イザベラ・バードと侍ボーイ (集英社文庫)

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  • 集英社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087446234

感想・レビュー・書評

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  • なぜ英旅行家イザベラ・バードの碑が山形に6カ所もあるか - 産経ニュース(2023/10/28)
    https://www.sankei.com/article/20231028-CXSXEENLGFIYHEOO52AUOKWSYU/

    イザベラ・バード:鋭い観察力で日本の実相を記録した希代の旅行家 | nippon.com(2020.03.30)
    https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g00829/

    新刊『イザベラ・バードと侍ボーイ』発売|植松三十里
    https://note.com/30miles/n/n72c22379f142

    イザベラ・バードと侍ボーイ/植松 三十里 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744623-4

  • 『ふしぎの国のバード』より
    史実に近い感じの小説。
    ふたりの視点から交互に語られる。

    イトー、バードさん、それぞれの
    過去がわかるパートがいい。

    イトーは幼い頃に死に別れた父との思い出。
    父親がわりとして気負う気持ちから
    母や妹たちにきつく当たってしまったり。

    バードさんは妹と過ごした日々。
    自分が抱えた病との戦い。
    女性冒険家として受ける苦難。

    異文化、ジェンダー、ジェネレーション
    いろいろなギャップを
    旅の中でぶつかりあいながら
    擦り合わせていく。

    旅を終えた後のふたりが
    少し描かれているのも嬉しかったです!

  • 漫画を途中で辞めちゃってたから、最後までが分かってよかった。
    イトーの気持ちはよく分かる。
    バードさんの書いたやつも読んでみたい。

  • イザベラ・バードの「日本奥地紀行」を日本人ガイド伊藤(伊東)鶴吉の視点も併せて読みやすく書き下したもの。
    バードの生い立ちや来歴、鶴吉の行く末や父親の最期も語られる。

    原書に沿いながらも、バードや鶴吉の人柄や関係は和らげられているのだろう。

    周囲の(日本人の)忠告を無視して大雨で増水した川を敢えて船で渡ろうとしたり、一つ先の宿場に足を伸ばそうとしてろくな宿に泊まれず閉口する辺りは、よく言えば冒険心に富んだ、悪く言えば自尊心の強いわがままな英国婦人そのもの。

    原書は未読だが、さらに分量もあり辛辣(率直)な内容と想像する。

  • 旅行記としては興味深く、先が気になってどんどん読み進めた。話は面白かったが、イザベラバードの高慢ぶりが鼻について人物には共感して出来なかった。鶴吉も頑ななところかあったんだな。人と人とがわかりあうのは難しい。

  • 『日本奥地紀行』はなかなかの大書なので読んだ事はない。小説なので脚色はあるだろうが、エッセンシャル版日本奥地紀行と思って面白く読めた。

    バードの来日時のみではなく一生にも触れ、又、鶴吉が函館で亡き父の慰霊碑を訪れる所は印象深く残った。

    紀伊国屋書店天王寺ミオ店にて購入。

  • 以前から興味のあったイザベラ・バード。『日本奥地紀行』にはなかなかハードルが高かったところへ、読みやすそうな植松三十里の本書が刊行された。明治初期でも、歩きやすい大きい街道が整備されていたにもかかわらず、誰も歩かないような山道を行きたがるバード。通訳のイトーや馬子らが気の毒になる。山奥なので、ノミやシラミだらけの不潔な宿や、宿の中まで押しかけてくる好奇心丸出しの村人たち。自分も腰痛持ちのくせに、懲りないバードには驚き。
    途中から、紙の地図に丸をつけながら読んだら、とても理解が深まり、楽しさが増した。
    『ふしぎの国のバード』(マンガ)を注文したので、読むのが楽しみ。

  • とても読みやすくてグイグイと引き込まれて読み終わってしまいました。和紙が水を吸うように、どんどんとページが進んでしまうのです。
    己の無知さを晒してしまうけれど、イザベラ・バードという紀行作家の事を今まで知らずにいました。
    私は、実写映画化もされている人気漫画「ゴールデンカムイ」が大好きで、本書も、裏表紙のあらすじを目にして一も二もなく手にしました。
    幕末から明治初期にかけての時代背景や人々の暮らしが、より鮮明に私の中で浮き彫りになりました。

    イザベラ・バードの通訳として雇われたイトー。横浜から日本海側に向かい、新潟から北上して函館へ上陸。さらに海と山それぞれのアイヌコタンを訪れ、人々の素の生活に触れて、イトーの心境の変化も如実になります。バードの半生も波乱に満ちていましたが、彼女は常に困難の先にあるものを見ていました。
    イザベラ・バードの「日本奥地紀行」を元に、植松三十里さんが書き上げた歴史小説ということです。

  • 派手さはないけれどスラスラ読めて、いろんな感情も書かれていて、とても魅力的な本でした。思いがけず良本に巡り会えて嬉しい。

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著者プロフィール

静岡県生まれ。東京女子大学卒業。2003年『桑港にて』で歴史文学賞、09年『群青 日本海軍の礎を築いた男』で新田次郎文学賞、『彫残二人』で中山義秀賞。著書に『帝国ホテル建築物語』『万事オーライ』等。

「2023年 『羊子と玲 鴨居姉弟の光と影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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