ジョッキーズ・ハイ (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087440294

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  • 島田明宏の競馬ミステリー、3冊目。

    今回は北関東の公営競馬場が舞台。
    そこで起こる禁止薬物混入事件を、冴えない騎手の純也とその恋人で売れっ子競馬ジャーナリストの紗耶香が探っていくという物語。
    昨年6月にはJRAでも156頭が競走除外になるということがあったし、同じようなことが起こり続けている岩手競馬をも思い起こされる、結構旬なネタ。
    前作ほど陳腐な設定でもなく、裏表紙に書いてある『競馬に関する描写のリアルさ』というのはまあその通りで、普通にサクサク読み進む。
    だけども同じく書いてある『ミステリーとしての切れ味』というのはどうかなぁ。
    事件が起きてからものんびりしていて第2、第3の事件が起きても推理のほうはなかなか進まないし、あまりサスペンスなく進んでいって、紗耶香がああなってしまうのも話のテイストからはちょっと違和感。
    事件の真相も地方競馬の関係者には寝覚めが悪いような気がするな。

    かつては北関東にも競馬場があったのだよ。
    2003年から2005年にかけて足利、高崎、宇都宮と順に廃止されていったのだが、高崎の最終日など雪に祟られて終わったのが涙を誘うな。
    足利だけは行ったことがなく、渡良瀬川沿いの風情含めて、もはや残念に思う。

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著者プロフィール

島田明宏(しまだ あきひろ)
1964(昭和39)年、北海道札幌市生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。在学中より放送作家、フリーライターとして執筆活動を始める。1990年夏から武豊騎手のアメリカ遠征に同行するようになり、『Number』『別冊宝島』『週刊文春』『週刊朝日』などで競馬関連の原稿を執筆。著書に『「武豊」の瞬間』『誰も書かなかった武豊 決断』『ディープインパクト 無敗の三冠馬の真実』『伝説の名ジョッ
キー 歴史をつくった天才たちの光と影』『ウオッカ物語 競馬史に残る美しき名牝』競馬ミステリー小説『ジョッキーズ・ハイ』ドラマ化作品『絆 走れ奇跡の子馬』など。2009年「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨、2012年『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』で2011年度JRA 賞馬事文化賞を受賞。

「2020年 『ジョッキーズ 歴史をつくった名騎手たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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