- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087467369
作品紹介・あらすじ
旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは-時を超え、男女の想いが交錯する。書き下ろし長編小説。
感想・レビュー・書評
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表紙の雰囲気から愛憎劇みたいなものを予想していたのですが、内容にはギャップがありました。
「待つ」を健気ととるのか執念ととるのか。
前半はしっとり感。後半バタバタといろんなことがわかっていく感じでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
同棲していた恋人が「待ってろ」と言って出かけたまま帰ってこない。
故郷を訪ねていったら意外な状況だった。
で、その後も待っているのか?
というようなお話だった。
前回読んだ「恍惚」の方が雰囲気があって好きだな。
まあ、こっちの方が読みやすいけど。 -
鎌倉生まれ香乃(こうの)24歳、橿原生まれ篤史27歳。東京の香乃のアパートで同居して半年、篤史は「待ってろよ」と言って旅に出たまま・・・。篤史の実家、奈良の橿原に出かけた香乃が目にし、耳にしたものは。待ちつ、待たれつすること、これが即ち人生なのか・・・、悠久の昔、藤原京の時代から今日に至るまで、男女の恋、切ないまでの恋をうたった坂東眞砂子さんの作品です。「逢はなくもあやし」、2011.8発行。タイトルは持統天皇の歌からでしょうか。「燃ゆる火も取りて包みて袋には入るといはずや逢はなくもあやし」天武天皇への愛の歌。
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2014/2
ちょっとがっかりした。 -
2011/10/10
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~5月3日
旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは―時を超え、男女の想いが交錯する。書き下ろし長編小説。 -
鸕野讚良の最後の解釈が、なるほどね。と思った。
そうかもしれない。
「朱鳥の陵」を読んだばかりだったので、なおさら
篤史の母と鸕野讚良が重なる。
香乃は額田と重ねているのか
私は待たない。過去ではなく今を、これからを生きる。
2011の東日本大震災の後に書かれたこの話は、そう宣言しているようだ。 -
鹿児島の先輩おすすめの一冊。河瀬直美さんの映画みたいだなーと思いながら読み進めていたら、あとがきに河瀬さんの映画にインスパイアされたというような著者のひとこと。納得~。
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待っている話し。
12/03/07-30 -
以前はよく坂東さんを読んだのだが、おどろおどろしいものはもう沢山かな、と敬遠していた。
久しぶりに手に取ってみたこの本は坂東さんにしては淡泊気味で丁度良かったかも知れない。
持統天皇、戦時下の青年、の「待つ」を併せて語られたことは良かったと思う。