銀行 儲かってます! (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204070

作品紹介・あらすじ

この20年の間、日本経済は絶頂と絶望を経験した。その過程で銀行の不倒神話も崩れ、「大蔵省消滅」という未曾有の事態にもさらされた。一方国民の間では、リストラ・過労死・ワーキングプアという言葉も、いつの間にか定着した。これら負の経験をもとに、銀行を中心とした我々の経済生活に、新しいビジョンが生まれるはずだった。しかし、血税注入により生き返った銀行は、なり振り構わぬ再編を繰り返し、メガバンクとしてひとり再生を果たす。結局は近年最高益を出し、相変わらず「儲けて」いる。こんな現状に苛立つ読者にとって、本書は彼らメガバンクの本音と建前がよくわかるコンパクトな一冊となる。

感想・レビュー・書評

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  • 元東京都民銀行の支店長が書かれた本。
    銀行業務と問題点を鋭く指摘。

    少し古い本(2007年9月)なので、現在(2012年7月)と多少食い違っているところはあるものの、銀行の画一的なサービス内容や投信や保険販売の説明不足や行員の知識不足など筆者の指摘していた問題点はあまり改善されていないだろう。

    この本は、銀行員にとっては読んでいて耳が痛い。
    ただ、世間一般の批判や俗に言われている「銀行員の常識は世間の非常識」を代弁しているようなものであり、この批判を糧に、よりより業務改善や経営改革、そして行員一人一人が変革してく一歩が大事なのだと思う。

    また、銀行員以外が読んでも、業界特有のシガラミというものが、どの業界にも多少なりとも存在すると思う。

    銀行はそのシガラミが大きいだけで、他の業界にも少なからず存在するのだ。

    だからこそ、日本人の一人一人がそういった、シガラミを打ち破り、新しい日本を作っていく必要があるとも感じだ。

  • 2012/1/16読了。

    この手の種類の本は、だいたい同じ内容ということが分かった。
    初めて手に取ったなら、勉強になったと感じたのかもしれないが。

  • [ 内容 ]
    この20年の間、日本経済は絶頂と絶望を経験した。
    その過程で銀行の不倒神話も崩れ、「大蔵省消滅」という未曾有の事態にもさらされた。一方国民の間では、リストラ・過労死・ワーキングプアという言葉も、いつの間にか定着した。
    これら負の経験をもとに、銀行を中心とした我々の経済生活に、新しいビジョンが生まれるはずだった。
    しかし、血税注入により生き返った銀行は、なり振り構わぬ再編を繰り返し、メガバンクとしてひとり再生を果たす。
    結局は近年最高益を出し、相変わらず「儲けて」いる。
    こんな現状に苛立つ読者にとって、本書は彼らメガバンクの本音と建前がよくわかるコンパクトな一冊となる。

    [ 目次 ]
    第1章 銀行のここが許せない一三のポイント(金利が低過ぎる! 銀行から投資信託の勧誘をしつこく受けるけれど、いつから銀行は証券会社になったんだ? ほか)
    第2章 ゼロ金利政策の罪(誰のためのゼロ金利政策だったのか ゼロ金利政策の犠牲になった国民の利子所得 ほか)
    第3章 銀行はこうやって儲けてます!(六大金融・銀行グループ、巨大な利益計上で儲ける 利鞘で儲ける ほか)
    第4章 内部改革が進まぬ本当の事情(利益の調整弁に使われた「定員制」 昔も今も変わらぬお手盛り人事 ほか)
    第5章 銀行の本音に打ち勝つ八つのポイント(メガバンクは本音では一般預金者を相手にしていない 住宅ローンの顧客を狙う銀行の本音は安定した収益増と融資リスクの低い算定 ほか)

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • もと銀行員による、日本の銀行業界に対しての批判本。
    言っていることは間違いがないのであろうし、金融行政が正しいとも思えないのだが、表現の仕方がうまくなく、ただのやつあたりにしか聞こえないところがもったいない。

  • 「銀行で働く人たち」の思考を理解するために読んだ本。規制業種ならではの独特な発想・思考になぜなるのか。参考になる。

  • 2007.5時点、人材の不良債権は手つかずのまま。内部改革が進まず不合理なシステムが依然として存在、体質はバブル期から変わっていない。信頼を基本とした商売に戻り、金融業からサービス業に変身すべき。

    日本経済を良くできる力を持っているのに、保身で逆行しているうちに競合が出てきて、みたいな。

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