げてくれた「BLUE」。ホラー苦手意識がある自分からは手に取ることはなかったであろう作品。読めてよかった!感謝です。

    • ひろさん
      こんにちは♪
      おぉ!わずか4ページならガチなホラーでも大丈夫かも!あぁ、でも白乙一さんも読みたいし、乙一風エッセイも気になるし、「メアリー・...
      こんにちは♪
      おぉ!わずか4ページならガチなホラーでも大丈夫かも!あぁ、でも白乙一さんも読みたいし、乙一風エッセイも気になるし、「メアリー・スーを殺して」は、なんかもう乙一さんが自由にやりたい放題な感じが最高ですね!
      作る人が楽しんで出来上がった作品って好きだなぁ。
      お歳暮はどの名前の乙一さんからくるかしら(笑)
      2022/06/04
    • おびのりさん
      土瓶さんの乙一論お熱いです。
      メアリー•スーは、小耳にはさんだことがあります。未読です。
      読みまーす。
      涙活何処へ行く?
      土瓶さんの乙一論お熱いです。
      メアリー•スーは、小耳にはさんだことがあります。未読です。
      読みまーす。
      涙活何処へ行く?
      2022/06/04
    • ひろさん
      涙活、私は石ノ目と一緒に借りた『少年と犬』を読み始めたところです。泣く気満々、楽しみます♪
      みんな次は何処へ行くのかな~?
      涙活、私は石ノ目と一緒に借りた『少年と犬』を読み始めたところです。泣く気満々、楽しみます♪
      みんな次は何処へ行くのかな~?
      2022/06/04
  • 乙一の魅力って簡単には言い表せないな。
    ちょっとグロかったり、キモかったり、フェチっぷりというか偏愛ぶりが苦手という人は多いけれど。
    読み終えたあとに切なくなってしまうんだよなあ。

    文章もヘタウマ?なところが逆にリアルだ。等身大の主人公の気持ちがびしびし伝わってくる。

    純粋なホラー「石ノ目」の妖しい世界観にも惑わされっぱなしだし、「はじめ」もホラーかと思いきや、最後は感傷的にさせられるし、「BLUE」もハートウオーミングで秋のそよ風のようだし、「平面いぬ。」も家族愛なんて描かれちゃって、おいちょっと待てよ、泣いちゃうよって感じだ。

    収録されている4編は結局どれも、よくわからないまま感動しちゃっているのです。

  • 「BLUE」が切ないなぁ。<br>
    でも自分は一番「はじめ」が好きです。「石ノ目」はもどかしく、「平面いぬ」は何だか不思議でした。

  • 漫画のようにサクサクと読める一冊です。

    サクサクと読めるのですが、一話ごとに心に残るものがあります。
    ちょっと怖くて不思議な世界に片足を踏み入れたい方におすすめです。

    【はじめ】という話は、はじめが登場人物たちの想像の産物であるという設定なのですが、徐々に曖昧になっていくところがおもしろかったです。曖昧な存在なのに最後は・・・。読後ははじめを思うと不思議で、とても切ない気持ちになりました。

    【BLUE】という話はブルーが純真で健気すぎて、思わず読みながら鼻水と涙を流しながら読んでしまいました。情緒に欠けていたテッドの心が徐々に変化していく様子もとてもよかったです。ブルーの心の清らかさと他の人形たちの屈折した心のコントラストが大変おもしろい作品でした。

    【平面犬】は彫った刺青の犬が勝手に動くという設定が斬新で面白かったです。自由気ままに腕から足へ散歩したり、エサとして描かれた肉の刺青を食べたりと、実際にはあり得ないのですが、読み手側の想像力を働かせてくれる面白さがありました。

  • 4作品が収録された短編集。
    「石ノ目」と「平面いぬ」が好き。
    ホラー感は無かった。

  • 短篇集のホラーなんだけど、新しい感じ。オカルトなんだけど、最後は感動するようなストーリーでした。
    オチなんかはすぐ解るんだけど、やたら難しくなくて良いかも。
    他の作品はわかりませんが、ホラーが苦手という方でも大丈夫だと思います。

  • 【358】

  • 120606

  • 爽やかファンタジィ短編4篇。
    「石ノ目」ややホラー風味。
    「はじめ」青春汁出まくり。
    「ブルー」ちょっと流し読み。
    「平面いぬ」読んだことがある気がするが,これが一番好き。

  • 直前に読んだ『平面いぬ。』と全く一緒やった…自分のアホさにビビった。
    挿し絵と乙一さんのあとがきで少し救われた。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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