- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087474961
作品紹介・あらすじ
忘れてしまいたい恋もある。胸にしまっておきたい愛もある。なつかしさと、ほろ苦さと、悔いと、いとおしさ、すべてがない交ぜの「昔の恋人」十数年ぶりの電話をきっかけに、かつての恋人との再会をはたす表題作の他、著者自身の体験を色濃く反映した傑作全4編。通り過ぎてきた季節を振りかえれば、甘く美しいだけではない思い出が多くて。苦みのきいた大人の恋物語。
感想・レビュー・書評
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『昔の恋人』をテーマに短編4編からなる小説です。恋愛だけでなく、色々な経験を積んだ大人の女性だからこそ!が描かれているなと思いました。そんな大人のほろ苦いビターな恋物語がつまっています。
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全4編。
昔の恋人や好きだった人との再会の物語。
でも、甘酸っぱいものでなく、過去の苦い思いや現在の立場からズルい考えが浮かんだりする大人な再会物語に感じた。
そんなところも、藤堂さんぽいのかも。
2015.3.4 -
再読、4篇
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昔の恋人に再会する女性たちの短編集。
忘れられない恋の相手に再会して、何かが始まるのかなと思っていましたが、そういう話はひとつもなく。
それぞれの主人公が、自分の中で過去を清算する話です。
だめんずだらけで、読んでてうんざりしますが、そんな相手に夢中になってしまうのが恋なのかもしれませんね。 -
浮き世 もうちょっと続きを書いてほしかった.このままでは不完全燃 焼.ショートストーリーの中では気に入っていたので.
魔法 かっこ良い振り方で終わり良し. -
恋愛ものの4つの短編集。
もっと共感できるかと思ったけど、なんかいまいちすっきりしない終わり方。女性の気持ちはすごくよく書かれていると思うけれど、主人公の頭の中だけがすっきりして終わり・・・
短編だから仕方ないかもしれないけど、やっぱりもっとドロドロした感じとか劇的な結末の方が読み応えあると思う。 -
いわゆる恋愛小説の類は全くと言っていい程読んでこなかったので、評価の基準は分からない。
ただ、こういう作品に説得力をもって胸を突かれながら読める年代に、自分はなっていたんだなあと別の感傷に浸る。
女流作家が描く女性主体の恋愛譚は、男の側から見れば確かに『狭い』のだろう。
視点も、範囲も、世界観も。
けれど、生身の心情の機微を掴み取り、鋭くも簡潔な表現で表せる能力は、やはり優れていると言わねばならない。
経験の無い境遇の感覚でさえ納得してしまえる、この土壌は何なのだろう。
心を蔽う生々しさ、不可解さ、虚しさ。
共通する(と思わせる)心地で眺める現実は、濁り、澄み、揺れ動きつつ、連綿と続いている。 -
本のタイトルからしてもっとドロドロしていると思った。
4つの短編小説で構成されているが、どれも素敵なお話(?)だった。(雰囲気が好きだった。)
個人的には「魔法」が好きだった。 -
もっとドロドロしていると思った。大人な恋愛事情はきっとこんなかんじ。