- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087204216
感想・レビュー・書評
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<再読>2007年12月初版。ジャズ喫茶「いーぐる」が約40年間に渡りお店で流したジャズの名盤を100枚紹介。一般的なジャズ名盤とは異なり、ジャズの歴史や流行りを踏まえた独自のセレクトが面白い。
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著者の後藤さんが自らの店、四谷「いーぐる」の歴史をひもときながら、そのシーンでよくかけたレコードを開設していく。近くにある大学の過激派の学生のたまり場になっていた頃は、よくコルトレーンがかかった話とか、エレクトリックの登場が投げかけた波紋とか、リアルで面白かった。テテ・モントリューは初めて聞いてはまりそう。
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ジャズ喫茶がかなり少ない現在、店主が選んだ100枚は、入門用の100枚でなく店主のこだわりでもって選んだ100枚であり、このこだわりが客を「イーグル」に引き付ける魅力なのだろう
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[ 内容 ]
ジョン・コルトレーンが死去した一九六七年、「いーぐる」は開店した。
以後、ジャズ喫茶全盛の六〇、七〇年代から現在まで、四十年にわたって日本のジャズシーンを牽引している。
時代の移り変わりのなかで、いったいどのようなアルバムが、ターンテーブルに載せられてきたのだろうか。
それぞれの時代に、どんな曲がリクエストされていたのだろう?
ジャズ喫茶ならではのセレクションが、その濃密な雰囲気や当時の時代の香りとともによみがえる。
日本のジャズ受容史を語るうえでも、欠かせない一冊。
[ 目次 ]
第1章 六〇年代ジャズ喫茶流行アルバム
第2章 開店当時の店のカラー
第3章 開店当時の新譜
第4章 新時代の予兆
第5章 時代の変わり目
第6章 ヨーロッパのジャズ
第7章 ハード・バップ・リヴァイヴァルとベテラン
第8章 「いーぐる」の流行
第9章 他店を偵察、新発見、選曲テクニック
第10章 八〇年代以降のジャズシーン
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
20090327 浦安中央図書館 借入
20090329 読了 1時間足らず。
100枚の中から選択した36枚。月2枚購入で1年半かかる。図書館で在庫を調べよう。 -
レコード・レビュー本。ジャズの体系は抜きに、ジャズ喫茶視点での価値観や雰囲気、「いーぐる」の回顧譚も混ぜた。見開きでLP1枚の分量は、圧倒的に情報量が薄い。謙虚さに混じる自慢話や同じ枕の連続が辛い。一枚をこの10倍のボリュームで語って欲しかった。そして各章で10枚をリファレンスで付けたら、同様枚数に至るだろう。
本書で音楽的な表現は、ほとんど無い。印象が抽象論で数行のみ。しかし時代論、方法論でジャズを楽しむ方法のヒントがいくつか読み取れ、面白かった。 -
1967年に開いたジャズ喫茶いーぐるのオーナーが店でかけてきたアルバムを自身の思い出を交えて紹介。今後、手に入れて聴いてみたいと思う作品が増えた。