- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087461534
作品紹介・あらすじ
「啄木の短歌は、とんでもない!」と糸井重里さんも驚嘆。親孝行で清貧という石川啄木のイメージは大誤解だった!?本当は仕事をサボって友達に借金をしては女の人と…。そんなサイテーな、だけど憎めない「石川くん」をユーモラスに描いた爆笑エッセイ集。"一度でも俺に頭を下げさせた/やつら全員/死にますように"など、啄木の短歌には衝撃の現代語訳つき。朝倉世界一の可愛いイラストも満載。
感想・レビュー・書評
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「石川くん」とは石川啄木のこと。短歌でありながら、口語に近い、わかりやすい言葉を用いて、世間の人を驚かせた石川啄木。しかし、当時の言葉は今聞けば十分に難しい。そこで、歌人の枡野浩一がさらにわかりやすく今の言葉に変えて詠み直してみました、というもの。これが非常に面白い。例を挙げてみると、こんな感じ。
啄木のもとの歌:「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」
著者の詠み直し:「一度でも俺に頭をさげさせた やつら全員 死にますように」
数々の短歌とともに、親しみを込めて語られる啄木の素行。茶化しているふうではあるけれど、そこには愛情も感じられます。読めば石川啄木という人に興味を惹かれる本。 -
面白かった
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歌人枡野浩一が、石川啄木の短歌を現代文に訳しながら、啄木の人となりについてこき下ろす。愛情の裏返しだとしても、ここまで貶すかというほどの貶し方。短歌からは想像できないが、酷い人間だったようだ。
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再読。やはりくだらなかった。でも衝撃的な部分もあってびっくり。その部分を読まないうちに人に勧めてしまったけど大丈夫だろうか。。やっぱり本物を読みたくなった。
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教科書にも載る立派な石川くんの実は…な駄目っぷりに人間てこんなものだよなーって思う本。
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友達のように呼びかける、石川くん、と。
某石川啄木のアニメをみたのがきっかけで読む。自身も歌人である著者が石川啄木に送る手紙のように、石川啄木の歌や人生について書いた連載をまとめたもの。石川くんもヒドイし、著者のコメントもヒドイ。でも、包み隠さず生きるというのは石川くんのような生き方なのかもしれない。だから、石川くんにヒドイことを言いつつ、石川くんを嫌いにはなれない。
一番好きな歌は「こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂げて死なむと思ふ」 -
なんだろな、ノリが合わなかった…?のかな
書いてある内容はわかりやすく、なるほどと思います -
確か、トヨザキ社長書評集でのオススメから。これ、ネット新聞連載の文庫化なんですね。記憶に残っていた啄木作品は、ここに収められた中のほんの数作だったけど、それは教科書に載るような、格式ばった風味の漂うものばかり。軽いノリのものとか、色々あるんですね、実は。愉快な解釈による部分が大きいのだけど、かなり啄木が身近に感じられるようになりました。イラストがまた良かったです。