- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087205237
作品紹介・あらすじ
マイルスのモダン・ジャズの時代とは、果たしてどのようなものだったのか?誰と、どのような音楽を創造し、歴史を変えていったのか?それぞれ天才的で個性的な共演者たちは、マイルスに何をもたらしたのか?「青の時代」の秘密とは-。マイルスを感じ、ジャズを知る。そのために最も魅力的な時代をクールに活写する。帝王マイルスと、周囲のミュージシャンたちの関係を丹念に追う道筋に、「ジャズを聴く」新たな楽しみが見えてくる。
感想・レビュー・書評
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マイルスについての第一人者によるカインド・オブ・ブルーまでのマイルス論。
そんな難しいことを考えなくても聞けはいいと思うのは自分だけだろうか。理屈を持ち込みたがる日本人評論家の典型といったところか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いわゆるよもやま話。こういう本は、読むのは楽だけど、書くのは大変なのでは…と、思った。
初心者にも分かりやすく、マイルスに対する興味が深まって良かった。 -
中山康樹著『マイルス・デイヴィス 青の時代』(集英社新書)読了。ハードバップの夜明けを記録した1951年録音の『ディグ』にはじまり、ハードバップを突き抜けモード時代に突入した1959年録音の『カインド・オブ・ブルー』に至るまでのマイルスに焦点を当てた本。
時期的に、以前読んだ『マイルスvsコルトレーン』(文春新書)にかぶる部分もあるが、テーマとしてはうまく棲み分けができていると思う。少なくとも読後の印象では両方読んで損はない。ただ、かなり細かい話が多いので、ある程度事情に通じていたほうが絶対楽しめる。
たとえば、有名なマイルスとモンクの「クリスマス・イヴのケンカ・セッション」がでっちあげだったことはすでによく知られるところだが、ではなぜケンカがあったというデマがまかり通ったのか。中山さんはその犯人候補まで特定しています。
個人的に衝撃だったのは、モンクの曲「ラウンド・ミッドナイト」に出てくる「パッパッパ~ッパッパ、パッパ~パ、プワァァァ~」というブリッジ。従来はギル・エヴァンスのアレンジだと言われていたが、実は別人によることが明らかにされています。ギルはギルでも…というオチまでついて。
マイルス自作の「ソー・ホワット」はいわくつきの曲で、オスカー・ペティフォードの「ボヘミア・アフター・ダーク」に似ているとか、前奏部分が後からとってつけたようだとか、いろいろ謎に包まれている。それを中山さんは丁寧に検証しながら仮説を組み立てていきます。
とにかくマニアにとっては読みどころの多い本ですが、説明が時系列になっていないので(ざっくり概要を見た後に、個別のテーマやアルバムについて掘り下げる。新たに登場した人物についてはそのつど時間軸をさかのぼって紹介するなど)、話が前後してやや読みにくさも感じました。 -
アーマッドジャマルの件はよく理解できました。
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[ 内容 ]
マイルスのモダン・ジャズの時代とは、果たしてどのようなものだったのか?
誰と、どのような音楽を創造し、歴史を変えていったのか?
それぞれ天才的で個性的な共演者たちは、マイルスに何をもたらしたのか?
「青の時代」の秘密とは―。
マイルスを感じ、ジャズを知る。
そのために最も魅力的な時代をクールに活写する。
帝王マイルスと、周囲のミュージシャンたちの関係を丹念に追う道筋に、「ジャズを聴く」新たな楽しみが見えてくる。
[ 目次 ]
マイルス・デイヴィスを楽しむための新たな提案
年譜:マイルス・デイヴィスの時代1926‐91
第1章 マイルスとモダン・ジャズの夜明け
第2章 チャーリー・パーカー
第3章 アーマッド・ジャマル
第4章 「青の時代」とモダン・ジャズの名盤
第5章 ファースト・クインテットの時代とその名盤
第6章 『カインド・オブ・ブルー』の奇跡
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