室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087456950

感想・レビュー・書評

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  • 透子が健やか。時代が時代なので堅苦しくなりそうですが、キャラが皆生き生きとしていて、物語に影が無く読みやすい。時代背景に疎い人にも読みやすい工夫がしてあって、気軽に読めました。ストーリー的には歴史のほんの一部分なんですが、そこから先の未来に想いを馳せられる内容で楽しかったです。

  • 2018/11/26

    910||アベ (3階文庫)

    京と吉野に二人の帝、南北朝時代。それぞれ対立し混迷する中で、南朝の皇女・透子は、北朝に寝返った武士を連れ戻すべく無謀にも京へ乗り込む。
    本来なら御簾の内から出るはずもない世間知らずの姫君、人買いにさらわれたところを、あろうことか宿敵・北朝の足利義満に助けられ…。
    時代小説でも珍しい、室町時代を舞台にした小説です。歴史に疎いし・・・と敬遠しがちでも、これなら読めるはず。

  • 向こう見ず、無鉄砲な皇女ヒロインの
    キャラと、オレ様義満が意外に面白い。
    能役者、スーパーマン過ぎだろうという
    ツッコミはありつつ。

    能の井筒がいい感じでつかわれている。

  • ジュンク堂の店頭で見つけて立ち読みしたら面白かったのでそのまま電子で買ってカフェで読んだ。いい感じだった。ラノベっぽいけど。

  • 冒頭の数頁までは室町時代に舞台を借りたライトノベル調の内容が展開されるのかと思ったが、いい意味で予感が外れた。特に中盤以降、犬夜叉(世阿弥)や義満、楠木正儀などの登場人物たちが主人公のおてんば皇女・透子に対して語る内容は、南北朝末期の二朝の対立や陰謀渦巻く幕府の内情、民衆文化の盛り上がりなど、当時の世相を踏まえよく練られているように思う。

    北方謙三の楠木正成、北畠顕家(破軍の星)、懐良親王(武王の門)を読んだ後に本作を読んだことで、南北朝時代のおおまかな展開を最初からほぼ最後まで追うことができ、1本の糸がつながったような印象。そして南朝びいきになった(笑)

    カバーの可愛いイラストからライトな内容を期待した人は、逆に歴史面でディープすぎて読みづらい部分があるかも。

  • 日本史の中で室町時代ほどつまらない時代は無いとおもっていたが(失礼)、読み始めたらぐいぐいと引き込まれる。
    鬼夜叉も透子も一生懸命で本当に可愛らしく、二人の先はとても簡単ではないけれども応援せずにはいられない、そんな素敵な小説でした。

  • うーん、とても良かったし楽しめたのだけどちょっと評価に迷うなぁ。
    著者の前作のシリーズが良かったので読んでみた。
    ラノベっぽいから読みやすいというのもあり、すいすいと読み進められるけど、ところどころわかりにくく微妙だった。
    透子がいかにも宮様で、世間知らずな皇女さまという設定や義満の他の登場人物の設定も細やかで良かった。
    前半とても良かったのに、単体で終わってしまうせいか後半がやけに尻つぼみでちょっと残念だったなぁ。

  • 同作者の「鎌倉香房メモリーズ」が面白かったので、こちらも読んでみました。思ったよりラノベっぽいというか、とっかかり易い文体。キャラそれぞれの持ち味も好きな感じです。これ一冊で完結できてますが、できればその後のエピソードも読みたいものです。

  • 2018年1月29日購入。

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著者プロフィール

岩手県生まれ。『陸の魚』で雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選。『いつまでも』で2008年度ロマン大賞受賞。集英社オレンジ文庫に『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ(全5冊)、『どこよりも遠い場所にいる君へ』コバルト文庫に『屋上ボーイズ』、ノベライズ『ストロボ・エッジ』『アオハライド』シリーズ、他の著書に『パラ・スター 〈Side 宝良〉』などがある。

「2022年 『読んで旅する鎌倉時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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