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- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087200355
作品紹介・あらすじ
国木田独歩が『武蔵野』を書いてから100年余、武蔵野は変貌した。畑と雑木林とカヤの原の間の細い道、それに沿って農家があり、小さな流れがあり、その間を街道が走り、商家や鍛冶屋が存在していた。もはや、それはない。青春時代を中央線沿線で過ごした著者が、懐かしい友人たちの話に光を当て、移りゆく武蔵野に思いを馳せる。
感想・レビュー・書評
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武蔵境に育ち立川高校出身の筆者。多摩の土着の住民と都会人の違いに始まり多摩地区の歴史に迫る。
筆者には「武蔵野インディアン」という作品もあるらしい。多摩に土着の人々。都市化の進展により住んだ人々の違い。この指摘は筆者ならではの独自の視点であろう。
多摩に土着の人々のルーツは武田家の旧家臣という説もある。農民とはいえ出自は武士。そんな気概が新撰組や五日市憲法、自由民権運動につながったのだろう。
雑木林のあった風景から軍都立川へ。その後の急速な宅地化まで、筆者の高校の同級生への取材を通じてビビッドに描かれている。
多摩、武蔵野を知る上で、国木田独歩と同様に必読書だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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