こらっ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087481280

感想・レビュー・書評

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  • 「こらっ」と怒れない著者が、社会風勢などを叱るエッセイ。自由は旗から見れば美しい言葉だが、それは冷たくて寒い。一方、束縛はあたたかい腐臭がする。この言葉には心底共感させられた。

    二年間探していた言葉の欠片は、この一冊の中にあった。私の餓えは、いつか満たされるだろうか。何度も読み返したい一冊。

  • 読まずに死ねる本。

  • 怒れない著者が怒った硬派エッセイ集。色川武大氏の器の大きさ(P43)、英語はヒアリングから(P64)、世界観の落差に笑いが起こる(P95)、自己責任ということ(P116)、教育者というものの本音(P160)が分かった。

  • あかね文庫より。社会情勢などに「こらっ」と怒るというエッセイ。有吉マツコの怒り新党的な。各市町村に一億円ずつやった話とか懐かしかった。本当あれ何だったんだろう。中島らもは本来「こらっ」が言えない性格だそうだ。こういうの書いてるイメージだったけどな。性教育の遅れは20年以上経ってる今でも変わってないんじゃないか。校則は多少良くなっただろうか。大麻も変わらないねぇ。こんなに中島らもがあちこちに書いていたのに。

  • ギリで暇が潰せる本

  • 剥き出しの怒りがストレートでとても共感できた。今まで自分に害がない事に対して怒りを感じてしまう自分が大嫌いだった僕はいつも、なぜ僕はこんな人間なんだとか、こんなことを思ってしまうのは人として駄目なのか、とずっと思い悩んできた。そしてこの本を読んだのだが、全てとは言わないが多くは共感でき自分だけじゃない!という安心感のようなものを感じることができた。僕にとっては大切な一冊。

  • 他の中島らもの作品と比べると、どうしても劣る気がする。

  • 暇つぶしに読み始めたが、途中でやめる。

  • 大麻取締法を叱る、は見事。生きてたら、おもちゃみたいな何とかハーブをどう述べただろうか。

  • らもさんがいろんなことに「コラっ!」していく本(笑)

    共感:
    『変態いびりを叱る』
    『いまどきの若者を叱る人を叱る』

    印象的な言葉:
    「自由は冷たくて寒いものだし、束縛はあたたかいが腐臭がする」
    「お互いが人間として向き合うためには『放っておく』ということが一番の前提になるのである(中略)お互いがお互いの領域を侵さない。その上で、お互いの存在を認め合い、助けを求められた場合は力を貸す。そういうことだ」
    「高校生大学生が『最近の若い子は』と嘆くのは成長願望、背伸びの心理がそうした表現力を生むというので笑ってすませばいいが、27や28の主婦やサラリーマンがため息をついてそう言う姿には放っておけないものがある。そこには早くも精神的な老いや疲れるが見受けられるからだ」

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科を卒業。ミュージシャン。作家。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞を、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した。2004年、転落事故による脳挫傷などのため逝去。享年52。

「2021年 『中島らも曼荼羅コレクション#1 白いメリーさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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