短編工場 (集英社文庫)

制作 : 集英社文庫編集部 
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468939

感想・レビュー・書評

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  • 「今回のことで、ぼくにはよくわかったことがある。名前ってぼくたちがやってるみたいに誰のものかあらわすだけじゃないんだ。何度も心のなかで呼んでみたり、歌うように繰り返したり、誰にも見られないように書いたりする。好きな人の名前って、それだけでしあわせの呪文なんだね。ぼくは朝世の名前が好きだよ。うちにあるツナ缶やスパゲッティやプーアル茶のうえに書いたAだって、すごく気にいってる。部屋中全部Aと書いてあってもいいくらいだ」
    朝世は涙をふいて、いたずらっぽく笑った。
    「じゃあ、あの新しいテレビにもAって書いていいの」
    俊樹も笑ってうなずいた。
    「いいよ。まだ十ヵ月はローンが残ってる。書いてくれたらありがたい」
    (ふたりの名前/石田衣良)

  • 自分の感性にあう作家さんを探すにはいいです。

  • 短編集。全体的によかったですが次の二編がとくにに好きです。

    〉太陽のシール(伊坂幸太郎)
    優柔不断な桜庭富士夫。そんな優柔不断なところがきっかけで奥さんと出会い、結婚してからもそのままずっと受けとめてくれるような関係性がなんかよい。最後、妊娠、しかも双子であることが発覚するところもほんわかして泣けます。
    〉約束(村山由佳)
    僕、ヤンチャ、ノリオ、ハム太。
    原因不明の病にかかったヤンチャのためにタイムマシンをつくる。切ない話ですが印象に残りました。

  • 12名もの作家の短編集で、ある意味贅沢なひとときでした。
    読んだ事の無い作家さんもいて、文章の雰囲気がわかったので、この次には挑戦してみたいと思いました。
    どれも味があり面白い作品でした。

  • いろんな作者さんの小説が読めて楽しい。
    乙一さんの『陽だまりの詩』がとても好き。
    気になるものが沢山。

  • 人気作家の作品だけあって、どれも読ませる話ばかり。短編集ってあまり手を出さないけど、これは読んでよかった。

  • 好きな作家さん、読んでみたかった作家さんの短編集がどどんと入った豪華な一冊。

    1番のお気に入りは、奥田英朗さんの「ここが青山」。
    クスクス笑えて、そしてほっこり優しい気持ちになれた。ブロッコリーのチョコがけを齧った息子のその後の反応が気になる。

    伊坂幸太郎さんの「太陽のシール」も良い。緊迫した状況にある世界の話なのに、なんとも穏やかで暖かい気持ちに。やっぱり伊坂さんワールド好きだなぁ。

    道尾秀介さんの「ゆがんだ子供」が何度読んでもしっかり意味が理解できなくて悔しい…!
    読んでる最中から不穏さにザワザワしているのだから、意味が分かったらきっと、もっとゾッとするはずなのに…!と地団駄。さて、他の方の考察を探すとするか。

    ジャンルも多種多様でどのお話も楽しめたし、初めて読む作家さんにも出会えた、贅沢な一冊だった。

  • 満足度の高い短編集だった。乙一さんの陽だまりの詩を久しぶりに読めて良かった。奥田英朗さんのここが青山も良かった。

  • 最近、長編を読むのが何となく疲れているのもあり(全く読まないわけではない)
    上質な短編小説ばかり読めるかなと思い購入。
    しかしその期待に反して、それほど印象に残るような作品はなかった。
    編集部が作品の中身ではなく、著者名で売っているような本だと思う。

  • 高校生の頃とかは短編集のサクッと読める感じが好きだったけど、最近は割と長編でしっかり伏線を回収してくれるのばっかり見るようになった。久しぶりに短編集を読んでみたけど、いろんなジャンルの著者の短編が入ってて楽しかった。普段事件やホラーばっかり見てるからほっこり系を久しぶりに読んで凄く癒された。優しい人が出てくる話を見るとこの世界は見方を変えれば綺麗で愛おしいものなんだなと思う。太陽のシール読んだのは2回目だけど前読んだ時よりスッと入ってきて読後感がほっこりしてよかった。

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