- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087212167
作品紹介・あらすじ
コロナ対策に長時間労働、低賃金。なぜ日本の組織は人を粗末に扱うのか。
その原因を戦中の歴史に求め、そこからの脱却の道を探る。
感想・レビュー・書評
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「大日本帝国型の精神文化」の温存化がやまないどころか、復興しつつあるのではないかと思ってしまう今の日本。もう破滅するしかないのかな。
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サブタイトルは「この国は、なぜ人を粗末に扱うのか?」。本書の主張は「大日本帝国」的な、国・会社・集団の都合を第一に考えて、個人を尊重しない考え方が、長時間・低賃金労働などの現代の日本の悪状況を作り出している、ということ。会社のために低賃金・長時間で働く過労死は「特攻」となんら変わらない。
その根本原因は今でも残る「大日本帝国」的な精神。ドイツがナチスを完全悪として消し去ろうとしていることと対象的に、現代でも「特攻」を軍指導部の狂った作戦と同調圧力による犠牲ではなく、国を守る英雄的な行為と考える人が一定数いる。大日本帝国の信奉者だ。まさしく敗戦が完結していない、ということだろう。次は本書からの引用だが、現代でもよく見られる。
目的を達成できるか否かという「可能性」が、その目的を達成するための「努力」にすり替わり、目的を達成する「努力の尊さ」が「その努力において自分を犠牲にすることの尊さ」にすり替わる。
それらの大日本帝国的な精神論・考え方は単なるイデオロギーにとどまらず、批判的な考え方の欠如・権威への盲目的追従となり、現実的に、日本の発展の妨げとなり競争力・国力を削ぎ続け、失われた30年(もっと続く?)となっている。 大日本帝国時代(1889-1945)の57年よりも日本国時代(1947-2022)の76年ほうが、はるかに長い。いいかげんに現代に適応しないといけない。
憲法が「日本国憲法」から「大日本帝国憲法」に変わろうとしている、今こそ読んでおくべきかもしれない。 -
最初から最期まで、政治家批判とマスメディア批判。飲み屋でテレビに向かって文句言ってる人の隣に座った気持ちになった。
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言いたいことはよくわかるが、処方箋はない。物事には表と裏があり、右にも左にも正義があり、良い面悪い面がある。これは一つの意見に過ぎない。勿論人間を大事にしない世の中に住みたいとは思わないが、民主主義社会が結局行き過ぎた資本主義を生み出し、グローバル企業帝国主義になったことを思えば、色々な側面から物事を考えていくことが大事であるとしか言えない。正解はない。
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安定の普通の切り口で安心して読めたけど,僕にとっては目新しくなく刺さる事もなかったな.
でも,最近の統一協会の問題とかであれあれ⁈と気づき始めた人が手に取ってくれると,とても良い気づきにつながるのでは? -
今の自民党が大日本帝国であるというシンプルで簡潔な主張で(実際にもそうなのだが)、現代を大変分かりやすく表している。
日本人にとって、敗戦をキッカケに、急に民主主義や女性参政権が降ってきたため、まだ江戸時代の百姓なんだということがよくわかる。
日本本当の民主主義が根付くには、もう一つ歴史的に大きな事件が起きなければいけない気すらしてくる。
最後に、情報批判的に捉えようとする筆者であるのに、新型コロナについては、無批判に危険なものとして扱う態度には、違和感を覚えた。 -
有り S302/ヤ/22 棚:13
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東2法経図・6F開架:302.1A/Y48m//K