姉の結婚 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1181
感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087482768

作品紹介・あらすじ

結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活のなかで生まれる意外な感想「家賃」。普通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目ざましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 2024.2/3

  • 少し前に読んで内容あんまり覚えてないシリーズ。

    世間話・噂話を小説にした感じ。
    ちょっとブラックな感じもあり、個人的には好きだった記憶。

  • 結婚式
    爆弾発言から半月ほど経って、姉は相手の男性を家に連れてくることになった。父親はただ所在なげにうろうろし、母は今までに使ったことのない花瓶を物置から出してきて、花を生けたりした
    クレジットカード
    真面目な人間だから、幸せな人生に、不真面目だから、不幸な人生になるわけではない。正直で真面目な人間が行きやすい世の中でもない。そこのところを書くのが物書の仕事なのに、私にはそんなことまで考える余裕がなかった
    姉の結婚
    それから姉の復讐が始まった。私は何度もアパートに呼び出され、衣類や大切にしていた食器を実家にはこばされた

  • ★3/5。初の群作品。女性が主人公のお金にまつわる短編8編。読みにくいわけではないが、没入できず。途中から1日1編形式に読み進めて何とか読了。第1刷は28年前の1995年。それを彷彿とさせるシーンもある。そして、この30年賃金は上がらず、物価だけが上がっている。最近はスーパーで会計するたびに「こんなに高かったっけ?」と思う日々。格差はますます広がっている気がするし、社会福祉も期待できないし、人生100年時代と言われても…億単位のお金、転がってこないかなぁ。

  • ★購入済み★

  • お金にまつわる女性達の、憧れ、嫉妬、見栄がリアルに描かれていて、恥ずかしながら、これは自分自身のことか??と錯覚するほど。けれども不思議と悲壮感は感じられなくて、明るく力強く生きていく女性達が頼もしい。

  • 人はどうして比べてしまうのか
    人の嫌な部分を煮詰めて正直に吐露した感じの短編集
    共感できる部分があるのが嫌で、でもそれが人間だなあなんて思った
    それでも自分の中である程度この感情を客観視できるような成長も感じてる
    嫌な感情なのにリアルで面白い、そんな本だった

  • こういう起承転結ハラハラドキドキのない、何気ない日常のエッセイが好き

    共感できないこともあるけど
    そこもまた面白い

    共感できなかったこと
    :家賃に1番お金をかけていること

  • 暇つぶしにサクサクーと読める短編集。
    時代は今より少し古いので、登場する物価や給料は
    ちょっと違うけど、キラキラ生きたい見栄はあっても
    お金の問題はついてくるよね~女子は悩むよね~と
    世代的にも頷きながら読んだ。面白かった~

  • あまり印象に残らない本でした。

  • 女の人間関係って面白いなと感じる1冊でした。

    プライドや見栄により自分が損をする選択をしてしまう登場人物を客観的に見ることで、自分だったらどうするかを冷静に考えられました。

  • やっぱり面白い

  • 人の妬みは怖い。

  • 久しぶりに群ようこさんの作品。
    語り口に懐かしさを感じるー。

  • ものすっごいリアルな物語が詰め込まれていました。
    
    毎日生きていると、学校やら職場やら、近所やらでいろーんな噂話を聞きますよね。
    
    そしてそれを家族とか友達に、そういえばこんな人がいてね、とか、この前聞いたんだけどね、って話したくなりますよね。
    
    そんな噂話のネタになるようなお話がたんまり詰め込まれています笑
    
    リアルだなぁ〜って、面白く読めました。
    (でもこれは好き嫌いが分かれそう)

  • ごく普通の男と普通に結婚した姉。当然のように
    波風がたち、ごく普通に破局がやってきた…。

  • 節約したいときに読み直そうと思った。

  • 『生きるとは生活すること』を極めているな

  • 気持ちが沈んだ。

  • 1992年に書かれたとは思えない。
    結婚観ってそんなに変わらないんだなぁと思った。
    前半はとにかく節約の話で、リアルそうでありながら、ちょっと無理だなと思ったりもした。
    2時間くらいであっという間に読めた。

  • ドラマにもならないような他愛もない短編集。
    もし一本目二本目を読んで、しんどくて頓挫しそうであれば、後ろの方から読んでほしいです。
    さくらももこ的ブラックユーモアで、クスッとします。
    話の内容は「あるある」だったり「流石にここまでは」だったり「認めたくないけど自分もそうである事は否めない」だったりです。
    仕事の合間に鼻ほじりながら読みたい。

  • 人間の醜い面を描いていて、読んでて嫌な気分になる話ばかりだったので途中でやめた。

  • 暗くて疲れた

  • いろんなお店に行ったり華やかに生きている同年齢の同僚たちを尻目に、質素につましく生きている「家賃」のケチさに共感した。

  • なんだろう。もう怖いよ。ほのぼのとは程遠いはなしだった。皮肉がきいているとはこういうことなんだろうな。

  • 結婚とお金と…の話。短編集。

    すごく現実。ただただ生活感。

    結婚なのにキラキラしてない。
    家族や友だちなどの
    周辺の人の結婚とかを取り扱ってる。

    語り部は基本的にお金に苦労してる、というか裕福ではない。
    だからと言ってすごく悲観してる訳でもなく
    生活をしてる、という感じ。

    生活感とか現実感が
    身近な感じの話でヒリヒリきます。
    夢とか希望とかあんまりないですが
    面白かったです。

  • なかなか読みやすかった。
    暗くも、特別いい気分になることもないけど、安心して読める面白さ。
    ーーー
    結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活の中で生まれる意外な感想「家賃」。不通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目覚ましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。

  • 結婚・節約・安月給。
    人の金(夫の稼いだ金含む)を自分の金の如く使う奴は滅びれば良いと思うの。

  • 涙ぐましい節約生活と
    それにまつわる悲喜こもごもの短編集。
    書かれたのはバブル崩壊直後のことと思われるので
    当時読んだ人とは少し感じ方が違っているかもしれません。
    節約はもはや当たり前のこととなり
    ファストファッションの店やら100均やら
    お金がなければないなりに楽しむこともできるようになって来た現代では
    当時ほどの悲壮感はないのかも。。。
    それでも、お金を大切につつましく真面目に暮らす人たちの姿が
    とても好ましく、そしてクスッと笑えてしまうのは
    群さんの人物描写の巧みさによるもの。
    少しも古臭く感じることなく
    今でも楽しめる作品だと思います。

  • 図書館で見つけて、題名に惹かれて借りた本。
    お金と女にまつわる短編集。サクッと読みやすい。内容はどれも共感。あるある。
    産まれてきた子供に過剰に期待して、今で言うとこのキラキラネームをつける「金喰い虫」の親バカぶりは今でも充分通用する話。今から20年以上も前に書かれたとは思えない。
    17/4/7

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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