- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087470482
感想・レビュー・書評
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学生の頃、江國香織が好きでよく読んでいた
久しぶりに読んだらファンタジー要素が強い作品だった
夏の終わりにうとうとしながら読むにはちょうどいい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでいると雲のなかを歩いたみたいな気持ちになった ここは雲のなかだ、とははっきりと分かるのに私がいつどうやってここにきたのか なぜ雲のなかにいるのか 重要なことはほとんど分からないままただ雲のなかに包まれている そういう気持ちになる小説だった
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10年くらい前、飛行機の中でこの本を読んでいた。
機内食のパンにつけるバターを使わなかったので、せっかくだからと鞄にしまって。
着陸するときに、読みさしのこの本を鞄にしまって。
気づいたときには、本にバターが溶けていて、バターの香りになった本は読まれることなくクローゼットにしまわれた。
今年の夏、ふと思い出してクローゼットの奥から取り出してみた。
匂いを嗅いでみた。バターの香りは消えていた。 -
夏の昼寝でみた夢みたいな小説。心地いい夢だった。
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ウェイトレスとバーの歌手というふたつのアルバイトをしている、来週二十一歳になる栞の出会う、現実と奇妙さが混ざったシュールで蜃気楼みたいな出来事や人物たちが不思議で幻想的。隣の男の子のやどかりが脱走し、兄の幸裕は裕幸に変わり、キャラメルの箱が電話になる。海で洗われたくすんだ硝子片みたいだった。
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遙子さんが好き。
遙子さんを表現した描写が好き。 -
江國さんの作品の中ではおそらく一番好きです。
なつにふさわしい不思議とミステリーと哀しさでした。 -
夏休みに歩いた道の眩しさ、夕方の懐かしい風、マンションの外階段の日陰でお菓子を食べた時の涼しさ、夏の特別が全部詰まってる大大大好きな本。内容も寓話的で読み手側が色々な解釈をする余白があって好き。逆に起承転結がハッキリした本が好きな人にはつまらないだろうな。